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私たちは、本当の世界を伝えられていない。ロシアとアフリカの絆。

世界は私たちが日本で報道されている通りなのでしょうか。

相変わらず、プーチン大統領は悪魔というような報道が目立ちます。それも一つの主張でしょう。しかし、世界では様々な評価が存在し、それを知った上での主張なのかということに大きな疑問が残ります。

アフリカではプーチン大統領は多くの日本人が見ている人物像とは違う見方をしています。

「ウラジーミル・プーチン国際賞は、パートナーシップの多様化の必要性を理解した真の指導者たちを祝福し、区別し、讃えることを目的としているが、同時にアフリカ解放への取り組みに対するウラジーミル・プーチン大統領に感謝することも目的としている」と同氏は述べた。

プーチン大統領はアフリカを西側の植民地支配から解放してくれた尊敬すべき人物とみています。ロシアは歓迎され、ラブロフ外相もチュニジアを訪問、穀物供給の約束をしています。

一方、サヘル諸国同盟(AES)[ブルキナファソ、マリ、ニジェール]からフランス軍は追い出されました。

アフリカの人々は長く抑圧され、支配されてきました。独立したとはいえ、実質的な植民地支配を受けてきました。

西アフリカのことをみておきます。西アフリカのフランス旧植民地です。西アフリカの諸国は1960年代初めにフランスのドゴール大統領の政策で、植民地から独立した諸国です。アルジェリア紛争が混迷化していく中、フランスは植民地の独立政策を実行します。

独立戦争が起こるより前に独立させ、フランスの支配を永続化させようという考えでした。

独立西アフリカの国々は、セネガル、コートジボワール、中央アフリカ、ブリキナファソ、ベナン、マリ、ニジェール、チャド、カメルーン、トーゴなどです。これらの地域では、戦後すぐにドゴールによって西アフリカ紙幣のCFA(アフリカ植民地フラン)が採用されました。

そもそも一国の独立は通貨発行権、外交権、独立軍によって決まるが、通貨発行権は植民地から独立した後、現在も失われたままです。

CFAとは通貨の発行権がフランスにあるという通貨です。そのため、西アフリカ諸国はフランスに、自分たちの外貨をすべて預託する必要があります。そして、この通貨はフランスのフラン(今はユーロ)に交換率を固定されており、国際的為替変動の影響を受けていません。これはフランスにとって、極めて都合の良い話です。

西アフリカは原料、燃料などの産出国です。フランスはこれらの国の通貨に対してユーロが優位を保つことで、安い価格で燃料や原料を独占的に確保できるわけです。

固定された交換率が変更されたのは、戦後2回だけです。1945年当初、1植民地フラン=1.7フランスフランでしたが、1948年に1CFA=2フランスフランになり、1994年には100CFA=1フランスフランになりました。現在はユーロであり、1ユーロであり、1ユーロ=655.957CFAです。植民地フランは、ユーロに対して極めて安く設定されています。

しかも、西アフリカ諸国は海外に輸出すればするほど、その外貨がフランスの中央銀行に自動的に入っていくシステムであり(最初は100パーセント、今では50パーセントをフランスの銀行に預託しなければならない)、その外貨はフランスという国家の重要な収入源となっているのです。

これは植民地体制そのものです。フランスは西アフリカの地域を独立させる代わりに、それまで投資した額の支払いを要求したのです。その代償がこの植民地フランというわけです。もし、それを拒否すれば、フランスが投資した学校も、道路も、病院もフランスにすべて没収されてしまうので、彼らは従うしかありませんでした。

今でもアフリカの地図を見ると、気が付くことがあります。例えば鉄道ですが、積み出し港から主要都市への鉄道はありますが、それ以外の都市を結ぶ鉄道や海外と結ぶ鉄道などはありません。道路もアフリカ諸国を結び付けていません。それは偶然ではないのです。フランスやイギリスは西アフリカを分離するために、あえて建設をしなかったのです。

しかし、今、アフリカは変わろうとしています。西アフリカも東アフリカもフランスやイギリスが作った狭い国境を越えて、一つの大きな国をつくりたいという願望があります。そして自らの軍隊と外交権、そして通貨を発行したいという希望があります。こうした希望を今、支えている一つの柱がロシアであり、プーチン大統領なのです。

こういった現実を知っているかどうか。

私たちは、世界の現実にあまりにも無知なのではないでしょうか。

ロシアが、プーチン大統領が、「悪」であれば、なぜ、アフリカの人々はプーチン大統領を歓迎するのでしょうか。

私たちは、世界の本当の姿を知らず、西側メディアに騙されているのではないでしょうか。どちらがアフリカに対してひどいことをしているのか。それを知るには世界の本当の姿を知る必要があります。

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