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トランプ大統領はニューハンプシャー州の選挙演説での「FRB(連邦準備銀行)によるデジタル通貨の発行は許さない」の根拠を知る

「Mandate of Leadership(リーダーシップの使命)」という保守系シンクタンクのヘリテージ財団がまとめた指南書で、共和党大統領が誕生した後に遂行すべき事柄や目的などが具体的に記されています。

実は同書が発行されたのは初めてではありません。ヘリテージ財団が同じ題名で1981年から大統領選のたびに編さんし続けているシリーズです。

ただ9冊目となる今回は、従来と異なる点が2つあります。まず発行日が大統領選の前年の4月と最も早いこと。もう一つが、計画だけでなく、それを遂行するための実践的な組織も同時に発足した点です。

組織は「プロジェクト2025」といい、シンクタンクや大学、著名献金者による政治団体など80を超える団体がアドバイザリーボードとして参画。トランプ氏を支持する個人や団体が多いことから、基本的にはトランプ氏の当選を見据えていると言っていいと思われます。

その中にFRBのことに対しての記述があります。日本の米国株投資をされている方も、トランプ大統領の再誕生に向けて、知っておいた方が良いのではないでしょうか。

「Mandate of Leadership」 P735~P736

MONETARY RULE REFORM OPTIONS
金融ルール改革の選択肢

While the above recommendations would reduce Federal Reserve manipulation and subsidies, none would limit the inflationary and recessionary cycles caused by the Federal Reserve. For that, major reform of the Federal Reserve’s core activity of manipulating interest rates and money would be needed.
上記の勧告は連邦準備理事会の操作と補助金を削減することになるが、連邦準備理事会が引き起こすインフレと景気後退のサイクルを制限するものはない。 そのためには、金利と資金を操作するという連邦準備制度の中核的活動の大規模な改革が必要となるだろう。

A core problem with government control of monetary policy is its exposure to two unavoidable political pressures: pressure to print money to subsidize government deficits and pressure to print money to boost the economy artificially until the next election. Because both will always exist with self-interested politicians, the only permanent remedy is to take the monetary steering wheel out of the Federal Reserve’s hands and return it to the people.
政府による金融政策のコントロールに関する中心的な問題は、政府が2つの避けられない政治的圧力にさらされていることである。それは、政府の赤字を補助するために紙幣を印刷するという圧力と、次の選挙まで人為的に景気を刺激するために紙幣を印刷するという圧力である。 どちらも利己的な政治家とともに常に存在するため、唯一の恒久的な救済策は、金融のハンドルを連邦準備制度の手から奪い、国民に戻すことである。

This could be done by abolishing the federal role in money altogether, allowing the use of commodity money, or embracing a strict monetary-policy rule to ward off political meddling.
これは、貨幣に対する連邦政府の役割を完全に廃止するか、商品貨幣の使用を許可するか、政治的介入を避けるために厳格な金融政策規則を採用することによって実現できるだろう。

Mandate of Leadership

このレポートは900ページ以上あります。また、具体的には共和党大統領が就任した後の180日間で速やかに政権移行を成し遂げるための戦略です。当然、金融の話だけではなく、米国のあらゆることが検討されています。

すべてを読み通したり、翻訳したりするのは労力を要しますが、大統領選挙は11月です。政権の誕生は2025年1月です。それまでにすべてを読み尽くしたいと考えています。このブログでも順次、翻訳していきますので、英語学習と世界の行方を左右するであろうレポートを読みたい方は、フォローしておいていただければと思います。

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宮野宏樹(Hiroki Miyano)@View the world
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