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Twitter、凍結アカウントの多くを復活 マスク氏表明~表現の自由の復活?~【日経新聞をより深く】

1.Twitter、凍結アカウントの多くを復活

米ツイッターを買収した起業家のイーロン・マスク氏は24日、利用規約への抵触などを理由に同社が凍結していたアカウントの多くを来週から復活させる考えを示した。23日からツイッターで凍結解除の是非を問うアンケートを実施し、7割超の賛同が得られたことを理由として挙げた。

マスク氏は凍結アカウントの解除を「恩赦」と呼び、利用者に賛否を尋ねていた。アンケートには約316万票が投じられ、ツイッターによると72.4%が賛成した。この結果を受けてマスク氏は24日、ツイッターに「来週から恩赦を始める。人々の声は神の声だ」と書き込んだ。

ツイッターは利用規約などに基づきヘイトスピーチ(憎悪表現)や陰謀論などの投稿を規制し、削除やアカウントの凍結といった対策を講じてきた。ただ、同社の対応に対しては「基準があいまいだ」「保守派の発言を不当に抑圧している」といった批判があり、マスク氏は規制を見直す考えを示していた。

マスク氏は18日、2021年1月に起きた米連邦議会議事堂占拠事件を機に同社が永久追放していたトランプ前米大統領のアカウントの復活に関して今回と同様のアンケートを実施した。このアンケートでも過半が賛成票だったとして、19日にトランプ氏のアカウントを復活させている。

10月27日にツイッターの買収手続きを完了させたマスク氏は当初、投稿管理を監督する評議会を設け、有力アカウントの凍結や復活などを判断する際に有識者の意見を聞くと説明していた。「言論の自由」を重視すると主張してきたマスク氏が経営権を握ったことにより、市民団体がヘイトスピーチの増加などを警戒したことが背景にある。

ただ、評議会の設置は具体化せず、トランプ氏のアカウント復活に際して有識者の意見を聞く形を取らなかった。マスク氏は23日、方針を変えたことに関連して、市民団体などが大手企業にツイッターへの広告出稿を取りやめるように働きかけ続けたと指摘し、「(評議会を設ける)前提条件を崩した」と批判した。

アンケートを評議会の代替手段と位置付けた格好だが、正当性を疑問視する声もある。マスク氏がツイッターのアカウントの多くに実態がないと主張してきたことが一因だ。米スタンフォード大学インターネット観測所のアレックス・スタモス所長は米ニューヨーク・タイムズの取材で、「一部の利用者が大量のアカウントをつくり、投票を操作できる」と指摘した。

(出典:日経新聞2022年11月26日

Twitterに凍結されていたアカウントが復活します。実質的に「検閲」をされていたアカウントが戻ってくることに波紋が広がりそうです。

2.トランプ氏のアカウント復活で見えてきたこと

(出典:トランプ氏Twitter)

米国連邦議会議事堂にいる皆さんには、平和的な態度を保っていただくようお願いしています。暴力はいけません!私たちは法と秩序の党であることを忘れないでください。法と青い服の私たちの偉大な男性や女性を尊重してください。ありがとうございました。

(出典:トランプ氏Twitter

私たちのキャピトル・ポリスと法執行機関を支援してください。彼らは本当に私たちの国の味方です。平和でいてください!


上記はトランプ氏が1月6日の議事堂襲撃事件が起きた直後のtweetです。(tweetの表示時間は日本時間)

1月6日の議事堂襲撃事件は、当時大統領であったトランプ氏が煽ったということで、調査委員会ができ、調査が行われていました。

2020年1月6日のことは、私も記憶していますが、その時、Twitterアカウントが凍結される前、確かにトランプ氏は平和的にという呼びかけや、家に帰ろうという動画をアップしたりしていました。トランプ氏が煽ったという報道には違和感を感じていました。しかし、証拠となるTwitterがアカウント凍結。当時のことは消え去っていました。

しかし、今回アカウントが復活したことで、その当時のトランプ氏の呼びかけも復活しました。これは、1月6日事件の調査にも影響があるかもしれません。最も、最初にトランプ有罪の結論ありきの委員会かもしれませんが。

ただ、一方的な検閲によって自由な発言ができなくなっているTwitterでしたが、そうではなくなるとすると、問題はあるのかもしれませんが、様々な意見が検閲されるずに公開されるのは良い方へ進むのではないかと個人的には思います。(それによって、問題が生じることもあるかもしれませんが)

トランプ氏はTwitterでの発言は未だありませんが、全世界がその動向を注目していることは間違いないでしょう。

3.トランプ氏の影響力

未だ巨大な影響力を持つトランプ氏。やはり、2024年の大統領選挙では共和党候補の本命でしょう。

自身のSNSでの発言にとどまっていますが、今後、予備選が本格化してくれば、もしかすると、Twitterでの発言の復活もあるかもしれません。

その時、検閲のないTwitterであれば、熱狂的なトランプファンは、自由に発言することが出来れば、かなりの後押しになるのではないでしょうか。

また、トランプ氏の集会も広く伝わってくるでしょう。2016年、2020年の大統領選挙も集会に集まる人の多さは、圧倒的でした。その画像、映像、内容が瞬時に伝わっていったことも、トランプ氏を後押ししていたはずです。

マスク氏が買収したTwitterをトランプ氏が利用するかはまだ分かりません。

ただ、やはり自身のSNSだけでは発信に限界がある可能性もあるので、予備選が本格化する前には、Twitterにトランプ氏の発言が復活することもあるかもしれません。

フィナンシャルタイムズに非常に面白いトランプ氏のことが書かれた記事があります。ぜひ、一読をお勧めします。

未来創造パートナー 宮野宏樹
【日経新聞から学ぶ】

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