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「確率」ではなく、「可能性」にかけろ
タイトルのこの言葉は、我究館創立者の故杉村太郎氏の言葉です。
私はこの我究館の三期生。30年前のことです。私たちは杉村さんのことを、「太郎さん」と親しみを込めて呼んでいました。
30年経ち、太郎さんよりも年を重ねても、今なお、学生の時の気持ちに戻り、太郎さんを思い出す。そして、太郎さんの書籍「アツイコトバ」の一節は、常に心の中に、そして頭の中を巡ります。
平成は確率の時代だったように思います。確率で考えて、確率の良い行動をとっていた時代。デフレ社会は貨幣の価値が下がり、借金が重くのしかかります。土地神話だった昭和から土地価格が暴落した平成は、土地担保主義の日本経済を停滞させました。
チャレンジではなく、安定を求め、確率をはじいて確率の高い方を選ぶのが「賢い」生き方だったように思います。
しかし、令和はもう、確率で生きることはできなくなってきました。既存の社会システムは終わりを迎えようとしています。
米国は、民主党が推し進めてきた行き過ぎたリベラルによって、米国の伝統からかけ離れた「不可思議な国」になってしまいました。その米国をもう一度偉大な国へと戻すという動きがトランプ大統領の行動でしょう。しかし、民主党と共和党の分断は非常に激しい。
ヨーロッパはウクライナ戦争からすっかり力を失っています。ロシアの安価なエネルギーが入らなくなり、米国に引っ張られるようにロシアに経済制裁しましたが、それがブーメランのように返ってきています。ドイツ経済は欧州の病人となり、EU圏も低成長です。
中国はバブル崩壊が鮮明となり、中国版失われた30年が始まっています。
日本も統一教会の問題以降、自民党の戦後のあり方が問われ、そして裏金問題は致命傷となろうとしています。
そして、ウクライナで戦争が起き、イスラエルーハマスの戦争は、米国と英国のイエメンの空爆にも拡大し、地域紛争に広がる兆しを見せています。
一方でロシア経済は好調となり、BRICSが台頭してきました。2024年から新たに5カ国が加わり、10カ国となったBRICSは世界をリードする可能性があります。
既存の仕組みは壊れていき、新しい世界秩序、多極化世界が誕生しようとしています。
だからこそ、新しい世界の誕生は、「確率」ではなく、「可能性」にかけろ、の生き方こそ、求められる生き方だと、思うのです。
日本人も世界中の人も、大きな変化の時を迎えています。わが師、杉村太郎さんの言葉は、今こそ、私たちに大切なことを教えてくれている気がします。
【「確率」ではなく、「可能性」にかけろ】
自分より確率を信じて動く奴は、臆病ものだ。確率に依存している。
言い換えれば自信がない。うまくいかない場合ばかりを考えている。
戦略的な奴でもない。中途半端、すなわち真逆だ。
なぜなら、彼らは、何一つ動く前から、真剣に考える前から、計算してしまっている奴なのだから。
確率より可能性にかけろ。きみが本当に欲しいなら。
みんながビビッて選ばないからこそ、可能性は実はみんなが思っているよりずっと高い。
挑戦者以外の自分は認めるな。自分で自分を絶賛して生きるのだ。
ただし条件がある。
現実を直視すること。全力で立ち向かうこと。問題意識を持つこと。直感を大切にすること。
自分を信じていようと、甘い発想では突破できない。これでもかと考え抜くのだ。
どうすれば実現できるか、それだけを。戦略的とはそういう意味だ。
どんなに客観的な確率が低くても、誰に無謀だと言われても、自分の中では99%の成功の確信を持って挑戦するのだ。
確率を取るか、可能性を取るか、結果以前に人間が問われている。
結果よりも大事なものを持っているか、否か。
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