夢と希望をもって ⑥
帰り道が長かった。
15分で帰れる道が長く感じた。
あんなに帰りたくないと思った日があっただろうか。
1時間以上のように思えた。。。
家につくとお母さんが心配そうな顔をして私を迎えてくれた。
どうしたの?先生から電話があったよ。
母はすべてわかっていたようだった。
早口で母に私の気持ちを伝えた。
母はわかったよ。と黙って頷いてくれた。
ピンポーン
普段は喜んで自分からいく玄関なのに、行けなかった。
先生が来るから。
先生が私の家に入ってきた。
また険しい顔をしている。
またあの顔だ。。。
わたしの心臓はえぐり出そうなくらい心拍数が上がっていた。
そして、母の前でも言わされたのだ。
あなたはなにをあの子にしたんだ?
わたしは、
なにもしていません。
と答えた。
すると先生は、わたしに向かってこう言った。
嘘をつかないでください。
と。
嘘はついてない!私は嘘なんてついていないんだ!なんなんだよ。先生はなんなんだよ。私の言葉は届かないの?
でも、もうこんなこと言っても遅かった。
少し時間がたって、席を外してくれませんか?と先生にいわれ、母に自分の部屋に行ってなさいと言われた。
どのくらいだろうか。
1時間半くらいは先生はいた気がする。
早く帰って。と心の中で私は思いっきり叫んだ。
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