「わんわん こわい~」
休日の夕方、
むすめちゃんお気に入りの、
アンパンマン三輪車で、
家の近くの散歩道を、
仲良くおさんぽ。
散歩道に入るとすぐに、
「おりる~」
と、むすめちゃん。
三輪車から降ろすと、
とてててー
と、軽快な徒歩。
こいつは、
ラッキーだ。
むすめちゃんを乗せた、
三輪車は、
意外と押すのが、
大変。
降りて歩いてくれるのは、
願ったり叶ったりだ。
と、思ってたのも束の間。
後ろの方から、
フゴフゴ フゴフゴ
と、怪しい鼻息が聞こえる。
犬だ。
おさんぽに来た犬だ。
しかも、
大型犬だ。
むすめちゃんは、
小型犬には、
「わんわんだ~」
と、好印象。
でも、
大型犬には、
「こわい~」
と、恐怖対象。
何も知らずに、
とてててー
と、歩いていく、
むすめちゃん。
頼む!
気づかないでくれ!
と、願っていたのも束の間。
大型犬の歩幅は、
むすめちゃんより、
大きいため、
アッという間に、
急接近。
鼻息に気づいた、
むすめちゃん。
クルッ!
ピタッ!
・・・
「こわい~!」
パパの足に、
ギュ~ッ
しがみつく、
むすめちゃん、大丈夫だよ。
と、言ってみるものの、
「だっこ~」
と、涙目要求。
逆らえず、だっこ。
・・・
ほんの少し前まで、
ラッキーと思ってたのに、
気づけば、
むすめちゃんを片手で抱っこしながら
アンパンマン三輪車を片手で操縦して
散歩道の八割強を歩いて行かなければならないという、
罰ゲーム執行。
う~ん、
きつぅ~。
終