マンダラチャートの使い方
■マンダラチャートとは?
マンダラチャートとは、目標設定を設定して、目標に対して必要なアクションをバランスよく洗い出すことに優れたフレームワークです(商標登録は株式会社クローバ経営研究所)。最近では、大リーグやWBCで活躍された大谷選手が高校時代に取り組んでいたということで、話題にもなっています。
■マンダラチャートのメリット
マンダラチャートのメリットは下記のようなものがあげられます。
・全ての活動を目的に準じたものにしやすい
マンダラチャートは、目標に対して必要なアクションを60項目以上洗いだしていきます。つまり項目数が多いので、自分が日々の生活の中で行う活動の大部分を目標に対して必要な活動に位置付けることが可能です。マンダラチャートを上手く使うと、日々着実に目標に近づいていくことが出来るようになります。
・バランスをとったテーマ設定ができる
マンダラチャートは、一つの目標に対して、8つのテーマを掲げます。そうすると、目標に対する近視眼的なテーマだけでなく、健康、運、人間性といった、普段忘れられがちですが、重要なテーマが含まれる確率が高くなるように感じます。事実、大谷選手の高校時代のテーマにも人間性、運、メンタルといった、野球の技術だけでない基本的なテーマが包含されています。
・前向きになれる
マンダラチャートを使うと、自分の全ての活動が、自分が立てている目標に対して、行われていると感じることができます。ですから、日々の活動が意味あるものと捉えやすくなるので、やらされ感がなくなり、前向きになりやすいと感じます。
■マンダラチャートの使い方
ここからは、マンダラチャートの使い方について、記載をしていきます。
①目標の設定
まず、マンダラチャートのスタートは、目標を設定することです。高校時代の大谷選手であれば、「ドラフト1位に8球団から指名される」ということです。良い目標というのは、自分の感情が高ぶるようなもので、具体的であると良いと思います。また、マンダラチャートの目標は、仕事の具体的なテーマでも良いですし、自分の人生の目標でも良いと思います。何にしても、本当に自分が心から達成したい目標を掲げることが大切だと思います。人生のステージによっては、一つに絞り切れない場合もあるかもしれません。プライベートの目標とキャリア上の目標が出てきてしまうというようなケースです。そのような時には、二つの目標を掲げても良いのではないかと個人的には思います。一度、2つの目標でマンダラチャートを作ってみて、おさまりが悪い場合には、2つに分ければ良いと思います。
②中央マンダラに記載
目標を立てた後には、目標を達成するために必要なテーマを8つ、目標を囲うように記載をしてきましょう。このときに、目標に対して、必要なテーマを過不足なく、記載していくことが必要です。中央に記載する目標とその周りの8つのテーマを、ここでは中央マンダラと呼ぶことにします。マンダラチャートの素晴らしい点は、目標に対して必要なテーマを8つ設定することです。目標に対する技術的、実務的な側面だけでなく、人間性や心身の健康などバランス良く設定するようにしましょう。
③周辺マンダラに記載
次に周辺マンダラに記載をしてきます。なお、周辺マンダラとは、中央マンダラを取り囲むように配置するマンダラのことで、筆者独自に呼び方です。周辺マンダラは8つあり、それぞれのマンダラの中心に中央マンダラで設定したテーマを記載します。このテーマごとに必要なアクションを8つずつ記載してくようにしましょう。このようにすることで、目標に対して、具体的、且つ詳細な行動を洗い出していくことが可能です。
■マンダラチャートの留意点
マンダラチャートは、一度作ってしまったら、ずっとそのチャートに沿って行動をしていけばよいわけではありません。なぜなら、目標の変更、自分自身の成長、環境が変化していくからです。ですから、必要に応じて、作り直したり、修正したりということが必要になります。立てている目標次第ですが、少なくとも1年たったら見直しが必要な項目が出てくるように思います。
以上のように、マンダラチャートは、目標を設定して、目標に必要なアクションをバランスよく洗い出すことできるので、非常に優れたツールだと思います。マンダラチャートを作成するためには、まず目標を設定することが必要です。そして、中央マンダラを完成させます。中央マンダラの各テーマを周辺マンダラの中心に置き、周辺マンダラを完成させます。なお、マンダラチャートは、一度立てれば良いというものではありません。目標の変更、自分自身の成長、環境の変化に応じて、作り直すことが必要です。
<参考資料>
(2022). マンダラチャート(マンダラート・曼荼羅シート)とは? 書き方.
(2013). 花巻東時代に大谷が立てた目標シート.
(第99回 2023/3/28)