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DAY2-⑨【暮らし×New Local】

屋久島と地球の未来会議2023のDay2では、9つのテーマに分かれて、
長い時間をかけてOpen Discussionを行いました。
ここでは、「青い地球と共に私たちはどう生きるのか?」という大きな問いと共に、屋久島と地球に関わるあらゆるテーマを設定し、島内外からゲストをお招きして、参加者も一緒に一体となって対話をしていく場となりました。対話を通して未来に向けたつながりや営みをつくり、屋久島から青い地球と共に生きる、希望の声を届ける時間となり、未来会議を終えた今すでに、新たなアクションがたくさん生まれています。
そんな希望が溢れたセッションそれぞれの様子をまとめてますので、
最後までご覧ください😊

未来会議全体の様子はこちらから↓

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[文章:ボランティアさわさわ]

【暮らし×New Local】

はじめに

中学一年生の頃に初めて訪れた屋久島。
朝四時に起きて縄文杉まで歩いたこと覚えています。
縄文杉はもちろん、縄文杉にたどり着くまでの道中で発見した
景色一つ一つが私の心の奥深くまで刻み込まれています。
歩き疲れたときにふと顔を上げると縄文杉たちが
優しく木漏れ日をつくって私を包み込んでくれたような気がしました。

足元に目を向けてみると透き通るようにきれいな水が流れており、
一口いただくとそのまろやかでおいしい水から途端に
元気をもらうことができました。
私はこの時、自然の恵みを五感で体感し、
屋久島の自然の美しさと力強さに心を奪われたのでした。

そしてこの度、再び屋久島を訪れることができとても嬉しく思います。
今回はこの前感じた屋久島の自然の恵みをあらゆる角度から追求し、
地球の未来を想って日々楽しみながら活動している素敵な大人たちに
たくさん出会うことができ、未来に対して希望を持つことができました。

「つながりのなかで」

「屋久島にいると感覚・感性が開かれる」と多くの人が言います。
それは屋久島が本来私たちと深く関わっており切っても切り離せない存在…自然をより身近に感じて自然からの恩恵をダイレクトに受け取ることができているからではないでしょうか…ここでのキーワードは「流域」です。

日本人の約七割が流域で暮らしていると言われていますが、
あなたは流域と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。

流域とは

私は屋久島に来る前は、ただ漠然と流域とは地域一帯のこと、
地域一帯を覆っている包括的な何かというように
はっきりとこれだ!という定義は思い浮かびませんでした。
しかし、屋久島に来てお話を伺う中で流域について理解し、
さらに屋久島で実際に流域を体感することができました。

今村祐樹さん

流域とは生態系だけではなく、精神性をも表すのだと感じました。
私が思うに、流域とはつながりです。
「私たちは自然の恵みの中で自然に生かされながら生きている」
この自然の循環が流域でありつながりであると感じます。
そして私たちはこの自然とのつながりを体感することができたとき、
自然の恵みへ感謝の気持ちが溢れてきます。

例えば、お米やお野菜をいただくとき、
お米やお野菜を収穫するまでの過程を知っているのと
いないのでは食事に対する感謝の度合いが変わってくると思います。
お米や野菜は日本の四季折々の気候を活かして作られます。

ただ自然は厳しいもので自然の状態によって
無事に収穫できるか否かが決まります。
自然状態が安定していない時など、
時に無事に収穫できない時があります。
だからこそ無事においしくお米やお野菜が育った時は
安心感とともに自然に対する感謝の気持ちが芽生えてくるのです。

流域を体感する

私はお話を聞いた後、
「流域」を自分自身の身体で体感したくなり、
自然の中に入っていきました。

今回は「水」を取り巻く「流域」に着目し、
スタート地点を水が山から川へ流れ込む滝にして、滝から川、
海という順番できれいな空気をたくさん吸収しながら巡りました。

この日は雨が降っていたこともあり、
滝がいつもの何倍も迫力がありました。
山の崖から流れ落ちる滝は、川と接するときものすごい水しぶきを放ち、
何メートルも離れた私のところまで届きました。

荒々しくものすごい勢いで山から流れ落ちた滝は川へと流れ、
滝の時とは一変して穏やかな表情を見せました。
川へと落ち着いた水は冬でさえも青々しく凛とした木々の間を
川としてスルスルと抜けていきました。川をたどっていくと
やがて私は川と海が出会うところにたどり着きました。

私は川と海が出会う所を始めて見ました。
川として運ばれてきた水は波に取り込まれ大海原に流れていきました。気づいたら私は自然をもっともっと感じたいがために裸足で歩いていました。私は川と海の温度差に驚きました。左足は凍り付くような川の中へ、右足は少し温かい海の中へ…川は山の中で冷やされて、海は太陽に温められてきたのかな…左右で体感する水があまりにも違い、不思議な気持ちになりました。

海へ流れていった水はやがて雲になり、雨となって山に降り注ぐ…これこそが水の「流域」だ!!と雨に降られながらしみじみと感じていました。
水は、山から川へ、川から海へ、やがて雲になり雨となって大地を潤してくれる…こうして水は循環し、この循環の中で私たちの生活が成り立っていると実感した瞬間でした。
透き通る水が絶え間なくあふれ出す場所、屋久島。

屋久島では水の「流域」を全身で
五感をつかって感じることができたのです。

自然の恵み

屋久島から新たに移住する人々…屋久島に新たに移住してくる人々…地元住民に間呼応客…さまざまな人が行き交う屋久島において、人々はどのような暮らしを営んでいくのでしょうか。

理想の暮らしは人によって異なるが、誰にでも共通して言えることは
屋久島の自然の恵みがすべての土台となっていることです。
どのようなときでも、自然の「流域」すなわち、

自然と人とのつながりを忘れてはいけないでしょう。

登壇者のかたが仰っていた、
「人が訪れるほど自然が美しくなる仕組み」
大きな期待を抱きながら、私自身も自然と人との
共生の在り方を模索していきたいと強く思いました。

《文:学生ボランティアさわさわ》

登壇者
 今村祐樹さん、須藤優花さん、
 石田遼さん、桐村里紗さん
モデレーター 波崎大知

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