寝かせきり、つくっていませんか?
🔴お久しぶりのnoteです🔴
以前(といっても随分前になってしまいましたが)
#座れてくれてありがとう を投稿させていただきましたところ
#なぜ座れるとありがとうなんですか?
というご質問をいただきました。
そうなんです。本当にありがとうなんです。
この部分、きちんとお伝えさせていただきたいと思います。
今日はそんな話に関連したちょっと昔の話です。
*********************************
勝手に 座らせないで!
vs
座っちゃいけないって誰も言ってないじゃない!
30年前、慢性期の医療機関に携わっていた頃の
看護師さんとのやりとりです。
私はリハビリ室まで移動できない方のために
病室に出向いていました。
鼻から栄養補給のための管が入っていて
両手両足には拘縮があって
寝ていても口が開いている方でした。
座ることが難しい方でしたので、拘縮が許す範囲で座ることを
目標にかかわっていたわけです。
そんなことをしていましたら、病棟の看護師さんがすごい形相で
病室に飛び込んでこられました。
😡誰が「座ってもいい」っていったんですか❗
😡先生は許可されていませんよ❗
いやー驚きました。今でもよく覚えています。
そのあと、ナースステーション
(当時は詰め所と言ってたなぁ)から呼ばれまして・・・。
でも実は、その時の私はなぜそんなに怒っているのか
わからなかったんです。
「すみません」って謝っておけばよかったのかもしれませんが、
私は「座ってはいけないという制限はありますか」と
返してしまったんですね。
まさに火に油❗
その後、担当医に確認することにもなりました。
きっと当時の上司や先輩にたくさんご迷惑をかけたんだと思います。
それでですね、この結論
「座っちゃいけない理由はないですよね」という
見解に着地しました。
看護師さんも私も自分の大切にするものを
守ろうとしていました。
大切にするものが
「看護師さん=安静」
「私=座ること」と正反対だったんです。
視点の違いというべきですかね。
視点の違いというのがあることや
人の主張には何かしら理由があることを
経験させていただきました。
*************************************
この昔話。
介護保険の前の1990年以降
「高齢者保健福祉推進10か年戦略(ゴールドプラン)」が
実施され「寝たきりゼロ作戦」がうたわれて
「寝たきりの95%の人は座れます」ということを
全国的に広げ始めた頃の話です。
時は流れ、令和4年現在
座る力があるはずなのに
寝たきりになっていらっしゃる方
まだまだたくさんいらっしゃいます。
ベッドで寝たきりになられている方は
当時より少なくなったかもしれません。
しかしです。
リクライニング車いすが普及したことで
寝ている場所がベッドからリクライニング車いすに
変わっただけ・・・なんてケースも
少なくないと感じています。
※リクライニング車いすを否定するわけではありませんよ。
きちんと座れるのにリクライニング車いすを使ってしまう
つまり適応間違いですね。
座ることができれば
できること、広がることがたくさんあります。
その一方で座らないことで
奪われるもの、失われるものも計り知れません。
大げさでなく、座るとは「人として主体的に生きること」です。
もし、皆さんの周りに
「どうしてこの人座ってないんだろう」
「この人どうしてリクライニング車いす使っているんだろう」
という方はいらっしゃいませんか?
そんな気づきを持たれたあなたに向けて
これからも「座ることの大切さ」が
届けばいいなって思います。