年間2万人 100万人 一日ひとり
年間2万人を超える人たちが、自殺で命を終え
そして100万人を超える人たちが、ひきこもり
一日日本のどこかでこどもがひとり、虐待により命を落とす
《今生きている原点》
寝たきりから抜け、何かに突き動かされるように準備をはじめ、一番最初に息子という味方を付け、走り続けている。
3年前に沢山の人の前で初めて話した10年温めている想い。
この数字を限りなくゼロに近づけたい。
息子と心中を何度も図るも、実現することはなかった。
「死ねなかったから生きている」
からにはきっと意味があると思い、その理由を探し続けている。
寛解から3年
薄皮を何枚めくってもなかなか答えにはたどり着かなかった。
これだ、と思っても、その先にまた次の薄皮をめくる
凝縮されたこの時間に、わき目も振らず全力で走り続けて、そして全部が繋がった。
生きてみるもんだ
《解離》
この期間に人生の棚卸しをした時に、ところどころ失われた記憶、薄い意識、繋がらない記憶、並べられない記憶、ピースがすべて揃わない記憶というパズルを認識。
自分の状態の解離というものが、どんな状態であるかを初めて実感し、その感覚は確かにこどもの頃からあったことを認識。
これを一般の人の中で同じように動き、穴を開けないように工夫しながら生きることは、発達障害の息子を育て、発達のことを学び続けたことがものすごく役に立った。
そりゃ失敗もするけど、ぐらいにしか見られていないかも知れないけれど、相当なエネルギーを必要とするので、時々疲れはする。
予定はすべて、決まったら必ずGoogleカレンダーに入れ、毎日何度も見返す。
毎日足に使う車。
このマンションに越してきて8年超で、やっと自分のNo.のつく駐車場の位置をはっきり覚えた。
道は全部ピースが揃わないパズル。
スマホのGoogleマップが無いとダメだけれど、薄い記憶の中で毎日が旅行気分(笑)
日々の作業も十分なスピードはまだ確保できている状態とは言い難い。
《うつのないリハビリ》
そんな状態でも、ただ幸いなことに、ゆっくりでも心理のしくみは理解が進み、犯罪心理という分野に入ることですべてが繋がり、なぞも解けた。
重度のうつから約3年の間の寝たきりで、エネルギーと共にすべての認知機能が極端に下がり、2008年から独自のリハビリもあり、15年でここまで持ってこれた。
文節も結構前後するので、文章はよく書くけれども修正も少しだけ早くなった。
後から見返すと繋がってないじゃんってことは、よくある話だけど、それも成長の過程よね、と思って、みんなもよくあることよね、と決めつけて、気にしてなかったりする(笑)
《亡き母が教えてくれたこと》
人の生きづらさ
孤立感・孤独感
自覚のない加害・被害
それがどこから来るのか、ほんとそれが知りたかった。
生前の母に関わることで、母の死後にやっと根っこを捕まえた。
根っこさえ掴めば、後は解決策を逆算するだけ。
そうだよね
母はこれを伝えたかったんだよね
母だってこんなに生きづらい人生を生きたかったわけじゃない。
人の心理を知らない
知る必要性も感じていない
誰も教えてくれないから、自分で考えるしかなかった。
ただそれだけの話。
こんな複雑な人の心理を読み解くのは個人には大変な作業だし、愛情を知らないから誰かに聞けるような人間関係も構築することもできない。
「なんで?」はすべて自分の潜在意識の中に押し込むしかなかったよね。
それが溜まり続けることも知らずに。
《改めて思うこと》
母のしたことで、自覚のないまま我が子二人の人生をも狂わすことになったとは、肉体を脱ぎ捨ててから知ることになったとは思うけれども、母のような例は、母だけにとどまった話ではなく、また母だけの問題ではない、そして、私や弟の例もまたしかり。もっと大きな次元での問題と捉えている。
母が人生をかけて本当に伝えたかったことを、何があっても残り少ない人生の中で実現していく。
命が尽きるまで行動はやめない。
それは、無くならない減らない解決されない、日本の社会問題の解決と予防に役に立つと心から信じている。
だから特に私がやりたいのは心理教育とカウンセリング。家族療法による、家族まるっと支援に尽きる。
ひとりの若者の訃報に寄せて。
ハラスメント専門心理士 加藤クミ子