R4年度 うるま市キャリア教育推進事業 ~ミラカナ~ 川崎小学校
2022年12月16日、川崎小学校の6年生を対象に「ワーカーズトーク」を実施しました。
ワーカーズトークとは、さまざまなキャリアを持つ社会人講師を派遣し、その職業について話をすることで、子どもたちに自分の将来について考えてもらうための取り組みです。
もちろん学校によって派遣する社会人講師の方々はさまざま。川崎小学校では、グラフィックデザイナーと声優・ナレーターの2名の社会人講師を派遣・講話を実施しました。
この記事では、川崎小学校でのワーカーズトークの様子をご紹介します。
なお、キャリア教育事業「ミライカナイ」については別記事にて詳しくご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。
R4 うるま市キャリア教育推進事業 『ミラカナ』 プログラムについて
川崎小学校ってどんなところ?
川崎小学校の6学年2クラスに対し、3、4校時の総合学習の時間を使って2名の社会人講師にお話をしてもらいました。
今回は事前学習からお邪魔しました!
ワーカーズトークだけでなく、事前学習から行うことになったため、2校時目からお邪魔させていただきました。
「大人になるころには、どんな未来になっているのだろう」
事前学習では動画を観て、児童同士で話し合いを行いながらミライカナイマップを作成していました。
動画には、ドローンで荷物が配達される様子、遠隔で健康診断を行う様子、無人走行のバスで通学する様子など、進化したテクノロジーによって便利になった日常が映されていました。
児童たちから驚く声があがり、本当にこんな未来がくるのかとワクワクしているような表情をしていました。
鉛筆を握りながら机に向かい、未来について思いを馳せる。
字にするとたったそれだけのことですが、児童たちにとっては未来の訪れが楽しみになる特別な時間になったのではないでしょうか。
ワーカーズトークがスタート!
3校時と4校時はワーカーズトークの時間です。講師たちは各クラスに入り、入れ替わりで2回講話を行いました。
声優・ナレーターの講師によるワーカーズトークは、終始明るく元気な雰囲気で進みました。
まずは、講師が「桃太郎」のお話しをして声優とナレーターの違いを教えることに。ナレーションとキャラクターの声の使い分けに、児童たちや講話を見守る諸先生方から拍手がわきました。
講師が担当した仕事の映像を見せると、
「おぉ、すごい!」
「聞いたことある声だ!」
「全然声が違う…!」
など、楽しそうに声をあげていました。
児童の持っていた原稿を読む場面もありました。初めて目を通す原稿も滑舌良く、情感を込めてスラスラと読んでいたため、児童からも先生方からも感嘆の声があがりました。
また、児童に読み方のコツを教えて読んでもらう場面もあったのですが、教える前と後で聞き比べると格段に良くなっているのが分かり、あまりの違いに児童たちも驚いた様子でした。
さらに、講師が用意したCM原稿を読む体験も行っていました。CMはおよそ15秒、その時間内に収まるように滑舌よく早口で話すのは難しそうでしたが、楽しそうに体験していました。
最後に、教頭先生から「みんなで体験できることをしたい」というリクエストがあったため、届く距離を考えて声を出す体験を講師が提案しました。
・顔の前に手のひらを出し、そこに向けて声を出す
・次は黒板に向かって声を出す
・最後は壁の向こう、遠くまで届くように声を出す
どこに向けて声を発するかというのを意識すると、声の抑揚が生まれるのが分りました。体験したみんなが楽しそうにしているのが印象的で、一体感が生まれたように感じました。
グラフィックデザインの講話は、比較的静かに、穏やかに始まりました。
経歴に沿って進学方法などを丁寧に説明しているため、分りやすく、頷きながら真剣にメモを取っている児童もいました。
「絵を描くのが好き」という児童は意外と多くいて、前のめりになって話を聞いている児童もいました。
いまは趣味で描いているかもしれませんが、将来デザインの道に進む児童もいるかもしれません。進路について考えるとき、この日の話が思い浮かぶのだろうかと考えて少しだけ少しだけ温かい気持ちになりました。
「誰でも簡単に絵がうまく描けるようになる方法がある」
という講師の言葉に、絵を描くのが好きと言っていた児童たちの目が一気に輝きました。
「体験したい人!」という講師の声に瞬時に反応し、手をあげる姿がとても印象に残っています。
・黒板に丸を3つ描き、真ん中あたりに横線を引く
・一つは線の下、一つは線を跨ぐように、もう一つは線の上に目を描く
左から赤ちゃん、子ども、青年となるそうで、たったこれだけのことを意識するだけで人物の描写がうまくなるそうです。
実際に体験した児童はもちろん、見ていた児童も楽しそうな表情をしていました。簡単にできるので、ぜひみんなにやってほしいなと思いました。
体験の時間を設けたことで児童たちの緊張がほぐれたのか、その後の質疑応答や作品を見せながらのエピソードトークも良い雰囲気で終わりました。
声優やグラフィックデザインに興味のある児童ばかりではないと思いますが、実際に話を聞いたり体験をしたりすることで、いままでは見えていなかった魅力に気づくこともあると思います。
ワーカーズトークが、新しい可能性への気づきとなることを願っています。