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在宅医療TIPs 在宅輸血Vol.2 輸血の実際

GWが終わってしまいましたね。

在宅医療は定期的な診察が必要なため、スケジュール調整に困る5月です。

さて、以前に在宅輸血について記事を書きました。

さてでは実際どうやって輸血をしているのでしょう。

以下が輸血のスケジュールです。

① 輸血前日まで:日赤に輸血製剤の発注

② 輸血前日:血液検査、輸血製剤の搬入、クロスマッチ検査の提出

③ 輸血当日:輸血(およそ1時間程度)

在宅で輸血を行う場合は最短で翌日になってしまいます。

これはクロスマッチ検査(患者さんの血液と輸血製剤が適合しているかを確認する検査)が必要なためです。


輸血当日は輸血中は必ず医療者が同席しているようにしています。

実際はクリニックで輸血の開始と最初30分程度の観察を行い、後半は訪問看護ステーションに依頼し終了の対応をお願いしています。

輸血中は10分おき程度でバイタルサインを測定、記録はICTツールで共有しています。

難しいようで、輸血自体は準備をちゃんと行えば意外とすんなりできてしまいます。

ただ輸血の管理は病院と違い気を使います。病院と違いクリニックに非常用電源などが準備されていることも稀です。長期間クリニック内で輸血製剤を保管しておくことも危険が高いですから直前の発注、なるべく早い使用を基本としています。

このように輸血日をあらかじめ予定して準備していくため、緊急の輸血は難しいです。むしろ緊急で輸血しなければならないのであれば入院した方が良いですよ、なんで貧血になっているのかもわかりませんし、そのような状況でただ輸血をするという行為はナンセンスですよね。

やはり医療はしっかりと原因を考え、その治療の先も考えて行わないといけないと思っていますが、この話は長くなるのでまた別の機会に。


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