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「超逆歳の差カップルのリセットライフ」ストーリーマガジン1~ケンの決断〜
~ ケンの決断~
ケンが沖縄に戻ってきてちょうど1か月が過ぎた
もうお互い向き合うところまで向き合い
これ以上の堂々めぐりは二人にとって時間の無駄・・
後は、ケンに決めてもらうしかないと思った
ある夜・・
今度はケンが口火を切ってきた
「ミライは俺が、親に話をしたら
これからの人生を一緒にやり直してくれるのか?」
私は、どう転がろうが
前に進まなくてはいけないと思い覚悟を決めて伝えた
「結婚は・・・無理としても修羅場を乗り越えてきた訳だから、やっぱりケジメを付けてほしい」
ケンは悩みぬいた様子で言った
「わかった、親にミライと同棲していて、これからも沖縄でいっしょに暮らしていくことを、まずはメールしてもいいかな?」
”メール?” 私は少し躊躇したが・・ケンを信じて
「本当に私との人生の選択に、後悔しなければ
伝える方法はケンが決めてくれればいいよ」
ケンの硬直していた顔の表情が少しだけ和らいだ
「ありがとう、メールするよ」
私は自分がケンに仕向けているのではないかと感じ素直に嬉しい感情を表せなかった
”本当にいいのかな・・・”
それから数日後
ケンの誕生日に親からメールが来た
「お誕生日おめでとう、沖縄生活が大変だったら
いつでも北海道に戻っておいで」
ケンは、そのメッセージにくぎ付けになり
10分ぐらい放心状態になっていた
そして…恐る恐るメールを書いていた
「ありがとう、 俺、歳はだいぶ上だけれども彼女と生活
していて、これからも沖縄に定住するから」
このコメントを書いたものの
送信できずに固まっていた
ケンはこの壁を越えてまで・・・
私と一緒に人生を送る価値はあるのか・・・
きっと迷っているのだと察した無理時はできない・・・
辛いが自分に言い聞かせて
私は席を離れ素知らぬふりをした
それから10分後・・・
ケンがキッチンに来て
私を後ろから抱きしめながら
うわずったような声で言った
「メール送ったよ
でも、”おやすみ” の一言しか返信がなかった」
「えっ?それだけ?」
「??????」
”どういうこと?”
しばらくの間、沈黙が続き・・
私達は
きつねにつままれたような気分になってしまった…