機械兵団の進軍ファーストルック公開カード雑感 その2
ショーケース・フレーム
最近お馴染みのショーケース・フレーム。
それぞれの次元に合ったフレームが使われていたが、今回は色々な次元のカードが登場するのでフレームも各次元に合わせたものになっている。
ジン=ギタクシアス/大いなる合成
ジン=ギタクシアスはファイレクシア:完全なる統一で登場した胆液ショーケース。
ファイレクシアの油を表現した墨のようなイラストが特徴。
本エキスパンションのファイレクシアンが割り当てられているものと思われる。
光輝の夜明け、ヘリオッド/歪んだ日食、ヘリオッド
ヘリオッドはテーロス環魂記の星座ショーケースで登場。
星座ショーケースはテーロスの神々や亜神のような神々の恩恵を受けたものに使われていた。
テーロスの神々とその力は星や星座に例えられる為、それを表すカードフレームとなっている。
ヤーグルとムルタニ
ヤーグルとムルタニはステンドグラス・ショーケース。
これは団結のドミナリアの伝説のクリーチャーに割り当てられていたフレームだ。
サリアとギトラグの怪物
サリアとギトラグの怪物は永遠の夜ショーケース。
イニストラード:真夜中の狩りで登場した、古典的ホラーを表すために白黒を基調としたイラストにあてがわれたフレームだ。
ドラーナとリンヴァーラは紹介されていないが、ゼンディカーの面晶体ショーケースで収録されるのだろう。
ボーナス・シート
古くはゼンディカーのトレジャーパックに端を発する、強力カードの新イラスト再録シリーズ。
戦乱のゼンディカーにてゼンディカーを再訪した際にZendikarExpeditionとして復活して以降MasterPieceシリーズとしてカラデシュ、アモンケットに続けて収録された。ストリクスヘイヴンのミスティカルアーカイブや兄弟戦争の設計図カードもMasterPieceシリーズと銘打たれてはいないが、実質的に同じようなものと見て問題ないだろう。
今回のエキスパンションでは、MULTIVERSE LEGENDSと銘打ってラガバンと旧アトラクサの再録が確定。
名前から察するに、さまざまな次元の伝説のカードが再録されるのだろう。
ラガバンは、カラデシュのMasterPieceシリーズであったKaladesh Inventionsのフレームで登場。
Kaladesh Inventionsはカラデシュの発明博覧会に出展されたアーティファクトを収録したという設定だったので、当然収録カードも全てアーティファクトであった。
ラガバンはアーティファクトではないのだがなぜこの枠なのだろうか?単純にラガバンを再録したかったのだろうか。
旧アトラクサは、何故かニューカペナの街角の黄金時代ショーケースフレームで登場。
これはニューカペナのデーモン達の黄金時代の姿を描いたカードに適用されたフレームだったのだが……
ニューカペナの黄金時代はファイレクシアンを撃退した後の話だし、時系列的にこの時代にアトラクサとニューカペナに繋がりは無いはずだが。
上記ゲインランドのフレーバーテキストでアトラクサがニューカペナを侵略していることが分かったので、ニューカペナにアトラクサをあてがったのだろうか?
それとも法務官の声の方がアトラクサの黄金時代であるということを表しているのだろうか?
ラガバンのコレクター番号が0021、アトラクサのコレクター番号が0033なので、33枚以上の収録が確定している。
ここで注目したいのが、Rで始まるラガバンよりもAで始まるアトラクサのほうがコレクター番号が後ろになっているということだ。
単純にカード名のアルファベット順では無さそうだが、では何の順なのだろうか?
様々な次元のカードが収録されるということで、次元の頭文字を取ってカラデシュのKとファイレクシアのPだろうか。
プレインチェイス
統率者デッキも最近のエキスパンションのお馴染みであるが、今回は様々な次元が舞台である為か懐かしのプレインチェイスと悪魔合体。
プレインチェイスとは、各プレイヤーが通常のデッキに加えて次元デッキと呼ばれるデッキを用いて遊ぶ多人数戦用のルールである。
全てのプレイヤーは常に次元デッキから次元カード1枚を公開した状態でゲームを進める。
公開されている次元が今自分がいる次元を表している。
各プレイヤーはゲーム中に次元ダイスを振ることができ、次元ダイスの出目により次元カード特有の能力が誘発したり別の次元にプレインズウォークしたりする。
プレインズウォーカー同士の次元を渡りながら戦う様を描いた特殊ルールである。
高まる脅威/GROWING THREAT
白黒の統率者デッキは高まる脅威/GROWING THREAT。
イラストはどうやらファイレクシアに堕ちたレオニンのようだ。
額にφのマークが入っており、とても分かりやすい。
レオニンといえばアラーラやテーロスが代表的だが……このイラストだけではなんとも判別がつかない。
デッキ名からするに、増殖を使い毒カウンターや+1/+1カウンターなどを増やし脅威を展開するデッキになるだろうか。
騎兵隊の猛進/CAVALRY CHARGE
エスパーカラーの統率者デッキは騎兵隊の猛進/CAVALRY CHARGE。
パッケージの人もきっと騎士なのだろう。
エスパーカラーではあるが、エーテリウムの要素が見られない為エスパーの人間では無いのだろう。
白青黒の組み合わせといえばニューカペナの常世会一家だ。
常世会一家のボス、ラフィーンは翼を持つスフィンクスなので、羽の意匠が特徴的なこの騎士はもしかしたら常夜会一家の騎士なのかもしれない。
賛助の呼びかけ/CALL FOR BACKUP
ナヤカラーの統率者デッキは賛助の呼びかけ/CALL FOR BACKUP。
パッケージを飾るのは鎧を着た狐。
印を結んでいるので忍者かと思ったが、青でも黒でも無いし恐らく神河の侍の狐なのだろう。
聖なる会合/DIVINE CONVOCATION
ジェスカイカラーの統率者デッキは聖なる会合/DIVINE CONVOCATION。
パッケージには槍を持った天使の姿が。
ジェスカイの天使といえばカマキリ……ではなく稲妻の天使。
槍の穂先も稲妻のような形になっている。
だが服装などからどこの次元のクリーチャーなのかを悟るのは難しい。
腰の後ろに複雑な模様の岩のようなものが見えるが、もしやゼンディカーの面晶体だろうか?
修繕の時間/TINKER TIME
ティムールカラーの統率者デッキは修繕の時間/TINKER TIME。
4本腕で金線の鎧を纏ったグレムリンとあれば、カラデシュ一択だろう。
伝説のグレムリンは未だ存在しないので、彼が史上初となるだろう。
デッキ名にも入っている修繕/Tinkerから、アーティファクトをガチャガチャする楽しそうなデッキであることが窺える。
都和市
新規の次元カードの1枚。
西の木の木霊とよく似た改善クリーチャーをサポートする能力を持つが、サボタージュ能力としてランパンではなくドローするようになった。
さりげなくプレインズウォーカーを殴っても誘発するようになっている。
カオス効果も常在型能力とシナジーしており強力そう。
とまあ色々書いたがぶっちゃけプレインチェイスはやったことがないのでカードの評価はちょっと難しい。
プレインチェイスのカードは、GP会場にイラストレーターが来ていてサインを書いてもらえた頃に、サイン色紙として買ったことがある。
確かケッシグにAdam Paquette氏のサインをもらったような気がする。
大判カードはL版写真とサイズが近いので額縁に入れて飾るのに最適で、中でもプレインチェイスのカードは次元のイラストが大きく描かれており見栄えも良い。
Kamila Szutenberg氏の大判カードはこれが初なはずなので、サインをもらうチャンスがあるなら是非。
ヴェズーヴァ島
こちらは再録の次元カード。イラストも据え置き。
これ置いて守護フェリダー出したらそれだけで無限では?プレインチェイス、恐ろしいフォーマットである。
ヴェズーヴァ同様、2人のアーティストが手がけている為サイン用の色紙に最適。
プロツアー神戸06では2人とも来てサインをしてくれたらしいので、でっかいサインが欲しい人は是非。
空間の接合
2つの次元がくっついてしまう現象カード。
プレインチェイス2012からの再録であり、イラストも据え置き。
せっかくなら新規の現象カードが欲しかったが、今回収録されているのはこの再録カードのみ。
せめて新イラストにして欲しかった。
現象カードは次元デッキに2枚しかいれられないので、あまり数を増やすのは好ましく無いと思われたのかもしれない。
プレリリース・プロモ
永遠の証人
新たな芽吹きを内蔵した超便利クリーチャーが新規イラストで登場。
イラストレーターはルーンの母などで有名なScott M. Fischer氏。
イラスト左下の2004は、初出エキスパンションのフィフス・ドーンの発売年。
召喚の調べ
召喚の調べは初出の際と同じイラストで登場。
2005年はラヴニカ:ギルドの都の発売年。
モダンではヨーグモスを含むコンボデッキでサーチとして使われている模様。
昔スタンダードで使えた時はファイレクシアの破棄者とか再利用の賢者とかユーティリティーカードをこれでもかとつっこんでサーチするクソデッキを組んだ記憶しかない。
火想者ニヴ=ミゼット
火想者ニヴ=ミゼットはギルドキットの再録イラストで登場。
お馴染みの暗号フレーバーテキストもしっかりとある。
2006年は初出のギルドパクトの発売年。
ゴロゴロと悟
神河の伝説のゴブリン、ゴロゴロと梅澤悟が手を組んだ。
ストーリー上でこの2人に絡みは無い。
ゴロゴロは熱狂的に流星を追いかけているだけだし、悟も氷上勢団のボスとして走り回るゴブリンに構ってられるほど暇ではないだろう。
そんな2人が手を組むのはファイレクシアの侵攻があってこそだろう。
トークン生成の条件は「このターンに戦場に出たクリーチャーが戦闘ダメージを与える」と珍しいものになっている。
これに該当するのは速攻クリーチャーはもちろんのこと、何を隠そう忍術で場に出たクリーチャーでも誘発するのだ。
忍術を使わず忍者とのシナジーを表現する神河らしい粋なカードである。
アルトアート版は鳥居をモチーフにしたカードフレームに日本人イラストレーターと神河らしさがこれでもかと詰め込まれてる。
カティルダとリーア
これもストーリー中絡みが無かった組み合わせである。
ドーンハルトの集会の一員であるカティルダは昼を取り戻そうとする極めて人間側の存在だが、リーアは人間でありながら流城のルノが始めた邪教を崇拝する狂人である。
この2人も通常であれば共闘することはなかっただろう。
カードの効果は、人間サポートの際立っていたカティルダと墓地の呪文に擬似フラッシュバックを付与していたリーアを足した結果、自分の唱える人間が全て瞬唱の魔道士になるようなカードになった。なんで?
スライムフットとスクイー
元ウェザーライトの乗員であるスクイーと現ウェザーライトの乗員であるスライムフットが夢の共演。
苗木トークンを生成、生贄でメリットを得る効果はスライムフットを、墓地から自身を蘇生する能力はスクイーを表している。
苗木トークンの力を借りないと蘇生できないのはスクイーが不死の力を失ったからだろうか。
アルトアート版はドミナリアのショーケース・フレームを元にしているのだろうが、スクイーの顔や小さな苗木がどこかコミカルで可愛らしいイラストとなっている。
ガルタとマーブレン
イクサランの恐竜、ガルタと吸血鬼の支配者、マーブレン・フェインの共闘カード。
恐竜にも協力するだけの知能があったとは驚きである。
合体したことによってエルダーを失ってしまった。マーブレンはエルダーではないので仕方ないが。
12/12トランプルというマッシブなボディはガルタを思い出す。
攻撃時の能力は点での圧力を強化するガルタの効果と面での展開を加速させるマーブレンの効果で対となっている。
ガルタ側の効果が多すぎるように感じるが、さすがに重量の差が違いすぎるからだろうか。
カードイラストもほとんどガルタに覆われてしまっている。
万物の座、オムナス
緑単色から始まり登場のたびに一色ずつ色を獲得していたオムナスがついに最後の一色であった黒を、よりによってファイレクシアマナで獲得。
未使用のマナを蓄積する能力は初代オムナスであるマナの座、オムナスのもの。
蓄積されるマナはファイレクシア流お節介術で黒色になる。
もう一つの能力は、戦闘前メインに1ドローしてそのカードが3色以上だったら3マナ出せるというもの。
ドローとマナ生成は4色オムナスであった創造の座、オムナスを思い出す。
ファイレクシアマナをライフで払えば実質創造の座、オムナスと同じコストなのだが、即座にドローができない点、ライフゲインが無くなった点で禁止となった先代からの学びが伺える。
効果だけ見ると白と赤の効果が欠落していてとても5色のカードとは思えないのだが、ここまでのオムナスの経緯を知っていると5色であることにも納得できる、面白い多色のデザインとなっている。
製品ラインナップ
はい。見ました。
ジャンプスターターが全く触れられていないのが気になるところ。
Secret Lair
権謀術数
オンスロートより古のカードが新規イラストで登場。
カード名がニューカペナっぽいからってだけで黄金時代フレームにされてそう。
イラストはクトゥルフ味のある謎のおじさんが土建組と舞台座と斡旋屋の紋章を掲げるよくわからないもの。
もしかしたらこの人が大悪魔?
それとも裏で取引をしてるだけの人?
探索する獣
エルドレインからは探索する獣がショーケース枠で帰ってきた。
エルドレインの時と同様3つの頭を持つ獣が描かれている。
いや探索する獣の物語フレーム版はエルドレインですでにあっただろ……と思ったものの調べてみるとそんなものは無かった。
オリヴィア・ヴァルダーレン
イニストラードの吸血鬼の始祖の1人、オリヴィア・ヴォルダーレン。
イニストラード:真紅の契りの伝説の吸血鬼達を彩った吸血鬼の牙ショーケースフレームで登場。
歩行バリスタ
無限マナコンボのお供である歩行バリスタは、カラデシュのマスターピースであるKaladesh Inventionsの枠で収録。
今後マスターピースシリーズの枠もショーケースフレームとして再録されていくことになるのだろうか?
世界樹
カルドハイムの象徴であり次元壊しの元となった世界樹はカルドハイムのショーケースであるバイキングフレームで登場。
イラストに描かれている黒い触手のようなものは紛れもなく次元壊しのものであり、ファイレクシアによってカルドハイムと世界樹も脅威に晒されていることが伺える。
機械兵団の進軍:決戦の後に
なんと次の次のエキスパンションの情報ももう公開してくれるらしい。
機械兵団の進軍がどのような幕の下ろし方をするのかは分からない。
ファイレクシアが勝つのか、多次元軍が勝つのか……
公開された一枚絵には以前と変わらないように見えるゼンディカーと面晶体の様子が描かれているが、ファイレクシアの脅威は退けられると見ていいのだろうか?
ケンリス王家の葬送
機械兵団の進軍:決戦の後により新規カードとして伝説のエンチャント、ケンリス王家の葬送が公開。
死んだ伝説のクリーチャー2体を送り出すことにより、ライフゲイン、ドロー、跡を継ぐ伝説の呪文のコスト軽減を行う。
4マナソーサリータイミングの呪文ではあるが、アドバンテージとライフを獲得できる。
コスト軽減効果のおかげで失ったテンポを回収でき、稼いだ手札も使いやすくなる。
しかしながらアドを取ろうとすると大型の伝説のクリーチャーを墓地へ落とす手段が別途必要となる。
それでなくとも恩恵をフルに受けようとするとデッキの呪文を伝説に寄せる必要がある。
カラーリング的にもエスパーレジェンドなどはちょうどいいかもしれないが、盤面に影響しない4マナスペルがどこまで許容されるかは不明。
イラストで送り出されているのは他でも無いケンリス王とケンリス女王だろう。
ファイレクシアとの戦いで命を落としたのだろうか?
ケンリス王は最近鹿から人間に戻ったところだったのだが、なんだかあっという間に死んでしまった。
何はともあれ葬儀ができる程度には落ち着いたようだが、床がやたらと血まみれなのが気になる。
ローアンとウィルは両親を失ったことになるが、それが今後のストーリーに絡んでくるのだろうか。
今後のスケジュール
3/16〜27
機械兵団の進軍 ストーリー
3/29
セットデビュー、トレーラー、プレビュー開始
3/29〜4月4
カードプレビュー
4/5
完全版カードイメージギャラリー公開
4/14〜20
店舗プレリリース
4/18
デジタルリリース(MTGA、MO)
4/21
テーブルトップリリース
4/21〜23
発売記念パーティ
ストーリー公開がもうすぐそこまで迫っている。
カードギャラリー公開は1ヶ月後となっているので、ストーリーを見ながら心を落ち着けて待とう。
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