見出し画像

カルロフ邸殺人事件ファーストルック公開カード雑感

ソースはこちら


捜査の達人、アルキスト・プロフト

3/3/3警戒にetbで手掛かりトークンが付いてくる。
処理されても枚数的には損をせず、マナレシオも悪くない見た目強スペックのクリーチャー。
生き残るとタップと手掛かりの生贄でスフィンクスの啓示が撃てる。
最初見た時なんとなくXはサクった手掛かりの数かなと思ったがよく見たらサクる手掛かりの数は1個で固定だった。
全体的にフラッド受けの能力が目立つミッドレンジ向けのカード。
伝説であることから、とりあえずエスパーミッドレンジには内定しているだろう。

アルキストは今回が初出のキャラクターである。
探偵であり、ラヴニカ魔法探偵社とやらを率いているらしい。見た目もさることながら胡散臭さ満載のキャラクターである。
スフィンクスの啓示を内蔵しており白青でもあるが、アゾリウスのギルド員なのだろうか?
ラヴニカ魔法探偵者がギルド未所属の組織である可能性もあるのだが、アゾリウスとの関与を匂わせる効果が気になってしまう。


稲妻のらせん

ラヴニカ:ギルドの都で産まれた赤白の定番呪文が令和の世についに再録。
ついに稲妻のらせんがスタンダードでも許されるレベルのカードパワーになったということだろうか。
対象を選ばない2マナの3点ドレインは非常に強力。相手のアタッカーを処理しながらライフゲインできるため延命効果が高く、赤単アグロにとっては悪夢のようなカードだろう。
攻める側から見ても稲妻の一撃相当のパフォーマンスの火力が増えたことで、選択肢に幅ができた。

ちなみに初出のイラストはこれ。
なんともいえないほんわかとした顔がクセになる。

ボロス軍の魔道僧侶といえ割と聞き慣れない職業が出てくるが、これは初出時のフレーバーテキストでも触れられていた。
僧侶の呪文だからライフゲインできるのだろうか。

ファイレクシアの侵攻による甚大な被害を受け、ボロスの魔道僧侶はボロスに伝わる伝説の戦闘魔法を操ろうと、一般兵を片っ端から鍛え上げた。

稲妻のらせん(カルロフ邸殺人事件)

軍団の兵士たちほど有名ではないが、ボロス軍の魔道僧侶は純潔の者に愛され、罪を負った者の霊に嫌われている。

稲妻のらせん(ラヴニカ:ギルドの都)

スタンダードに帰ってくるのは実に18年ぶりだが、人気カードであり特殊エキスパンションでの収録は結構多い。
今回の再録で実に6種類のイラストが存在する。
諸君はどのイラストが好きだろうか?
私はアジャニのイラストが好きだ。復讐のアジャニのマイナス能力との関連性が感じられる。


ウォジェクの調査員

3/2/4飛行警戒だけでもコスト論的にはパフォーマンスの良いのカードだが、自分より多くの手札を持つ相手がいるとアップキープに手掛かりを産んでくれる天使。
ドローの苦手な色になんとかしてドローを与えようとする統率者委員会の意志を感じるカードである。
白はドローは苦手だが平等の色であるため、自分の手札が少ない場合に平等に与えられるドローや、お互いに平等にドローする効果は近年のマジックにおいては許容されているようだ。

ところで、ウォジェクとはボロス軍の中でも下位の一般兵のような役職を指している。
ウォジェクの中でも、大型のロック鳥に乗って空を巡回する部門をスカイジェクと呼んでいる。
このクリーチャーは天使であり飛行も持っているため明らかに空を飛んでいるのだが、所属はスカイジェクではなくウォジェクのようだ。
飛んでいればスカイジェクというわけではないらしい。


ひよっこ捜査員

1/1/2出た時調査……そう、スレイベンの検査官の再来である。

スレイベンの検査官は当時のスタンダードや、なんならモダンでも採用実績のある強クリーチャーである。
1マナという軽いコストでパーマネントを2枚供給できる点や、手掛かりのドローで終盤トップしても無駄になりにくい点、各種アーティファクトシナジーや人間シナジーなど、かなり渋めで燻銀な活躍をするカードであった。
スレイベンの検査官が出てから長い年月が経つが、未だスタンダードでも使われる強カードだろう。

ところで、このカードの登場によって今のスタンダードには1マナで場に出た時にアーティファクト・トークンを生成するクリーチャーが3色に存在することとなった。
ひよっこ捜査員、遠眼鏡のセイレーン、ヴォルダーレンの美食家である。

黒と緑の1マナでアーティファクトを持ってくるクリーチャーが望まれる。
食物トークンなんかは持ってきても大丈夫なんじゃなかろうか。



ショックである。現スタンダードには上位互換である火遊びがあるため、採用するなら5枚目以降の火遊びとして採用することになるだろう。

第6版で登場して以降スタンダードでは常連であったが、実は火遊びと入れ替わりでしばらくスタン落ちしていた。
2年ほどと短い期間ではあったが、晴れてこのたび再録となり再びスタンダードで使えるようになった。

過去のショックは電撃による物理的衝撃を現すものが多かったが、フレーバーテキストを見る限り今回のショックは精神的衝撃を表しているようだ。
まあイラストを見ると普通に稲妻が描かれているので物理的なダメージも入ってそうだが……
事件と謎をテーマにしたエキスパンションらしいショックの解釈と言えるだろう。

ところで、ショックも複数回再録されており、イラストも複数種類存在している。
さすがに数が多いためここで列挙するのはやめておくが、諸君のお気に入りのイラストはどれだろうか?
私は当時のスタンダードでよく使っていたM14のイラストが好きだ。


狂信の力

なんてことはない、捕食者の一撃の同型再販である。
というか今のスタンにはすでに捕食者の一撃の同型再販である圧倒的巨体があるのだが……
圧倒的巨体が8枚体制になったのだ。巨体ファンには嬉しいのではないだろうか。

さすがにただのリミテッド用のコモンがファーストルックに選定されるのには訳がある。
このカードは本エキスパンションの注目のストーリー枠であり、本体はイラストとフレーバーテキストにある。

イラストで襲われているのは探偵サイドであるケイヤとケランだ。
襲う側が今回のストーリーの黒幕サイドであることは間違いないが、ローブを被っていることからその風貌は窺い知れない。
武器はハンマー、色から考えるともしかしたら緑絡みのギルドの人間だろうか?

拡大鏡ショーケースのイラストも見てみよう。
ハンマーのデザインがどことなくセレズニアのギルドマークに見えないこともない。
もしやイマーラ・タンドリスでは?こんな大きなハンマーを振るっているのだとすれば5/7のマッシブボディにも説明がつく。
ただ犯人がセレズニアの人間だとして、セレズニアのマークの付いた武器で襲いに来るだろうか?
犯人はセレズニアに罪をなすりつけようとしていて、武器を持ち出せる程度にセレズニアと関わりを持っている人物なのではないだろうか。
ローブも被っているし……ジェイスか?
ほとんど妄想の話になってしまうので推理はここまで。もう少し情報が出てから考えたいところだ。


やらせはしない

糾弾の亜種。ボトムが追放になり、ライフ回復もなくなった代わりに1マナ重くなった。
スタンダードで白い追放除去を考えると、軍備放棄や骨化などが競合に挙げられる。
攻撃時にタイミングが限定されるのはデメリットだが、構築時に平地の数を気にしたり、後々エンチャント破壊で取り戻される心配をしなくて良い点は大きな利点。
タイミングの制限は厳しいが、十分考慮に値するのではないだろうか。

このカードも注目のストーリーであるが、場面の理解がやや難しい。
通常版のカードを見るに、エトラータがプロフトを裏切った場面のように見える。
だが青黒のエトラータの行動だとすると白いカードなのは違和感があるし、やらせはしないの意味もわからない。


一方、拡大鏡ショーケースではエトラータがプロフトを助けているようなフレーバーテキストとなっている。
どちらが正しいのだろうか?
どちらも正しくて、表向きはエトラータが裏切ったのだがそれもプロフトの思惑通りで事実上助けになったとかそんなところなのだろうか?

ちなみにこれはスタンダード否定系スペル三銃士である。


答えの要求

苦しめる声の上位互換の胸踊る可能性の上位互換。
カードを捨てる代わりにアーティファクトをサクることもできる。
地図や血などのおまけトークンをサクれば実質手札が一枚増えたようなものである。
というか、今のスタンダードは1枚捨てて2枚引く赤の2マナのカードが多すぎである。


全ておまけ付きだがおまけの方向性には差異がある。
使うならアーティファクトをサクるモードを活用したい。
赤黒のサクリファイスデッキで、アドバンテージ源として活用できるだろうか?



我らがオレリア様が5マナになって新登場。
5/4/4飛行警戒速攻のワガママボディに攻撃したクリーチャーの数に反応してドローや稲妻のらせんを撃つ能力が付いている。

実は私は5/4/4飛行速攻のファンである。
テーロスブロック頃にmtgを始めた私は嵐の息吹のドラゴンをトップに据えたグルールミッドレンジを駆っており、その後も何の因果か5/4/4飛行速攻を採用した赤系ミッドレンジを使ってきた。
栄光をもたらすもの、スカルガンのヘルカイト、黄金架のドラゴン……私は彼らのファンだ。言うまでも私の名前の由来でもある。
さて、今のスタンダードで5/4/4飛行速攻といえば誰がいるだろうか?

答えはこいつらである。言うほど5/4/4か?と思うかもしれないが、シヴの壊滅者はX=4で唱えれば5/4/4だし、龍翼の滑空者も単体で見れば5/4/4みたいなものだ。
それぞれマナコストとサイズが可変、処理されても装備品が残るとメリットもあるのだが……
栄光をもたらす者や黄金架のドラゴンほどアがらないのはなんとなく分かってもらえるだろうか。


いやまあ厳密に言えばこんなのもいてこれ自体は5/4/4飛行速攻界最強クラスなんだが。
色拘束がキツくてなかなかいいミッドレンジが組めず燻っていたところである。

いい5/4/4飛行速攻いねえかな……と燻っていたところに舞い降りたオレリア様はまさしく天使である。
その能力を見ていこう。

まず5/4/4飛行速攻は基本スペックとして、おまけで追加された警戒がさりげなく嬉しい。
攻防に渡って活躍できると言う点はもちろんのこと、放浪皇のマイナス2能力にかからないのは重要なポイントだ。

続く2つの能力は複数のクリーチャーで攻撃する際にボーナスをもたらす効果となっている。
3体以上で攻撃するとドロー、5体以上で攻撃すると稲妻のらせんのボーナスが付く。

3体以上で攻撃するという条件は、ラヴニカへの回帰ブロックでボロス軍に割り振られた能力である大隊を思い起こさせる。
大隊と違うのは、オレリア自身が攻撃に参加する必要がないことと、相手の攻撃にも反応すること。

自軍の攻撃を推奨し相手の暴動は戒めるボロスの対称性を表したフレーバー的にも良いカードなのだが、強いかと言うとそれは微妙な感じ。
5体以上で攻撃することは現実的ではないが、3体以上というのもまあまあしんどい。
オレリアがいる時に相手が3体以上で攻撃してくれるとも思えない。
常に3体以上のアタッカーが用意できるようなデッキのフィニッシャーとしては使えるのではないだろうか。

色の合う慈悲なき者、ナヒリの攻撃強制能力と合わせて使うと嫌がらせができそう。
ギデオン・ジュラがいれば……けどギデオンはもう……


物好きな死者

手掛かりをサクると墓地から手札に帰ってくるゾンビ。
タフネス1という貧弱ボディに対して4マナという重さが気になるところ。
敬虔な心霊、デニックがいると、死者が落ちたことで生成された手掛かりを使って死者を回収できるため盤面が強固になる。
カード捨てることをコストに調査するカードがあれば無限になったのにな……(妄想)


煌めく機械ドレイク

2マナという軽さにも関わらず出た時調査でカード1枚が保証されている点が優秀。
そこだけ見れば分割払いが可能な4/2/2飛行キャントリップでしかないが、大きくなる効果のおかげで驚異として相手に除去を強要しアドバンテージの不利を押し付ける。
やや悠長+アーティファクトをサクるという条件が厳しめではあるが、さすがに使われるのではないだろうか?
軽さは正義である。


妨げる若者

5/4/5速攻に大隊に似た条件で調査ができる。
なんだか街の若者というには攻撃的すぎる気もするが……突進するモンストロサウルスか?
3人あわせて4/5なのだろうか。
除去耐性もなくアドバンテージを取る条件も厳しいため構築で見かけることはないだろうが、リミテッドでは強そうだ。
4/5という強靭なボディに速攻が加わり、攻めて良し守って良しの良カードとなるだろう。


混沌の守護者、ラクドス

6/6/6というデーモンらしいステータスに、飛行トランプルというデーモンらしいキーワード能力と、相手に2択の責苦を迫るデーモンらしい能力を持つデーモン。

一万歳を超えているはずだが、二千五百歳以下にしか見えないことが判明した。

我々が最後にラクドスを目撃したのは灯争大戦の際、ギデオンを乗せてボーラスと戦ったシーンだろうか。

6/6/6飛行トランプルはまあ普通のサイズだが、場に出てすぐ処理されると大きくテンポを損なうことになる。
終了ステップまで生き残れば相手のパーネント2枚か2ドローをもたらすためアドバンテージが取れる。
ハンデスなどで相手の手札から除去を枯らして出せばジワジワとアドバンテージの差をあけてくれるだろう。

アドバンテージの稼ぎ方が非常に悠長だが6マナという重さが噛み合っていない。
カジュアル向けのカードに見えるが果たしてスタンダードでも戦うことができるだろうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?