#3 唾液ってどんなはたらきをするの?
こんにちは。
まちの歯医者さん、吉元奈美恵です。
0歳から100歳近い幅広い年代の方々のお口のケアをさせていただいております。
お口の中の潤いは体調やこころの状態と大きく関わっていると感じています。
このブログからあなたの日々の生活に少しでも潤いをもたらすことができたら幸いです。
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お口の中にある唾液。
お口を潤すだけではありません。唾液には色々なはたらきがあるのです。
<唾液のはたらき>は全部で10個ある!
消化作用:唾液中アミラーゼがデンプンを分解して体内に吸収しやすくするはたらき
湿潤作用:摩擦や摩耗を防ぐため湿ってなめらかにするはたらき。お口の中の乾燥を防ぎます。
粘膜保護作用:歯の組織や口腔粘膜が傷つかないように保護するはたらき。唾液の成分のムチンが喉や食道を傷つけにくくします。
潤滑作用:発声をスムーズにするはたらき。
自浄作用:お口の中の食べかすや歯垢(細菌)を洗い流し、きれいにするはたらき
再石灰化作用:飲食により溶けかかった歯の表面を修復し虫歯を防ぐはたらき。
抗菌作用:抗菌作用をもつ成分がお口の中の細菌の繁殖を抑えるはたらき
ph 緩衝作用:飲食によって酸性化した口腔内を唾液の緩衝作用により中性に戻すはたらき。酸性の状態が続くと歯は溶けて虫歯になってしまいます。
溶解・凝集作用:味を感じさせて噛み砕いたり飲み込んだりしやすい塊にする。
粘膜修復作用:上皮成長因子と神経成長因子が傷を治す。
・生理機能として排泄作用、内分泌作用、体液量調節などもあります。
唾液は大事!
唾液の作用って、たくさんありますね。もし唾液の分泌量が少なくなってしまったら、このはたらきが弱くなってしまします。つまり、食べ物が飲み込みにくくなったり、口の中がネバネバしたり、口が動かしにくくなったりします。
また、虫歯や歯周病にもかかりやすくなり、口臭が強くなる原因にもなります。唾液の中に含まれる酸素の量がなくなってくると、口の中が乾いて唾液がネバネバに濃くなってきます。これは酸欠状態で、においを起こす菌(嫌気性菌)が働いてにおいの物質(揮発性硫黄化合物)を作ります。酸素が大切なのです!サラサラの唾液が多いと口臭は気になりません。
唾液があるおかげで、美味しくお食事できたり楽しくお話をすることができますね。ありがたいことです。
次回は唾液が少なくなってしまう口腔乾燥についてお伝えします。
あなたの日々が笑顔あふれる潤いある時間になりますように。