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鎌倉ほのぼの散歩 結願までのラストスパート(中編) 五番「来迎寺」/三十一番「浄智寺」

2019年12月。
 いよいよ「7日目、最終日」。
 めざせ結願けちがん

 「瑞泉寺」を過ぎて、「来迎時」「浄智寺」に参ります。

 ※結願けちがんとは…
  仏教用語。ある期間の法要の最後の日。

前回はこちら

 「来迎寺」は、鎌倉に二つあり、どちらも鎌倉三十三観音霊場とされています。

 十四番「来迎寺(材木座)」は既にお参りしていて(詳細はこちら)、今日は西御門にある五番札所「来迎寺」に向かいます。

 五番札所「来迎寺(西御門)は、鎌倉八幡宮の裏手に、源頼朝さんのお墓があるのですが、そのまた先にあるお寺です。

 「瑞泉寺」を出てからこちらまで、歩きです。

 道はそんなに複雑ではありませんが、そこそこ距離があります。
 まさにてくてく、散歩道。

 途中、立派な赤と白の巨大な鳥居が出現。
 「鎌倉宮」です。

 こちら、立ち寄る予定にはなっていなかったのですが、平日であってもなかなかの賑わい。

 どんなところか見てみたくなり、参拝することに。

 時間があまりないのは二人ともわかっていたので、さくっとみて回り、また今度ゆっくり来ましょう、と離れました。

 広くすっきりとした境内で、鳥居が青空に映え綺麗な神社です。

 後から調べたら、ここは後醍醐天皇の子、護良親王のお宮でした。

 武功の誉れ高い親王でしたが、後醍醐天皇との親子の確執と宮廷内の派閥闘争、そして武家との権力争いの中で、敵味方に裏切られ、父後醍醐天皇にも見捨てられ、鎌倉に流罪となりこの鎌倉宮に幽閉。失意のうちに亡くなったということを知りました。

 この、鎌倉から室町に移行していく過程、そして室町時代は、『太平記』『梅松論』など歴史書や軍記などの記述が曖昧だったりバラバラだったりするようで、実際のところはどうやら「研究中」のことが多いようです。
 最近になって、いろいろな発見や研究があり、注目されている時代でもあると思います。

 ちなみに、「鎌倉宮」のHPでは、「足利尊氏の陰謀によって」と全部足利尊氏のせいにされてます。御霊をお祀りする以上、そういうことにならざるを得ないのかもしれません。

 さて「鎌倉宮」を出まして、またしばらく歩きます。

 見えてきました、「来迎寺」さん。
 が、本堂に着くまで、長い階段があります。
 最近に作られた新しい階段で、登りやすくはありますが、なかなかに長い。

階段は左に折れてまた続きます

 

新しくて綺麗です




 もともとは頼朝さんのお墓近くの法華堂にあった仏さまを、明治の神仏分離で来迎寺に移された、と公式HPにあります。

 鎌倉大地震の犠牲となった村民を供養するために一向上人によって建立された「来迎寺」。

 時宗のお寺で、静かな佇まいです。

 さて、「来迎寺」さんを出たら、そのまま八幡宮を南下して鎌倉駅を目指します。

 今日は気合が入った最終日ですので、間に昼食をはさんでいます。

 目指したのは、以前もちょっと立ち寄った、鳩サブレ―の「豊島屋」のカフェ、「パーラー扉」。

 あの時、次は「一口重ね(三段重)」にしようと決めていました

 サンドイッチやカレー、オムライス、唐揚げ、コロッケなどのお重があり、中から3つ、好きなものを選べます。

ボリュームたっぷり

 なぜポテトチップスがついているのかが気になりましたが、さすがにお店の人に聞くことができませんでした。
 フライドポテト、というのはありそうな気がするけれど…

 でもとても美味しく、大満足でした。

 食事を終えて、電車で北鎌倉へ。

 本来は、北鎌倉の円覚寺系の3つのお寺(浄智寺、東慶寺、円覚寺)をひとまとめで記事を書こうと思っていたのですが、その3つが3つとも見どころ満載の広いお寺なのです。

 ですので、やむを得ず、鎌倉五山第四位「浄智寺」さんは「中編」に参入。

 はいドン。


 来ました、鎌倉五山第四位、「浄智寺」さん。

 北条時頼の子の北条宗政が亡くなった後、宗政夫人が宗政とその子師時を開基として建立したお寺だそうです。

 こちらは広いです。
 半日かけてゆっくりご覧になるのも良いかと思います。

 門までの階段が、実に雰囲気があります。


 門の手前にある井戸は鎌倉十井の一つ「甘露の井」。
 「海蔵寺」のところでも書きましたが、鎌倉は井戸の多いところです。ちなみに首を洗ったりした井戸もいっぱいありますが、こちらの井戸は「名水」のほう。蜜のように甘く、霊水で、不老不死の功徳があるそうです(飲料ではないようです)。

 門に掲げられた文字は、『寶所在近ほうしょざいきん』。円覚寺開山の無学祖元の筆だそうです。

 門をくぐると手前に受付があり、そこで最初に御朱印をお願いして、いざ拝観。

 順路も示してあり、観光客への配慮も細やかです。

 私たちが目指したのは、曇華殿と呼ばれる仏殿で、御本尊は室町期の木像三世仏坐像。

 県指定の重要文化財だそうです。


 ちょっと後ろの方に鎌倉三十三観音霊の一つ観音菩薩像も祀られていて、場所が違うので少し戸惑いましたが、無事お参り。

 その後、なんだか撮影に使われそうな書院へ。

 と思ったら、本当に撮影に使われているらしく、HPには「物語の中の浄智寺」というコーナーがあり、これまで撮影に使用されてきた映画やドラマ、アニメのタイトルがずらり。

 書院ばかりではなく、境内の全体が、撮影に使われているようです。

 『DESTINY 鎌倉ものがたり』はいかにも使われてそうな感じ。
『まだ結婚できない男』では鎌倉に行ったっけ?
 はとバスのシーンは覚えているけど…

 今度観る機会があったら、注意してみようと思います。

 浄智寺さんの公式HPは大変立派で、しかも「参拝の心得」やお作法、鎌倉霊場めぐりについても詳しく記されていて、お参りを始める前にこちらのHPを見ておけばよかったなと思いました。

 お参りが済んだあたりから、実は、空ちゃんと私はだいぶ焦りを感じはじめていました。
 すでに午後の部ですが、初めて行ったためこれほど奥が深いお寺だと思っておらず、じっくり観ていたら時間が飛ぶように過ぎてしまいました。

 後半、少し焦り気味に拝観したので、あまり写真がありません。

 結願まで、あと二つ。
 移動距離は少ないので、もう少しです。

 つづく。

 次はこちら。


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