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MAMIRINGOMUSICでの“継承”

2022年9月23日、青森Quarter。

リンゴミュージック所属のりんご娘・ライスボール・ジョナゴールドと、アクターズスクール広島出身の結成15年を迎えたまなみのりさによる対バンライブ、MAMIRINGOMUSIC。

りんご娘とまなみのりさ(まみり)、それぞれ青森と広島を代表する“ご当地アイドルの元祖”とも呼ばれるグループの組み合わせ、通称「まみりんご」の縁から生まれたライブイベント。

全てのグループ・アーティストを応援する自分にとって、まさに奇跡のライブでした。

「まみりんご」の縁はというと、遡るとご当地アイドル日本一を決めるイベントであったUMUアワードの頃から。
当時は、
中国・四国エリア代表:まなみのりさ(広島)
東北エリア代表:りんご娘(青森)
という、いわばライバルとしての対面。

(私自身は当時を知らないので、Wikipediaを参照…。)

そして時を経て、2019年12月1日に池袋で開催されたDISCOTHEQUE vol.3での再会。

なお、私はこのライブでまなみのりさと出会いました。
この日に見た「かかとを鳴らして」は、今でも強く印象に残っています。また、まなみさんが首にコルセットを巻いている状態だったのにも関わらず、あまりの美しいパフォーマンスにも衝撃を受けた記憶もあります。

親交を深めたこの2組は、その後2020年3月に「まみりんご」として広島で開催予定だったが、突如世界を覆った流行り病のために延期。
(本来は青森でも実施される予定だったようです)

りんご娘、まなみのりさ両界隈のファンからも「いつかまみりんご再演を」との声も多かったこの両名の対バンが2022年9月23日に青森で、りんご娘と同じ事務所所属のライスボールと、りんご娘卒業生のジョナゴールドを加えた大型対バンとして叶うこととなりました。

ただ、この時期にこのメンバーでの対バンが叶ったということは、個人的にも、このグループそれぞれにとっても、非常に強い意味を持つライブだったと感じています。

それは

「継承」

です。

りんご娘の”継承”

りんご娘は、前メンバーであるFOURs世代、王林・とき・彩香・ジョナゴールドが、2022年3月31日をもって卒業しました。
現りんご娘であるピンクレディ・はつ恋ぐりん・スターキングデリシャス・金星は、アルプスおとめメンバーとして長きに渡り事務所でFOURsの背中を見続けてきたわけですが、近年は流行り病に阻まれ、同じステージに立つ機会は極めて限られていたと言えます。

FOURsの卒業に先立ち、親交の深かったグループとの対バンとして、渋谷WWWXにて「FOURs in TOKYO」が開催。本来はそのオープニングアクトとして、現りんご娘の4人がステージに立ち、その場でFOURsりんご娘そしてファンであるfarmerの空気感も含めて感じ、「継ぐ」はずでした。しかしながら、これも流行り病に阻まれ共演を実現することはできませんでした。
その時の参加グループの一つが、まなみのりさです。

今回のMAMIRINGOMUSICで、まなみのりさのパフォーマンスを観た時、「FOURs in TOKYO」を思い出しながらステージを観たファンの方もいたでしょう。
そして、今やFOURsりんご娘の語り部ともいえる存在であるジョナゴールド、彼女もまた同じステージで歌うことで、当時残念ながら成し遂げられなかった”場の継承”を、さらにはまなみのりさ3人とジョナゴールドのコラボとして歌ったりんご娘曲「0と1の世界」も介し、先代りんご娘から次世代りんご娘へ想いを改めて継承したような気がします。


同じ思いを感じたツイートを、ここで勝手ながら引用します。
(「Goodbye IDOL, Hello IDOL」は、Pop'n'Roll主催のまなみのりさ対バンイベント)


まなみのりさの”継承”

「まなみ」「みのり」「りさ」の3人の名前から作られたこのグループ、まなみのりさは2023年4月1日での解散が決まっています。
グループとして継承する先は、ありません。
彼女達の生みだす極上のハーモニーと舞いは、他にはない唯一無二の存在です。それが解散と共に失われることは本当に惜しい。少なくとも私自身はそう強く感じています。

だからこそ、今回のMAMIRINGOMUSICにて、りんご娘・ライスボール・ジョナゴールドすべてのグループ・アーティストが、まなみのりさとのコラボを実現できたこと、これにはただのコラボ以上の意味があると感じました。

まなみのりさ曲をカバーできること
 近年のまなみのりさ曲は、ハモリもリズムも非常に難易度が高い曲が多いです。対バンライブで、他のグループと”曲交換”と称してまみり曲を歌う場合はありますが、ハモリの難易度の高さから、ユニゾンにして歌うことも多い印象があります。
しかしながら、今回りんご娘もライスボールも、ハモリを含めた完全に近いカバーを披露。驚きました。そしてこれまた難曲のカフェテリアを、ジョナゴールドを加えた4人でコラボ。さすがの安定感と一体感。

グループ名や活動拠点は違えども、そのパフォーマンスを「継承」できる。
両者を応援する身として、「まなみのりさを継ぐ者」がいると青森Quarterの空間で心が震え、気づいたら涙が流れていました。

まなみのりさの母校であるアクターズスクール広島でも、彼女達をスクールの偉大な先輩と慕い、かつて彼女達が歌っていた曲を継ぎ歌い続けている若いスクール生がいます。
彼女達が創り上げた15年、広島東京2拠点の積み重ねと独自の舞台芸術、それらの"広島での歴史"をアクターズスクール広島が、"東京での歴史"をりんご娘達の所属リンゴミュージックの育成機関こと弘前アクターズスクールがそれぞれ継いでくれる、そんなようにも感じていますし、そう望んでいます。

3人のまみりから3人のライスボールへ
MAMIRINGOMUSIC夜の部では、ライスボールがまなみのりさ曲「三ツ葉」をカバー。
この日はメンバーの太陽さんが体調不良で休養中であったため、実土里さん・水愛さんの2人でのパフォーマンスでしたが、歌う前のMCで語った2人の言葉がすごく印象的でした。

「私達は四つ葉のクローバーではないけれど、ライスボール3人が力を合わせて“三ツ葉”として頑張っていきたい」

三ツ葉の歌詞と、まみり3人の思い、そしてライス3人の思いがまさに一致している。この言葉と、その後の素晴らしい歌声を聴いて、ライスボールの3人にまみりの歌と思いを継いでほしい、そう強く感じました。


ライブの後、ライスはSNSでも三ツ葉カバーを披露。
今後も大切にカバーして歌っていきたいと明言してくれました。

この投稿に対するファンの方のコメントで、とても印象に残ったものがあります。
「ライスボールの3人とRiceFamily(ライスボールファン)で、四つ葉のクローバーだよ」


むすびに

今回の奇跡の対バンを機に、今後もステージ上でもステージ外でも交流が深まって欲しい。そう願っています。
りんご娘はギュウ農で、ジョナゴールドはアソビタリナイで、それぞれまなみのりさとの対バンの機会を得ました。ぜひ太陽さんが復帰したライスボールと、再び同じステージで歌う機会があると嬉しいです。

そして「まみりんご」の1ファンとして、残された期間でこんな一曲が生まれ、ずっと青森で歌い踊り続けられるといいな。
作詞・作曲:多田慎也
編曲:島田尚
振付:まなみ(まなみのりさ)

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