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トヨタグループの不正をまとめて解説

 こんにちわ!MIQYでございます(^^♪

 以前スズキの魅力をまとめて記事にしましたが、今回はちょっと厳しいお話。トヨタグループの不正問題について解説する記事になります。


トヨタグループとは?

 そもそもトヨタグループとはなんぞやと。トヨタを中心にして、子会社のダイハツ工業、日野自動車。マツダ、スズキといった協力企業、さらにトヨタホームや豊田自動織機、トヨタ車体などのグループ会社軍をそう呼びます。今回の記事では
トヨタ・ダイハツ工業・日野自動車の三社の話題です。

1 日野自動車の不正

 日野自動車の不正問題は、2022年3月4日に、日野自動車の社内調査によって日本国内向けエンジンの排出ガスや燃費の不正が発覚した問題。

 この問題は、初めて道路運送車両法第75条に基づく型式指定の取り消し処分と道路運送車両法第75条に基づく是正命令が適用されたケースでもあります。日野自動車ばかりでなく、親会社であるトヨタ自動車、日野自動車製エンジンを搭載する他の自動車メーカーや建設機械メーカー、日野自動車製エンジンを搭載していない自動車メーカーまで巻き込むという問題にまで発展した悪質な問題。

型式認定が取り消された車種【日野】

型式認定とは、販売・登録にあたり必要な国の認証です。それが取り消されるのはかなり重い罰となります。
いずれも平成28年排出ガス規制適合車。

日野・プロフィア
日野・レンジャー(HC-SCRのみ)
日野・セレガ/いすゞ・ガーラ(12mのみ)
トヨタ・コースター/日野・リエッセII

2 ダイハツ工業の不正

 ダイハツ工業は、2023年4月に海外向け車種の側面衝突安全性に関する試験での不正が発覚。その後5月にライズ・ロッキーで同様の不正が発覚し、第三者委員会を設置しました。
 その後12月にその第三者委員会の調査によって174件の不正(下図参照)が全車に行われていたことが発覚し、全車種出荷販売停止ということに。

 主に安全性について、国に許可を貰わなければならない試験内容を改竄し乗員の命を守れない状態の車を販売したという事になっています。さらにかねてから言われていた、ヘッドライト光軸のズレも発覚しました。
 試験内容だけでなく回数なども虚偽の報告をしていました。

ダイハツ工業一覧
左:ダイハツ工業不正の内容
右:トヨタグループ不正の内容

 現在(2024/04/11時点)までまだ販売と信頼は回復しておらず、初売りもできていないため大打撃です。
 
 ダイハツに関しては悪質性がとくに高いとしてグランマックス、タウンエース、マツダボンゴのトラックの型式認定が取り消されました。

 前代未聞の事態ですが、これに対してMIQYは「会社の体制・慣習に起因するユーザーに対する裏切りであり許されることのない行為」だと思います。
 今回悪質なのは内容も勿論、その後の動向です。
 もともと海外で行った不正が国内で発覚、その調査のうちに全車種と広がったのですが、会見で親会社トヨタは「責任はない」と発言(開発製造依頼をしたことで重荷を背負わせたことは指摘)し、さらにダイハツ社長も「対象車種も安心してお乗りいただける」と発言。

 エアバッグもサイドの安全性も満たしていない中、なにを持って安心なのか憤りを覚えた方も多いようでした。また、一部車種について受注取り消しも発生しており、信じて購入したユーザーは無下にされました。

 要するに騙されて売らされた、買わされたのですから、そこは見逃すことはできません。もともとダイハツの品質低下は一部の方から指摘されていましたし、MIQYも正直なところ「やっぱりな」でした。

 今回、やはりダイハツトヨタ側の体制の問題が大きく、二社は企業として根幹を見直していただきたいです。さらに、全く無関係の系列会社、MAZDAにも迷惑がかかっていて、本当にふざけんなと言われても仕方がございません。

 これから先どうなるかは解りませんが、ダイハツという会社の評判と信用は地に落ちていますので、これまで通り、とはいかないでしょう。
 今ダイハツ車(対象のトヨタマツダ車)にお乗りの方は、お気をつけてお乗りくださいませ。もちろん、好きなお車でしょうから愛していってあげてくださいまし(^^♪

型式認定が取り消された車種【ダイハツ】

 ダイハツ・グランマックス
 トヨタ・タウンエース 
 マツダ・ボンゴ
 いずれもトラックのみ

不正の対象車種【ダイハツ】

 ダイハツ全車種
 トヨタプロボックス/マツダファミリアバン   
 トヨタピクシスシリーズ全車種 
 トヨタルーミー/タンク/スバルジャスティ 
 トヨタライズ/ダイハツロッキー/スバルレックス

3 豊田自動織機の不正

 豊田自動織機は、フォークリフト、建設機械などに搭載するディーゼルエンジンの排ガス不正を行っています。

 国土交通省によりますと、排出ガスの性能試験の不正をめぐって、ことし1月下旬から立ち入り検査を行って詳しく調べた結果、これらのエンジンで排出ガスの試験の際に、エンジンの制御プログラムを書き換えるなどの悪質な不正行為が確認されたということです。

型式指定を取り消されたのは、豊田自動織機の、●フォークリフト用の2種類のエンジン
●建設機械用の1種類のエンジン
です。

 自動車用エンジンについては、申請手続きの際に不正なデータを提出していたことが判明した。

豊田自動織機は、一部トヨタ車、日野車の型式指定の申請手続きに関して、出力試験を担当していますが、その際に、燃料噴射量を調整し、出力カーブ、トルクカーブを見栄えのよいデータにするといった行為が行われていた。

 不正が判明したのはいずれもディーゼルエンジン搭載車で、「1GD」を搭載した
ハイエース/グランエース/ランドクルーザープラド/ダイナスランプ日野デュトロ
「2GD」を搭載した
「トヨタ・ハイラックス」
「F33A」を搭載した「トヨタ・ランドクルーザー」
で、いずれの車種も今回の調査における抜き取り検査で、出荷基準値を満たしていることは確認しているとのこと。
 これらの違反行為について、豊田自動織機は「経営としての法規順守に関する危機管理意識の不足」「自立した行動様式の弱さ」「産業車両用エンジンの軽視」「事業部制の弊害をカバーするための経営陣の取り組み不足」「不合理な開発スケジュール設定、管理者層の機能不全」「出力試験の委託元であるトヨタ自動車とのコミュニケーション不足」「コンプライアンス意識の欠如」「法規を順守しつつ、開発生産を進めるために必要な組織・体制の不備」を原因として挙げています。


このフレーズが人気だったデュトロも
悪質性が高い車種

4 その他の不正行為

1 トヨタディーラーにて車検整備不正
2 愛知鋼鉄が顧客の求める基準を満たさない製品を長年出荷

5 まとめ

 今回の記事ではトヨタグループ一連の不正・不祥事の数々を取り上げました。
 まずは今回不正の対象となった車種にお乗りの方へ、より一層の安全管理をお願いするとともに、受注取り消しなどの被害に遭われた方々へエールを送らさせていただきます。また、日々ダイハツ店舗や工場でクレームであるとかの対応に追われる社員の方々に感謝を申し上げます。

 MIQYはなにもこんな記事を書いてトヨタグループを陥れようとしているわけではありません。そりゃあスズキファンとしてはトヨタを1位の座から引きずり下ろすことができれば嬉しいですけれども、だからといってこない回りくどいことしませんよ。

 寧ろ車好きだからこそ、お膝元地域住民だからこそ、我々が甘やかさず膿を出すことでさらにトヨタグループが進化していければよいのです。

 それではまた次の記事でお会いいたしましょう!
                        MIQY

2024/04/30追記

【旭川トヨタ】
修理の際に封印不正を行っていたうえにパワハラの疑惑も

【札幌トヨタ】 リース車両の整備水増し請求

【名古屋トヨペット】 エーミングせず代金請求15億詐欺143件(トヨタ販社12件目の整備不正)

【トヨタモビリティ富山】
2年間53台の事故修理不正、過剰請求(11件目の整備不正)

2024/06/03追記

 再びトヨタ不正でございます。
 この記事の通り、日野から始まりダイハツへ向かい豊田自動織機という前代未聞の不正ラッシュ、令和。トヨタ系販社の詐欺やいじめを含めてトヨタ系列会社を中心に大規模かつ悪質な不正が相次いだことで、調査の手が回っていた自動車業界。
 その結果、また不正が発覚したと。
 Yahooニュースによると、

「6月3日、型式指定申請に関する手続きで不正行為があったと発表した。現行生産車3車種、過去生産車4車種の計7車種で、国が定める基準と異なる方法で試験を行っていた。現行生産車種で不正が判明した「カローラフィールダー」と同「アクシオ」、「ヤリスクロス」については同日から出荷と販売を停止する。過去生産車も含めトヨタは「法規に定められている性能に問題ないことを確認している」ことから、直ちに使用を控える必要はないとしている。
 過去生産車では衝突試験などの試験方法に誤りがあったという。対象車種は「クラウン」と「アイシス」、「シエンタ」、「レクサスRX」の4車種。現行生産車の3車種では、歩行者と乗員保護試験でのデータ不備が発覚した。トヨタは国土交通省の指導のもと「速やかに適切な対応を進める」としている。
 トヨタは、グループの日野自動車やダイハツ工業、豊田自動織機で不正が相次いで発覚したことを受け、1月に「グループビジョン」を発表していた。一連の不正を受けて国交省は自動車メーカーなどに社内調査を指示したところ、トヨタ本体でも不正が発覚した格好だ」

 そして不正は他社でも。

「ホンダは6月3日、過去に販売した四輪車の騒音試験や原動機車載出力試験で、試験条件の逸脱や実際と異なるデータの記載などの不適切事案があったと発表した。ダイハツ工業などの認証不正を受けて国土交通省から求められていた社内調査でわかった。社内の技術検証や実車試験の結果、いずれの評価項目も法規基準は満たしているという。
 騒音試験では2009年11月~19年9月まで生産した「フィット」など22車種で規定範囲を超えた重量で試験を実施するとともに、試験成績書に規定範囲内の数値を記載していた。試験実施後に設計変更などに伴って重量が変化する可能性があるとして車両重量を法規よりも厳しい条件に設定していた。
 また、原動機車載出力試験と電動機最高・定格出力試験では、16年6月~22年5月に販売した「フリード」など8車種で試験結果の出力値とトルク値を書き換えていた。試験結果と諸元値に対する差がわずかだった場合は、性能のばらつきの範囲内であると考え、追加解析の工数増加を回避しようとしたという。原動機の出力試験では、発電機を作動させた状態で試験すべきところ、別の同一原動機試験で得られた補正値を用いて数値を算出し、これを発電機を作動させた状態と同等の試験結果とみなした不正もあった。
 ホンダは今後、業務プロセスの見直しや内部監査機能の強化などで再発防止を図るという」

「ヤマハ発動機は6月3日、規定と異なる条件で騒音の認証試験を実施していたと発表した。対象車種は「YZFーR1」で、規定と異なる出力で試験を実施していた。規定通りに社内で再試験を実施した結果、基準に適合しており、すでに出荷済みの車両も使用に支障を生じさせる事案は確認されていないという。出荷は停止した。
 通常は、グラスウール製吸音材を使用した消音器(マフラー)を通常路上で使用する状態にするコンディショニング(試験準備調整)を行うが、規定と異なる出力でコンディショニングを実施していた。同社によると、コンディショニングの過程で熱によって試験器具が溶損する事態が生じたためだという。同車種は2020年8月20日に発売したモデルで、現在までの累計販売台数は1434台。
 同車種のほか、過去に生産していた「YZFーR3」(2015年4月20日~2017年7月、2018年1月20日~2018年9月)、「TMAX」(2017年4月7日~2019年9月、2020年5月8日~2021年10月)の2車種は、申請書類に試験実施車種以外の車台番号を記載したという。いずれの事案も担当者がルールを誤認識していたことで発生した」

 まとめると、

「国土交通省は6月3日、トヨタ自動車やホンダなど5社から「型式指定の申請時に不正行為があった」との報告を受けたと発表した。いずれも虚偽データを提出したり、試験車両に不正な加工を施すなどしていた。国交省は該当する現行生産車の出荷を見合わせるよう指示し、5社を立ち入り検査する。現時点で国交省から出荷停止を指示されたのはトヨタ、マツダ、ヤマハ発動機の3社合わせて6車種。同省が基準適合性を確認するまで、出荷が止まることになる。

 ダイハツ工業や日野自動車などの認証不正を踏まえ、国土交通省は自動車メーカーやインポーター(輸入業者)、装置メーカーなど合わせて85社に同様の不正がないかを調査し、同省に報告するよう求めていた。報告期限は今週末だが、すでに8割に当たる68社が調査を終えた。
 この結果、5月末の時点で5社から不正行為の報告を受けた。トヨタは現行生産車3車種(カローラフィールダー/アクシオ、ヤリスクロス)について、歩行者保護試験で虚偽データを提出するなどしていた。マツダも現行生産車2車種(マツダ2、ロードスター)でエンジン制御ソフトを書き換えていた。ヤマハ発は現行生産車「YZF-R1」で規定と異なる出力で騒音試験を実施していた。トヨタとマツダは、過去の生産車で衝突試験における試験車両に不正な加工を施していたことも判明した。ホンダとスズキ、ヤマハ発では「試験成績書」と呼ばれる書類の虚偽記載も行っていた。

 国交省は「新たな不正行為が明らかになったことは極めて遺憾」とし、5社を立ち入り検査して違反内容を精査したり、不正が見つかった現行生産車の保安基準適合性を確認したりする方針だ」

 とのこと。 ちなみにスズキは一車種で発覚しました。

 ここで気になるの。

 日野のときもダイハツのときもそう、トヨタって基本的に「ただちに使用を控えることはない」という意味のことばかり言うんですよね。

 ダイハツも日野も、トヨタから来たトヨタの経営方針を経験したトヨタグループの会社でその経営体質の悪質化が指摘されてるわけ。なんかトヨタって政治家みたい……。

2024/07/31追記


 トヨタ自動車で、車の大量生産に必要な「型式指定」を巡る認証不正があった問題で、国土交通省が31日、トヨタに対して道路運送車両法に基づいて抜本的な改革を求める「是正命令」を出すことが、関係者への取材でわかったそうな。
 トヨタをめぐっては、「型式指定」の申請にともなう認証試験で7車種での不正が明らかになっている。トヨタは今月5日に、7車種に関わるもの以外の不正はなかったと発表していたが、国交省がほかの車種での不正がないか調査を継続するなかで、新たな不正が発覚したという。
 是正命令はこれまでに、日野自動車、ダイハツ工業、豊田自動織機(いずれもトヨタ系列)に出されている。31日午後に国交省幹部がトヨタの佐藤恒治社長に是正命令書を手渡す予定。

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