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【ピアノ指導法11】〜ピアノ指導初心者のための〜教材研究の方法

ピアノ導入教材研究方法

今回から、教材の研究方法について具体的にお話いたします。

自分が使う教材の「得意・不得意」なところを
しっかり把握し、生徒ひとりひとりの個性に合わせて、様々な教材を適切に選べるようにしましょう!

自分が何を教えたいのか、どんなことを伝えたいのか、教材を使って教えることになりますので、まずはその教材のことをしっかりと理解しましょう。

「新しい学習要素」を把握する


私はまず各教材に出てくる「新しい学習要素」について調べます。

例えば「拍子」について。

1〜5曲めまでは4/4だけど、6曲目から3/4が出てくる、のようにその教材に初めて出てくる学習要素を調べます。
この場合は、1曲目で4/4を、6曲目で3/4を初めて習うということになります。

他には「音名」「音価」「調性」「和音」「楽語」などです。

これらを表にまとめて、ぱっと見てすぐわかるように整理しておきます。

なぜなら「新しい学習要素」をどうやってレッスンに取り入れるのかがとても重要だからです。

行き当たりばったりで「あ、今日はこれを新しく教えなくちゃ」とその場しのぎで慌てて教えるのは避けたいところです。
「新しい学習要素」が出てきた時に初めてそれを体験するのではなく、「以前歌ったことがある」
「以前聴いたことがある」という状態にしておきたいのです。

経験したことがあるものは、説明されても理解ができます。

幼稚園児にある日いきなり「4分の3拍子とは…」と語り始めても「???」となります。
それでも器用な子はパッと理解しますが、頭でわかるだけではなくて、演奏として表現できるところまで持っていきたいわけです。
ですので、教材に3/4が出てくる前に3/4の曲を歌っておいて「あの曲も3/4だよ」の様にすると、既に身体で体験している状態で、理屈としても覚えられるわけです。

そのようにするためには、どの曲で何の要素が新たに出てくるのか把握しておかなくてはなりません。
ですので、表にまとめてすぐに確認できるようにした方が良いのです。

教材によっては目次や巻頭・巻末のところに「新しい学習要素」がもう書いてあるものもあります。

それを参考にしつつ、教材の全シリーズ通して
(決して1巻だけ、とならないように)いつ、どんな要素が出てくるのか把握できるようにしましょう。

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