夫入院の一部始終⑤
無事に夫の退院が決まった。
(10月10日現在)
退院後も外来でリハビリに通うことになるのだが
ひとまず安心である。
手術していただいた病院からの転院が決まった時は不安ばかりだったが、
ご近所に住んでいる夫の幼馴染の奥さまが介護施設でケアマネをしていて
今回の夫の入院に関していろいろ相談に乗ってもらっていた。
転院先の病院がリハビリにめちゃくちゃ力を入れてくれる病院だと教えてくれて、
その点に大いに期待をしていた。
そして期待通り早めの退院になって本当に良かった。
急性期の病院からリハビリ中心の回復期の病院に転院する際、
次男に夫の付き添いを頼んだ。
付き添いと言っても、
病院の車の中で、
夫のベッドの横で見守る役目である。
(急に起き上がったりすると危険なので)
相変わらず、
次男はあまり家から出られないのだが、
最近は前もってお願いしておくと頑張ってミッションをこなしてくれるようになった。
転院時の夫の様子は、
主に車いすでの移動。
言葉はまだ出ていない状態ではあったが、
佇まいは本来の夫そのものに近いところまで回復していた。
(脳の損傷だったので、別人格になっていたらどうしようかと思ってた)
ある日病院から私の携帯に電話があった。
奥さまと電話がしたいということでしたので…
電話をくれた看護師は困った様子であった。
3階の病棟から勝手にエレベーターに乗って外に出ようとしたらしい。
面会時間に夫の病室に行くと、
看護師から
勝手に病院の外に出てしまうと大変なので気をつけてほしいとのこと。
確かに病院に戻れなくなったり、
交通事故にあったりすれば大変なことであるが。
正直、私に言われても困る…
そうですよねぇ…気をつけますと苦笑いすることしか出来ない。
コミュニケーションをとりたいという気持ちになったということは、
着実に回復してるということである。
(まだ喋れないけど)
作業療法士の方と相談して
夫のスマホを面会時に持っていってみた。
予測変換などを使って私にLINEを送ってくれた。
取り敢えず自宅にあった使っていないipadなどを持っていって
自分の意思表示を入力してもらうようにしてみたのだが、
すぐにそれじゃ物足りなくなってしまった。
回復にブーストかかっているような感じで、
会話にPCやipad使っていても、
夫の頭の中に浮かぶ感情や思考が表に出せないもどかしさが
そばにいても感じられるようになってきた。
あ、そういえば…
夫がそんな表情を浮かべるのだが、
こちらの想像力を駆使しても
くみ取れないのが悔しい。
そして夫のスマホを病室に置いてくことにした。
(看護師さんは紛失などを心配してくださったが)
言語聴覚士の方も、
PCの入力の宿題を出してくださるようになった。
作業療法士の方と一緒に、
病院からバスに乗って自宅まで来たこともあった。
夫の回復のスピードは止められない。
⑥に続きます