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自分で治る力は栄養状態が左右する(自己治癒力)
今度、職場のナース向けに勉強会をします。
テーマは「褥瘡(じょくそう)と栄養管理」
なぜ、このテーマなのかというと、
ナースの皆さんから褥瘡ケアに栄養管理を知りたい!と、リクエストを
いただいたから。
私は今の職場に入ってもうすぐ4ヶ月。
勉強会というありがたい機会をいただきました♪
◯褥瘡(じょくそう)って??
褥瘡って聞き慣れないですよね。
簡単に説明しますね。
以前は「床ずれ」と言われていました。
寝たきりの患者さんにできやすい肌の傷です。
原因は
身体の一部に長時間圧が加わったり
摩擦が加わることで皮膚にして傷ができます。
また、栄養状態が悪いのも原因のひとつ。
褥瘡はできてしまうと治るまでに時間がかかります。
だからね、
褥瘡を予防したい
できたとしてもスムーズに治したい
というのが医療と介護現場で働くスタッフの願いなのです。
褥瘡ができたことを機に、感染の危険が高まったりしますから。。。
〇褥瘡に栄養管理が必要な理由
褥瘡に栄養管理が必要な理由が分かると予防もしやすく、また、治療の効果も上がりやすいです。
取り組み方がより具体的になりますからね。
もともと人の体には自己治癒力(自分の体を自分で治す力)があります。
でもね、これは栄養状態が整っていて、問題なく体が機能していることが
前提。
傷ができたときには
炎症が起きて(白血球が戦っている)
↓
皮膚の細胞が作られて(体の中で)
↓
ちゃんと皮膚になる(キズが端から縮まってくる)
この行程が問題なく進めば傷も治るのです。
◯栄養状態が左右する
皮膚が治る行程は栄養状態が影響します。
私たちが身体の機能を維持したり、日常生活を営むのにはエネルギーを使いますよね。
そのエネルギーは主に食べ物からとりこみます。
そしてもし、
風邪を引いた
すりむいた
など、コンディションが悪くなっても皆さんなら
ちょっと気を付ければ治るのではないでしょうか。
ですが、褥瘡ができてしまった患者さんはそうはいきません。
その違いは、身体の「栄養状態」。
栄養状態が良いか悪いかで傷の治り方が違います。
健康な方であれば傷は自然と治ります。
トラブルがあっても化膿止めを飲んだり、傷を清潔にすれば
治るでしょう。
◯皮膚は体の中から再生される
皮膚は体の中で作られていくのですYO!
タンパク質、鉄、ビタミンC
これがコラーゲンの素。
皮膚の材料が色々と血液によってキズの場所まで運ばれるのです。
だから
ちゃんと食べないと
エネルギーが足りなくて
皮膚の材料も足りない
ちゃんと体が機能しないと
傷は治りにくいし
バイキンにも負けてしまう
◯病院で行う栄養管理
患者さんへの栄養管理でポイントなのは、血糖値や腎臓に負担がかかっていないかなど、疾患の状況に応じた対応をすることです。
褥瘡が治るのは体が正常に機能することが重要
だとしたら、体への負担を整えることが必要なのです。
血流を良くすること
ちょうどいいタンパク質
体に抵抗力があるか
など、傷の状態と合わせて見ていきます。
◯自己治癒力をアップする
傷と、血液検査などをみながら患者さんの栄養状態を
根気強く整えていく。
この過程が自己治癒力を引き上げることに繋がり、褥瘡が治っていくのですよ〜。
だから
褥瘡には栄養管理が大切なのです♪