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新卒3年目でマーケターとしての素質に悩み、ちょっと救われた話

ここのところ、わたしはYouTube「みおりんカフェ」やブログ「東大みおりんのわーいわーい喫茶」、その他SNSの運営に少しだけ疲れてしまっていました。

明確な原因やきっかけはなくて、元気がないわたしを見た恋人は、中傷的なコメントに落ち込んでいるのかと思って心配してくれたりしていましたが、実際にはむしろ逆でした。ネガティブなコメントやメッセージなら、スルーすればいい。そうではなく、ポジティブなコメントやわたしを頼って送ってくださるメッセージ、相談や質問、そういったものが増えすぎて、対応したいのにしきれなくて疲弊しかけていたのです。

そのなかで苦しくなってきていた要因の一つは、「フォロワーさんたちが受け取っているメッセージや印象と、わたしの実際の意図とがずれてしまっているときがある」ということでした。

たとえば、わたしはYouTubeの動画を作るにあたって、頻繁に「動画テーマのアンケート」というものを行なっています。これは、わたしがそのときに作ろうかと考えている動画のテーマを4〜5候補挙げ、視聴者さんたちに投票でどれがいちばん観たいか選んでいただくというものです。

これについて、フォロワーさんたちからはこんなことを言っていただくことがありました。

「みおりんさんは常にわたしたち視聴者のことを考えて意見を聴いてくれる」
「テーマアンケートは他のYouTuberさんに見られないことで、これからもつづけてほしい」

これはとてもうれしいのですが、一方でわたしは少し後ろめたい、変な気持ちになりました。

なぜなら、わたしが動画のテーマやチャンネルの方向性などあらゆることでアンケートをとるようにしているのは、もちろん視聴者の方のためですが、それと同時に「それがマーケティングの上で最も合理的だと判断している」からでもあります。わたしは合理的な判断としてアンケートを実施していて、それが結果的に視聴者さんのためにもなることである、という順番であって、道徳心や思いやりのみから行なっているというわけではないということになります😥

ではなぜわたしにとってアンケートの実施が「合理的」かというと、それは「本人たちに訊かないとわからないくらい、ニーズがまったく理解できない」からなのです。

たとえばわたしのチャンネルでは、毎週2回「勉強ライブ」を配信しています。これはstudy with me(1時間黙々と勉強や作業をしている様子を流す)と勉強相談会(その場でチャットにていただいた質問に答える)を組み合わせたものです。

なぜこれをやっているかというと、それは単純に「求められるから」です。そして残念ながらわたしは、勉強ライブがなぜありがたがられるのかまったくわかりません。

わたしがいち学生だったら、study with meというコンテンツにはまったく興味が持てません。なんの意味があるんだろう、と思ってしまいます。

ほかにも、このように「強く求められるから提供するけど、自分自身はまったくそのニーズに共感できていないもの」がたくさんあります。

このことについて、最近結構悩んでいました。受け手本人たちに質問しないと何を求められているのかわからないというのは、マーケターとしては致命的な欠陥のように思いました。

そんな折、前職でお世話になった方にたまたま先日お会いする機会があり、こうしたことについて話してみました。その方は10年近くマーケティングの講演をやったり著書を出したりされている、マーケティングのちょっと神様みたいな方なので、マーケティング関係で困ったことがあったらこの方に伺ってみようと思っていました。

「視聴者さんたち本人に質問しないと求められているものがわからないなんて、わたしにはきっとマーケターとしての素質がないんだなぁってちょっと落ち込むんですよね」と言うと、その方はこうおっしゃいました。

「マーケターとしての最も重要な素質は、『本人たちに訊くハードルが低い』ということだよ」

彼は常に「カスタマーを観察しろ」とおっしゃっているのですが、その言葉を聞いてちょっと気が楽になりました。そうか、ユーザーのためになるものを作るために素直にユーザーに質問できることは、ひとつの素質なんだ。だったらわたしにもまだマーケターとして成長できる未来があるかもしれない。

わたしはマーケターを名乗って仕事をしたことはないし、これからもないかもしれません。でも「マーケティングのようなもの」には大学時代からずっと関心があって、マーケティングの力をつけたい、と思いつづけてきました。

だから、自分にはその素質がないのかも、と思っていたことを否定していただけたのはひとつの光になりました。ありがたい😢

その方は、アンケートをとって、その結果に従ったっていいし従わなくたっていい、と言っていました。声を聴くのは大事だけど、やるかやらないかの判断は自分がすればいいのだと。たしかにそうだよな、と思いました。

ということで、最近わたしが自分のマーケターとしての素質に悩み、そして少し救われたという記録でした。いつか自分で読み返したら、「こんなことで悩んでたのか、幼いな」なんて思うんだろうなぁ💭

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