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【交換留学#7】フェンウェイパークに行こう⚾️【野球観戦編】

こんにちは、ボストンで留学生活を送っているヘルミオネです。

さて、前回はアメリカでのお金の管理についてお話しました。

今回は、待ちに待った(?)野球回です!!
メジャーリーグって実際どんなもんなの?ってところを書いていきたいと思います。

※記事に記載の情報は2024年10月現在のものとなります。最新の情報につきましては各自、公式ホームページ等をご参照ください。また、個人的な体験・経験をもとにした内容になりますので、情報の正確性については保証できかねますことをご了承ください。


1.MLBとは

MLB(Major League Baseball)は、アメリカとカナダに本拠地を置く30球団で構成される世界最高峰のプロ野球リーグ。アメリカン・リーグ(ア・リーグ)とナショナル・リーグ(ナ・リーグ)の2リーグ制で、各リーグに東、中、西の3つの地区があります。
日本でも非常に有名な大谷翔平選手・山本由伸投手が在籍するロサンゼルス・ドジャースはナ・リーグの西地区に所属しています。

MLBのシーズンは、3月末から10月頭頃まで開催されるレギュラーシーズン(各地区の王者を決める)と、12チームが約1カ月間に渡って戦うポストシーズンで構成されています。両リーグのチャンピオンが対戦するワールドシリーズでその年のMLBナンバーワンが決まります。

より詳しいシーズンの仕組みについては以下の記事をご覧ください。

2.ボストン・レッドソックス

■ 歴史ある球団

Boston Redsox(BOS)は、ア・リーグ東地区に所属しています。ア・リーグ創設当時から存在しておりワールドシリーズ優勝9回を誇る名門球団です。同じ東地区のニューヨーク・ヤンキース(NYY)とはライバル関係で知られています。

BOSがホーム球場とするフェンウェイ・パーク(Fenway Park)は、現存する30球団のホーム球場の中では最古。レフトにそびえ立つ「グリーンモンスター(Green Monster)」と呼ばれる高い壁が特徴的です。

生で撮ったグリーンモンスター。

BOSの歴史に関してはこちらの記事がよくまとまっていますのでぜひご覧ください。

■ 日本人選手

レッドソックスではこれまで数多くの日本人選手がプレーしてきました。日本人メジャーリーガーのパイオニアとして知られる野茂英雄さんは、BOS在籍時にノーヒットノーランを達成しています。また、上原浩治さんは2013年のワールドシリーズで優勝した際の胴上げ投手になりました。

現在、BOSには吉田正尚選手が在籍しています。日本時代はオリックス・バファローズでプレーしました。身長173cmながら力強いスイングとコンタクト力が魅力の選手で、2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、準決勝のメキシコ戦で起死回生の3ランホームランを放ち、日本の優勝に大きく貢献しました。

3.チケットについて

■ チケットの購入方法

球団ごとにサイトが異なるNPBと異なり、MLBでは、チケットの購入・電子チケットの管理両方を公式のMLB Ballparkというアプリで管理することができます。すべての球団のゲームをポストシーズン含めて買えるので、便利です(日本も真似してくれ)。

■ チケットの価格

個人的な印象ですが、日本よりも内野と外野の価格差が激しいなと思いました。NPBでは外野は応援席として一定の人気があるからかもしれません。フェンウェイ・パークに関しての話ですが、外野でなら$20~30で済むところ、内野であれば安くても$100くらいはかかるかなぁというイメージです(ダイナミックプライシングを採用しているのでだいぶ変動はあります)。

4.グッズを買いたい人へ

ボストンでレッドソックスのグッズを買いたい人には主に2つの選択肢があります。

■ 公式ストア

フェンウェイ・パークの球場横にある公式ストア。選手のレプリカユニフォームや帽子はもちろん、キーホルダーやマスコットのぬいぐるみ、公式球などあらゆるものが揃っているので、お土産がほしいならここだと思います。ただ、アパレルにしろなににしろ、全体的に価格は張るのでそこは覚悟したほうがいいです。

壁掛けグッズがかわいい

■ DICK's Sporting Goods

ここは意外と穴場だと思います。私も観戦当日に他の留学生がここで購入したBOSのTシャツ等を着ていたのを見て、どこで買ったの?と聞いたらDICK'sだよ〜と言われて知ったお店です。

要はスポーツ用品店なのですが、ユニフォームなども(素材とかが違うのか?)若干公式ストアより安かったり、Tシャツやパーカーなどは公式ストアに劣らない品揃えだと思います。ただ、あくまでもスポーツ用品店なので、アパレルが中心です。身につけるグッズが欲しい人はぜひ。

DICK'sのRedsoxコーナー

余談ですが、こちらのお店はボストンやマサチューセッツにある他のプロスポーツチーム(NBAのセルティックス、NFLのペイトリオッツ、NHLのブルーインズ)のグッズも充実している他、ボストン近辺の名門大学(Harverd, MIT, BU, BC, UMass, NU, Tufts)のアパレルもおいてあります。それぞれのストアを訪れなくても、ボストンゆかりのグッズが買えるのは大変な魅力です。私もNortheasternのパーカーを購入しました!

ボストンの名門大オールスターズ

5.観戦当日

■ どうやって見に行ったの?

今回は、交換留学生向けのプログラムということで、大学が席を用意してくれ、無料で観戦できました。大学からは徒歩で25-30分程なので、他の留学生とともに歩いて球場に向かいました。
留学生のほとんどにとって、野球観戦自体が初めての体験。基本的なルールを知っているくらいに知識があるのは日本人と韓国人の留学生だけかな?試合中は留学生たちのルールに関する質問対応にあたっていました😅

■ 試合展開

見に行ったのは対オリオールズ(BAL)。先発はBOSがクロフォード、BALが元ヤクルトのスアレス(元阪神、現パドレスのスアレスとは兄弟)という布陣。当時はワイルドカード争いもまだかかっていたので、同地区のBALにはなにがなんでも負けたくないというところだったのですが…BOSは初回からライトファールポールギリギリにホームランを打たれるなど5失点。対して打線の方はチャンスはあるも畳み掛けるような得点とはいかず3-5で敗戦という結果でした。

電光掲示板の選手表示。左がBOS先発クロフォード

WBC以来の生・正尚が見られたのは感動でした!8回にはタイムリーツーベースを放つなど、得点がしばらくなくフラストレーションがたまる展開の中で一本でたところは大きかったと思います。

外野から頑張って撮った打席の正尚。

最後の方はだいぶお通夜のようになっていて、留学生で残っていたのは私含む日本からの3人だけでした。同日に大統領候補のディベートがあったことも影響しているかもしれません。それにしても、同一のカードで前日は12点の大量得点、次の日はサヨナラ勝ちと楽しそうだったのに、なぜ私が見に行ったところだけこんな感じになってしまったのか前の週のホワイトソックス戦でも見に行けばよかった?

■ フェンウェイ・パーク名物を楽しむ

さて、試合展開は別として、初のMLB観戦というのは非常にテンションが上がることばかりでした。なんといっても球場のレトロな雰囲気。次はデーゲームに行きたい。

フェンウェイ・パークの名物はホットドッグ。シンプルな味付けですが美味しかった。でもいくら球場価格とはいえ$6.25は高いかなぁ。。

あと、8回裏の前に行われる"Sweet Caroline"の大合唱。割と古い歌ではあるのですが、1997年に球場音楽担当者が偶然この曲を流したことがきっかけとなり、観客の反応の良さから毎試合定期的に流されるようになりました。サビのSweet Carolineの後に「Duh Duh Duh~」などと合いの手を入れて、球場全体で盛り上がります。(参考に、YouTubeに掲載された動画です)

もちろん、7回裏の前には"Take Me Out To the Baseball"を歌います。Fenway Park限定ではなくMLB全体の慣習ですが、いつもテレビで見ていたものを自分で体験できたのは一生の思い出✨️

6.これからの野球について

野球観戦記は以上になりますが、以下は野球ファンとして、実際に野球大国に来ての感想をダラダラと話したいと思います。(関心がない方は飛ばしていただいてもとくにここに有益情報はないので大丈夫です)

一番は、思ったよりも若者に野球は人気がないなぁ〜ということ。自己紹介で趣味として紹介しても、boring (つまらない)と言われることが多く、日本では知らない人はいないであろうOhtaniも、全員に通じるわけではありません。3時間かかるのが普通で、しかもはっきりとして終了時刻がわからないスポーツは、タイパを重視するZ世代には親和性が低いのかもしれません。サッカーなどの競技になれているヨーロッパの留学生からしたら、外野席から遠いところでなにかが行われている程度にしか見えず、なんだこの競技?ってなるのも無理ありません。プロスポーツといえば野球という日本とは大きな温度差があると思います。

しかしもう一つ思うのは、アメリカ人の学生に関しては、野球のことは結構知っているなということ。レッドソックスがヤンキースのライバルであること、ワールドシリーズでヤンキースファンがベッツの腕を掴んで出禁になったこと…などはなんとなく話が通じるので、普段野球を見ない人でも、主要なトピックは抑えてる人は少なくないのかなぁと。

これらを踏まえて、野球がエンタメとして発展するために、以下の2点が大事になってくると考えました。

1つ目は、海外への普及。産業としてまともに成り立っているのは北中米と日韓台のみ。そもそもルールを知らない人が世界中にいます。WBCは非常によく頑張っている取り組みではありますが、オリンピックにMLBの選手を出すなど、野球に興味がない人が見てくれる可能性のあるスポーツの祭典をもっと大切にするべきです。

もちろん、責任はMLBだけに押し付けられるべきものではありません。例えばヨーロッパで親善試合をしたり、巨人のフルプ(チェコ代表)のように有望な選手を指名してみるなど、NPBにも、MLBより市場規模が小さいからこそできる取り組みがあるのではないでしょうか。

2つ目は、野球の多様な楽しみ方を知ってもらうこと。野球を3時間ぶっ続けで見なければいけないスポーツだと考えているのならば、それは確かにboringです。しかし、野球はもっと気を抜いて見て良いスポーツだと思います。野球は団体競技ですが、個人的には打者vsバッテリーの構造は個人競技に近い側面があると思います。例えば、得点期待値が高い上位打線のときや、自分の好きな打者/投手のときだけテレビにかじりつくところから始めても全然いいでしょう。

私の場合は、パテレで野球の派手あるいはおもしろプレーの切り抜きを見たことがきっかけで野球、パ・リーグの魅力に気づいた側面があります。発信面も含めて、ゲーム全体だけでなく「一瞬」を大切にすることで、shortsやTikTok世代の若者にももっと野球の面白さが伝わると思いましたし、野球はそれが可能なスポーツだと信じています。

こういうことを言うと「わざわざ海外に広める必要はない」「今いるファンが楽しめればいい」というコメントは予想がつくのですが、事実として日本の人口は減り、アメリカではその他のプロスポーツの人気も相まって野球離れが起きています。現状維持は衰退と同じ。野球が好きだから、私はこの産業が100年、200年後も消えることなくもっと発展してほしいと本気で考えていることを理解してほしいです。


ということで、野球観戦記といいつつ最後の方はお気持ち表明になってしまいましたが、MLBという異国の野球を体験したことで、自分は野球が好きだなと再確認できました。ぜひこの留学中に他の本拠地も訪れてみたいです!

それでは👋

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