白菊
私が風景や草花、樹木を美しいと思う時は、ひとつのまとまりとして、全体的な色合いにひかれて居ることが多い。
畑の端に咲いていた白菊。
白の濃淡と淡い黄色、オレンジがかった黄色。茎と葉の緑。
加えて、咲き誇る生命の力強さ。
何となく感じた、植えた人の柔らかな思い。
色として捉えた光の波長と、目では捉えられない、匂い立つ何らかの波長。
菊からは、不思議な力強いものを感じる事が多い。色や品種を問わず、何だか魅力的な植物。
私の眼の高さと変わらない草丈。
空を背景に見てみると、白い雲と白菊の白がまたひと味違って面白い。
空であれ菊であれ、光と水の循環が産み出す世界を、ひとつのまとまりとして感じる瞬間。
美しいと思う時に、私は足を止める。そして静かに呼吸する。
私も光と水の循環を身体で行う、世界の一部だと安心しているのだろうか。
ただ綺麗だと立ち止まる。
もう、それだけで良い。
この瞬間は安らかだ。
白菊と見上げる空
こんなにも
清廉に白が光る
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