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おしゃべりアート@市立小樽美術館(前編)
2024 年6月30日(日)まで市立小樽美術館で開催されている「SEVEN DADA’S BABY 再考 ― 7人のアヴァンギャルド」展にお邪魔して、イベント(対話による鑑賞)をおこないました。今回はその前編として、6 月16 日(日)の様子をお伝えします。
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小樽駅に着いたとたん大粒の雨が降り出し、あっという間に乾いたアスファルトの色が変わりました。慌てて傘を出しながら、アーケードまで走りました。美術館に到着後、イベントのチラシを掲示したり立ち位置の確認など準備をしていると、出展作家の岡倉佐由美氏(以下、岡倉さん)がいらっしゃいました。作品の世界観そのもののファッションにドキドキしながらご挨拶しました。
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11時からの午前の部では、岡倉さんの作品「月の遺伝子」をじっくり鑑賞した上で対話が始まりました。途中から岡倉さんと他県の学芸員の方もご参加くださり、意見を交わしました。岡倉さんは、ご自身が制作されたときの思い出を教えてくださいながら、参加者の感じ方についても大変興味をもってくださり、それに対しての感想をおっしゃいました。
参加者の方ご自身も制作活動をされており、ご自身の学生時代のお話を聞かせてくださいました。北海道における美術の歴史について思いをはせながらお話を伺いました。
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午後は、男性3名と、私たちの対話による鑑賞のお師匠である山崎先生とご家族の参加でした。まずは、午前と同じ岡倉さんの作品でおこないました。参加者の方たちが作品を捉える表現が鋭く、ファシリテーターをしている自分がうまく言語化できない感じ方を言語化してくださり、「そうそう!」と共感するとともに「なるほど、言葉にするとそのようになるのか!」と納得してすっきりしました。
途中から、岡倉さんが再びご参加くださり、他の岡倉作品についても話が進みました。「ここにあるものは、私の好きなものばかりなの!」という岡倉さんのお言葉が印象に残りました。私の好きなものってなんだっけな???
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大学生からシニア世代までの幅広い年齢層での対話でしたが、作品を「カッコいい!」と思う感性に年齢は関係ないのだと改めて感じました。
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山崎先生がご自身のブログで、今回の活動についてご紹介くださいました。先生ありがとうございます。