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ピーラーきんぴらと、“美味しかった!”

昨日の夕飯は、ニシンとイナダのお刺身、
きんぴらごぼう、
お味噌汁。

両親の入院前に買った野菜を、使い切りたい。
きんぴらは、いつもは包丁でささがきにしているところ、
タイトル画に惹かれてピーラーを使ってみた。
しらたきも合わせてみる。

姉はダイニングテーブルで仕事をしながら
ごぼうのいい香りがする!
この家の匂いにちょっとやられてたけど、
和らいだ〜

と言った。
反応があると嬉しいな。

そう、実家は古く、かび臭い。
よく、これで気持ちが沈んでしまう。
私は自分と娘の衣類に、外出前にはアルコールや消臭スプレーをかけている。
致し方ない。


長くて太いごぼう一本分を、
娘、偏食の姉もおかわりして食べてくれて嬉しかった。

思えば、両親からは“美味しい”という言葉はなかなか聞かれない。
昨日、約一週間ぶりに会えた母は、帰省した姉を見て目を見張り、珍しくよく喋った。
お食事が意外と美味しいのよ。
病院って薄味だと言うけど、
みおさんの作るのよりも、濃く感じる。

なんと、わたしの食事って、
病院食より薄味ってことか…!
そんなに味気ないのね。
高齢者の味覚が鈍くなる(失礼ながら)ことはわかっていたけれど、
それ以前の、わたしの味付けの問題だったか。
内心ショック。

姉は、母は昔から味が濃すぎるからね、と
慰めてくれた。
娘は幸いに私の味付けで満足しているようで、毎日よく食べる。

そんなこともあり、
美味しいと言って貰えることが、ことのほか嬉しかった。
同居以来、“致し方ない”ことは重なり、
よく我慢もして来たなあとも思った。
両親も、娘も、同様なのだろう。


母が自宅に戻れる目処はついていない。
同居できたとして、それがいつまでかも。
母は、ナースや医師の言葉に一喜一憂していて痛々しかった。
無事に帰って来られたら、味付けは少し濃くしてみよう。



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miomiomio
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