ADHDと、警察沙汰と、笑う娘
脳がずっと動き続けている。
不安な時、悔しい時、嬉しい時も、
私には、書く場があるのは幸せだ。
母の病院から帰ると、雨がポツポツ降って来た。
娘は傘を家に置きっぱなし。
咳で、習い事を何週間も休んでいるのに、
また体調を崩しては大変、
私は初めて、車で学校に迎えに行ってみた。
着いてから気づく。
委員会があると言っていた。
一休みしながら、しばらく待てばいいか。
また慌ててしまった。
だけど、今日のもう一つの失敗は、こんなものではなかった。
私は、倒れた母に頼まれて救急車を呼んだ。
しかし、掛けたのは110番。
直ぐに間違いに気づき、お詫びし、
119番に掛け直し、救急車を待った。
その間に、警察から連絡があった。
〇〇警察です。
先程掛けた方はあなたですか。
今、あなたはご無事ですか。
念の為にお聞きします、
お母さんが倒れたのはご自分で倒れたんですか。
誰かに倒されたりは、していませんか。
離婚した旦那さんは、関わっていませんか。
なんと。
元夫は、昔、私が離婚の意思を示した直後から、
私達母子の元に来ては、数々の警察沙汰を起こした。
誘拐犯を逮捕しろ、と大声で繰り返し叫んだことも。
だから、今回
私が警察に通報(間違えて)したことで、
元夫が関わっていないかと警察は事件性を疑ったらしい。
改めて、
連絡先を間違えてしまった
母は体調不良で倒れた
元夫はこのことには全く関わりがない
私は答えた。
そうでしたか、
私らは、一応疑うものですから。
またもし嫌がらせがあったらすぐに教えてください。
では、救急が向かっていると聞いてますから、
警察からの電話は以上だった。
元夫の起こした幾つもの騒動。
その後、娘は小学生になった。
近所に友達ができて遊びに行っても
“遊べないって”
“たえちゃんとは遊んだらダメだって言われた”
何度そう言って一人で帰って来ただろう。
あの子も、あの子の家でも。
さすがに多いと気づいた。
私は地域のお年寄りに、もっと直接的に
聞かれたこともあった。
“あんた、逃げて来たんだって?
おかしい旦那から。”
好きだった場所が苦しくなった。
実家へ引っ越しして、ようやくほっとした。
元夫の私への呪いは、娘に降り掛かった。
幼い日に、何年も。
娘の友人もパラパラと玄関から出て来た
下校時は先生が玄関で送り出すようだ。
手を振って挨拶しても、不審者扱いはされないかしら。
ルームミラーを見ると、
朝から駆け回り、ノーメイクで険しい、50代の顔があった。
うわ、止めておこう。
また、娘の肩身が狭くなるようなこと。
駐車スペースを気に留める子は皆無で、一安心。
雨は上がった。
ようやくゆっくり娘も出て来た。
一足先に外に出ていた数人の男子と女子に走り寄って合流、
男子の一人に体当たりしながら笑っている。
男の子は、笑いながら身をかわし
別の女の子は、娘と一緒にその子と戯れあっている。
誰も私には気付かず通り過ぎた。
私は嬉しくなり、
娘達とは別の道を通り、先に家に戻った。
両親の家が、私達を守ってくれた。