不在の父と、七夕のE.T.
光る君へ、の放送が、都知事選でお休みだった日曜日。
お楽しみがお預けの私達は、図書館で、沢山の料理本と映画のDVDを借りて来た。
まずE.T.から、
娘の解説によるとスペシャルエディション。
冒頭、主人公の家は父親が不在であることがわかる。
この家の裕福さが大いに気になりつつ、約2時間引き込まれた。
まるで頼れる父親のように、
幼い子どもの気持ちをわかってくれる。
母親には言えないことも。
痛いところに(心の痛みにも)気づき、手当をしてくれる。
時には子どもと同化する。
父親代わりの存在は、一度は死んでしまう。
その後、本当の別れがやって来る。
オウチ、デンワ!!
可愛らしさに笑いつつ、ハリーポッターの屋敷しもべ妖精ドビーが頭に浮かんだ。
滑稽だけど、悲しく哀れな、あるシーン。
E.T.は自分を痛めつけたりしないので、ホッとした。
次いで、クライマックスの逃走シーン。
自転車のカゴに、タオルケットに包まれ載せられているE.T.
これは、まるでロンドンの雑踏を魔法界へと向かう、ハリーポッターと、白フクロウのヘドウィグの姿ではないか。
ハリーには、両親がいない。
ドビー、ヘドウィグは、友達でもあり、物語全編に渡り登場する“護り”の存在の一つだった。
普遍的なテーマではあるが、E.T.へのオマージュだったりして、と嬉しくなる。
ちなみに、作曲家は同じ人、ジョンウィリアムズなのだと、今回初めて知った。
DVDのもう一枚は、ジブリのかぐや姫。
意図せず、少し似ているストーリー。
そういえば、日曜日は七夕だった。
七夕らしいセレクトだね、と言うと、
そう?、と娘。
どちらも、空に帰ってしまうじゃない。
そうだけど、心の中には、いる設定、と娘。
娘は、父親と離れて住み始めてから数年経つ。
残念ながら、私から見てまともではない娘の父。
娘の心の中に、どんな姿でいるのだろうか。
願わくは。