すぐできる、異文化間コミュニケーションで気を付けること。
通訳としてコミュニケーションの現場に立ち会ってくると、英語は確かに大事だけど、それだけではないなぁと良く思います。
相手の立場に立つことが、多分、日本人同士以上に必要と、リクツではわかっていても、具体的にどうすれば?ということがあると思うのですぐできるコツを一つご紹介します。
対立の構造を避ける。
外国人と話すとき、私たちとあなたという風に分けてしまうと、距離感が出てしまいます。仲間だと思ってもらう方が話が通じやすいは事実です。
そんなとき、どうすればいいかというと。
foreignersという言葉を避ける。
その代わり、私ならよく、people from other countries を使います。
foreignの代わりに internationalを使うのもあり。
海外からのお客様がおいでです、と言いたいときには、
Today, we have international guests.
Today, we have guests from other countries.
と言えば👍
厳密に言うとforeign と internationalの意味は違うのですのですが、foreignを使わないようにするため結構、使います。
foreignerは、役所での書類などでは使うでしょうが、普通の会話でいうと、ヨソモノというニュアンスあります。なので、外国人で日本語を話す人はforeignerの訳語とされるガイジンという言葉にかちんとくるのでしょう。
そういえば高校時代、留学していた時、「ほら、私、外国人だから」と会話で言ったら、ホストファミリーに「You are not foreigner.だよ、何言ってんの?」と言われました。いい話やなぁ...。じゃなくて、とにかくヨソモノってことなのです。
では「日本人」は?
そして、外国人に対して日本人の話をするときは
people in JapanとかJapaneseとか無難でしょう。
そうすると自分が日本人の話をするときもthey、相手の国の話をするときもtheyになって、自分は日本人という集団からちょっと距離を置いて冷静に見ている感じになるので、お仕事なんかではこれがいいと思います。
とにかく、we と youに分けてしまって、あんたたちはそうかもしれないけど、私たちは違うんだよと聞こえるのを避ける。
特にこっちが望ましくて、相手がそうじゃないというデータの話では上から目線にならないようにするのが大事かと。
もちろん、カジュアルな会話ならweもありです。
とにかく、大事なのは疎外感や偉そうにしている感じを与えないよう注意が必要です。
we Japaneseは…?
それと、最近は言う人、少ないかもしれないけど、
we Japanese はおすすめしません。なんかダサいと思うのは私だけでしょうか。We Americansもあまり聞かないです。
私たち日本人はっていうスタンスで来られたら、歩み寄る余地ないくらい、分断されている雰囲気になります。
「日本の消費者」の話。
もうひとつ、日本の消費者は厳しいというお話はどこの業界でも出がちですが、ひとこと、なんでそうなのかを納得感があるようにして伝えていらっしゃる方はうまいなと思います。
どうしても、日本人だと当たり前なので説明もしないのが普通なのですが、通訳現場でも、どうもここらあたりで、海外から来た人から見て、「売れないののいいわけ」だ、とか「この売り方でやってみてから言え」という流れになってしまうことが多いです。
あーこのパターン、いかんやつだ、しばらくこれで時間ロス...と思うことも。ながーく話が回ってきて、なんだ、そんなら初めから言ってくれればとなることもよくありますので、ここは最初に注意しておくところと思います。
身体の話。
それにしても、今は良くなりました。
私が通訳始めたころは
「〇〇さんはなんでそんなに太ってるんですか」とか言ってしまう人いましたから。もちろん、訳しませんでした。ハイ。
体のことは話題にしない。日本人だって大きなお世話。今はそういう話をする人がいませんように。
みんな同じ人間、でも当たり前がそうではないかも。
書いてくると、みんなおんなじ人間だよね、というスタンスと、同時に日本での常識と違うかもしれないから説明するのが必要。国によって違う常識をいかに「へー日本って変なの」じゃなくて「あー私も周りがそうだったらそうなるかもね」と納得感を持たせるかが腕のみせどころなのだとおもいます。
こういうことは、書いてしまうと当たり前ですが、ついつい忘れがちになっているシチュエーション、まだまだ見かけます。なので、会議の前にふと思い出してくださって、無駄な時間や軋轢を避けるのに役立てていただければ嬉しいです。
さて、最後に演習なんて作ってしまいました。(笑)
頭の体操と思って、よろしければ考えてみて下さい。
演習
以下のフレーズを感じよくしてみてください。答えは複数ありえます。
(1)We Japanese love Italian food.
(2)Today, we have some foreigners as our guests.
(3)We wear masks every winter, but you don't.(相手がアメリカ人だと想定して)
最後まで読んでくださってありがとうございました。
これからも皆様にお役の立つ投稿を続けていきたいと思います。^^
サポートしてみようかなと思ってくださったら嬉しいです。みんなが英語を楽しんで話せるといいな~。