社会人から看護師を目指した経験談|中卒から看護学校受験に挑戦した結果
「社会人から看護師になりたい!」
という方もいるかもしれません。
私も当時社会人から看護師を目指していたのですが、中卒だったこともあり、色々と大変な思いをしました。
また、当時は社会人から看護師になるための情報が少なく、たくさん遠回りをしました。
そこで、この記事では、社会人から看護師を目指す方に向け、私の経験談を紹介します。
社会人から看護師を目指す方は是非参考にしてください。
社会人からでも看護師になれる
結論からいうと、社会人からでも看護師になることはできます。
私が看護学校を受験したのは今から10年前なので、今ほど情報が多くなく、
「この学校に入っても、社会人なんて私ぐらいだろう」
と思っていました。
しかし、蓋を開けてみると32人のクラスで社会人が8人、そのうち私より年上が4人いました。
社会人から看護師を目指す人は意外と多いのかもしれませんね。
社会人から看護師になる方法
社会人から看護師になる方法には、
看護学校を受験して正看護師になる方法
准看護師の資格を取って看護学校に行き、正看護師の資格を取る方法
の大きく2つがあり、これは社会人・学生関係なく同じです。
しかし、看護学校を受験する方法は、高卒の資格がある場合とない場合で異なります。
高卒の資格がある場合:そのまま看護学校を受験する
高卒の資格がある場合には、そのまま看護学校を受験することができます。
学校によっては「社会人受験枠」を設けているところがあるため、そのような場合には社会人受験枠で受験します。
高卒の資格がない場合:まず高卒の資格を取る
高卒の資格がない場合には、まず高卒の資格を取る必要があります。
社会人が高卒の資格を取るには、
定時制などの高校に入学する
「高等学校卒業程度認定試験(旧大検)」を取得する
の2つがあります。
高校に通う場合には通常通り3年かかるため、早く看護学校に入りたいという場合には高卒認定がおすすめです。
高校に3年間通ったり高卒認定を取ったりして高卒の資格が取れれば、看護学校を受験することができます。
社会人から看護学校を受験する難易度
社会人から看護学校を受験する難易度は、実際に経験した感想としてはそれほど高くないと感じています。
私が受験した2校では、受験科目が
国語
英語
数学(1a)
小論文
面接
の5つでした。
私は中卒なので数1aなんて全く分からず最終的に塾に通いましたが、
しっかりと勉強すればそれほど難しいことはないと感じました。
社会人でも看護学校受験はそれほどハードルは高くないので、安心してくださいね。
中卒社会人から看護師を目指した体験談
ここでは、中卒社会人から看護師を目指した私の体験談を紹介します。
高卒の方だけでなく、中卒の方にも参考になれば幸いです。
まず高卒認定を取得
私は中卒だったため、高卒の資格を取るべく、まずは高卒認定の勉強から始めました。
高卒認定の試験は年に2回あるのですが、願書を出し忘れたり勉強不足だったりして3回目でやっと全科目(8科目)合格しました。
初めての看護学校受験
高卒認定を取得し、自己流で勉強して第一志望の看護学校を受験しました。
結果は「補欠合格」。
補欠合格は、合格者から入学の辞退者が出た場合に繰り上がって合格を頂けるというものです。
学校に問い合わせてみると、例年繰り上がり合格者がいるとのことなので、期待して待っていました。
しかし、結局繰り上がり合格の連絡はこず…。
その年は看護学校に入学することはできませんでした。
万全の体制で再度受験
初めての看護学校受験で詳しい思いをしたので、翌年の受験までは徹底的に受験対策をしようと決意。
浪人生活は夜キャバクラで働いて学費や3年間の生活費を貯め、昼間は勉強することに徹しました。
そこで、知人に頼み、本来大学受験のために高校生が通う個別指導塾に無理を言って入れてもらいました。
制服を着た高校生に紛れて通うのは恥ずかしかったですが、先生方は社会人から看護師を目指す私を応援してくださりました。
塾では、志望校の過去問をベースに英語と数学を教えてもらいました。
小論文は、ネットで添削してくださる先生を見つけ、月に一本ペースで添削依頼。
参考書のみで自己流の勉強をしていたときと異なり、勉強がよく理解でき、過去問もスラスラ解けるようになりました。
そして、第一志望に加えて滑り止めの学校も受験。
結果は両校とも合格でした!
合格通知を見たときは、涙が出るほど嬉しかったです。
辛かった看護学校生活
合格を頂き、晴れて看護学校生活がスタートしました。
同級生は年齢はバラバラであるものの、気の合う仲間が多く一気に仲良くなれました。
1年目は概ね楽しく学校生活を送っていましたが、2年目が近づく頃に一変。
病院での実習が始まり、寝不足とメンタル崩壊間際の日々に…。
後から知ったのですが、私の通っていた看護学校の実習は厳しくて有名とのことでした。
噂の通り、実習自体も大変で、さらに帰宅後も課題の山だったため、ほとんど寝られない日もありました。
私は小児科の実習で受け持ちのお子さんに感染症をもらってしまい、実習に行けなくなり、1人で再実習に行ったこともあります(泣)。
3年生になると授業はほとんどなく、実習ばかりの生活になるため、中には辛くて退学する子や、進級できない子もちらほら…。
それでもなんとかみんなで励まし合い、最後まで生き残ることができました。
ちなみに、辛い状況の中でも社会人で脱落する子はほとんどいませんでした。
社会人組は、これまでの社会経験による忍耐力や適応力が生きているな、と感じました。
国家試験合格
3年間の辛い実習を終え、集大成とも呼べる国家試験を受け、同級生全員で見事合格することができました…!
仲良しグループで集まり、ネットで合格発表を確認して学校に報告に行った際、
これまで厳しかった先生、怖かった先生も、校門前で拍手して待ってくれていた光景が今でも忘れられません(泣)。
看護師免許を取れたことは凄く嬉しかったのですが、苦楽を共にした仲間と毎日会えなくなることが凄く寂しかったです。
看護学校卒業後は1ヶ月ほどの期間を経て、いよいよ病院での勤務が始まりました。
看護師になっても、毎日勉強の日々でした。
仕事は本当に大変ですが、やり甲斐があり、患者さんが元気に退院してくれると本当に嬉しいものです。
3年間本当に大変だったけど、人生をかけて看護師になることに挑戦して本当に良かったと思っています。
中卒社会人から看護師になった感想
私は、看護師を目指してから実際に免許を取得するまで、実に6年という歳月がかかりました。
今思い返すと、調査不足や効率の悪さ、詰めの甘さでだいぶ遠回りをしたな、と思います。
しかし、普通に働いていたら経験出来なかったようなことをたくさん経験することができ、看護師を目指して本当に良かったと感じています。
看護学校で出会った仲間とは、卒業後7年経った今でも仲良しで、一生の友達だと思っています。
ちなみに、私は看護師として病院に4年勤務した後、新たに
「医療に関する記事を書くライターになりたい」
という目標ができ、それも達成することができました。
現在は、看護師の資格を活かし、フリーランスでライターをしています。
看護師の仕事もライターの仕事も楽しく、頑張って挑戦して本当に良かったと感じています。
社会人から看護師になると世界が広がる
看護師の仕事はやり甲斐があり、高齢化がどんどん進む日本では今後も需要が増していくでしょう。
一浪した私が言うのもなんですが、頑張って勉強すれば、看護学校受験も国家試験もそこまで難しいことはありません。
また、社会人はこれまでの経験から大変な学校生活に適応できる能力も高いと感じています。
大人になってからの学生生活や勉強はとても楽しく、色んな年齢層の人と出会えるため、世界が広がります。
社会人から看護師になりたいと考えている方は、思い切って挑戦してみてはいかがでしょうか。
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