見出し画像

私の就活のお話

そういえば、就活の話ってnoteに書いてないなと思ってふと書いてみることにしました。
弁護士という専門職の事務所就活なので、やや特殊な面もあるかと思います。

1 法科大学院時代(サマクラ、エクスターンシップ等)

とりあえず、ロー在学中は、サマクラ(サマークラーク)、スプリングクラークは気になった事務所は出していました。大手、準大手の企業法務系に2個、新興系に1個行きました。
ローのエクスターンシップは、都内のローにいてこの時期に見るのが難しそうな地方事務所に行きました。
予備試験合格者のウィンタークラークは、その当時、「地方で企業法務が多くできそうな事務所」という軸をすでに決めていたので、司法試験の勉強に専念したかったこともあり出しませんでした。今思うと、出すだけ出してみてもよかったかもなと思います。
司法試験後のサマクラはいくつか首都圏、近畿圏以外の地方の事務所を見てみたかったのもあり、2、3個出しましたが、本気度が足りないのが伝わっていたのか通りませんでした(悲しい…)。

2 本格的な事務所就活(内定をもらうまで)

(1) 事務所選びの軸

先ほど少し書きましたが、「地方で企業法務、海外法務の経験を多く積める事務所」という軸で事務所を選んでいました。この軸で選ぶとかなり絞れました。
なぜ、このような基準で選んだかというと、ロー生時代に色々な事務所を見ると、「企業法務も面白そうだし、海外法務もやりたい」というやりたいことの方向性が見つかったこと、エクスターンの際に地方事務所でも(当時の私にとっては)意外と一般民事ばかりでもないということに気づいたこと、首都圏を中心とする都市部ではリーガルへのアクセスが(物理的にも心理的にも)容易であるが、地方ではそうとは限らず、馴染みのある地域で町医者のような身近な法曹になる方が自分のなりたい法曹像に近いと考えたからです。

(2) 応募した事務所と結果

やたら「採用前提での面接」というのが多くあると思われるかもしれませんが、それは、応募の時点で自分の軸にあったものにかなり絞り込んでいるからです。

A事務所
業務範囲は広い(一般民事、企業法務、刑事と何でもやる)、特に働きたい地域にある
→応募して一度食事会形式の面接。そして、お祈りされました。
今思うと、ボス弁と私の働く上での相性があまりよくなかった可能性はあります。

B事務所
中小企業法務が多い
→応募後、すぐにレスポンスをいただき、希望すれば採用前提で1度面接していただきました。ボスの先生はコミュ強経営者という感じのタイプ。
私が英語がある程度できることから、「海外法務ができる人材は喉から手が出るほどほしい」と高く評価はしていただけて素直に嬉しかったですね。
事務所理念は私の理想にあってはいたのですが、倒産案件があまりできなさそうなことと、この後に書く第1志望のC事務所の方が最初に働く場所としてより自身の方向にマッチした経験が積めそうと思ったこととC事務所から内定をいただけたことから辞退しました。

C事務所
企業法務が多い、海外法務も扱っている、一番働きたい地域にある事務所、第一志望
→1回目にウェブ面接、2回目に事務所訪問・面接という選考を経て内定をいただくこととなりました。事務所の先生方は穏やかな人が多いです。
1回目の面接で応募理由等を答えた際に、弁護士としてどう働きたいかを自分なりに深く考えていたことを評価していただいた印象です。
新人としてここで企業法務を学びたいと思える事務所であったこと、興味のある倒産案件もしっかりと扱っていること、何より事務所の先生のお人柄が良いと思えたことから内定をいただいた日にすぐに内定承諾しました。

D事務所
企業法務が多い、知財を割と扱っている
→採用前提で一度面接・食事会でした。学部成績、出身ローと予備試験合格ということを優秀と評価していただいていた印象です。
良い事務所だとは思ったのですが、企業法務案件が紛争案件が多いこと(私は予防法務中心にやりたかった)、今後アジア法務を中心に海外展開を広げる意向の事務所であることからロールモデルとなる方がまだいないため最初に経験を積むという意味では第1志望のC事務所の方が良さそうだと感じたことから辞退しました。

(3) 面接で聞かれたこと

採用前提で面接していただいた事務所については、ほとんど事務所の業務や待遇等の説明でした。
第1志望だったC事務所は一次面接のときには、この事務所に応募した理由、興味のある法分野、長所・短所といったよくある質問をされ、二次面接では事務所の業務等の説明がほとんどでした。
ちなみに、法曹を目指した理由は意外と聞かれません(笑)。用意しておくに越したことはないですが、法曹よりもその事務所に応募しようと思った理由の方が力を入れて用意しておく方がいいかもしれません。

(4) 内定辞退について

正直、とーーーーーーーーーっても辞退の言葉考えるのに苦労します。
特にほぼ採用前提で面接していただき、第1志望の結果出るまで返答を留保させていただいていた事務所。
「お返事待っていただいてもよろしいですか?」と聞くと、不快な顔をせずにあなたの就活だからと言っていただいていましたが、それでも気苦労しますね。
その分、丁寧な言葉選びをするように気をつけて、かと言って長文になりすぎないようにして辞退しました。

3 就活について思うこと

軸を決めてからは妙に上手くいきすぎている就活でしたが、結局、就活といっても就職先と働きたい人の「マッチング」なのだと思います。
その事務所の業務内容とやりたい業務内容のマッチング、そこで働いている方々と働きたい人の性格が合いそうかどうかのマッチングです。
やりたい業務内容といっても、最初から細かく決めすぎる必要はないと思います(実際に、採用するサイドの先生方何名かもそう言っています。)。むしろ、こういう風な考えを持っていて、だからこういう業務をしたいと考えていて、この事務所のこういうところに惹かれたと(突っ込まれたときに)説明できることの方が重要であるように思います。
私なんかは、やりたいことが無限に出てくるタイプなので、「基本的にジェネラリスト思考で広く経験したいけど、特に今興味があるのは倒産です!」(要旨)と言っていたくらいです。ブティック系の事務所じゃない限り、最初から絞りすぎると今後の育成も考えると採用しにくい可能性もあるような気もしますが、そこは私は人事権がある立場になったことがないので分かりません。
就活で悩む人は多くいると思いますが、特に軸が定まらないなら、とりあえず大手というのも選択としてはいいと思いますし(これはこれで早いうちからサマクラ応募等して戦略的に動く必要がありますが。)、これまでの経験等を踏まえて自分なりの軸を決めてそれを踏まえて応募先を選ぶというのもいいと思います。

だらだらと書き連ねましたが、私の就活の記録メモでした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?