ハネムーンが過ぎたら
もう気付けば桜のピークは越えて五感に触れるもの達が夏を連想させてくる。
冬と夏のつなぎ目ってやつだ。
瞬く間に世界を色付け、見る人の視覚を満たしてくれる。
そんな色目気を気にして恋の季節だなんて浮かれてしまうのは偶然ではなく必然だ。
あの花の色は雄しべと雌しべが愛し合った証なのだから。
本能的に人間もどこかで影響されてほっぺがピンクに色付くのでしょう。
では、毎日顔を合わせ、会話を交わし合う、夫婦という関係はどうなんでしょう?
二人の間にもかつて花々をの超越するような愛を互いが放ち、それが混じり合って馴染んだ。
そんな出来事があって誰の代わりにもならない存在だと互いが確信し、わざわざ堅い誓いを交わす。
みんなはどうだか判らないけれど、私はわざわざだと思ってしまう。
だって私たちが互いに想い続けるなんてそんな一定の感情を保つ方が難しそう。
世界では色んなことが目まぐるしく移り変わり、私のほっぺは重力に負けていく。
想像しただけで変わらないことの方が難しいってことくらい小学生でも理解できそうじゃない?
まあねー、だからこその誓いなんだろうけど、
だけどそれって、なんかロマンチックじゃないんだよなあ。
結婚式はおとぎ話みたいにロマンチックなのに、ね?