AFTER 中瀬智哉2daysと人生4度目のオペ
久しぶりのAFTER投稿です。
怒涛の2日間。
好きなピアニストの演奏で素晴らしい作品を連日聴けるって、これ以上嬉しいことはないですよね!
富山公演では初めてオーバードホールの中ホールへ。
中ホールがお披露目されてから一年余り。
私にとって"初" が推しの公演というのは感慨深く、きっと一生忘れない。
豊田公演からの帰途は、傍から見たら「こいつ、大丈夫か?」と不審者扱いされてもおかしくない私でした。
悲愴を思い出しては泣き、公演後の懇談を思い返してはニコニコ。
泣いて笑って、また泣いて。我ながらおめでたいなぁ…
この幸せな2日間の後、私は入院&手術をしました。
天から地へ って感じ。
病院に着いてからからずっと、中瀬くんのピアノの演奏が次々と脳内で流れてくれました。
2日間集中して聴いたのだもの。
焼き付いてます。
最初の難関、点滴するための血管の確保。
ベテラン看護師さんが私の腕をスリスリ〜スリスリ〜しながら5分くらい悩んでました。
「私、血管細いんです。新人さんによく穴だらけにされるんですよ」
ってお伝えしたら
「そうですよね?安心しました〜」
と。
なかなか血管が見つからず焦っておられたようです。
その後、さらに5分かかって、ようやく針が刺さりました(笑)
心強かったというものの、手術台に乗せられてからは不安で涙がポロポロ。
おばちゃんだって、心は乙女。
看護師さんが涙を拭いてくれ、励ましの言葉をかけてくださったあとは記憶が途切れてます。
3時間にわたる手術って、どうなのでしょう。
普通なのでしょうか。
短い方なのでしょうか。
麻酔をして寝てるだけなので、患者側としては何も分からないのですが、家族はきっと待つのが大変だったと思います。
次の記憶は、意識がスローモーションで戻るところ。
映画やドラマのよう。
これまでの手術のときは、目覚めた時に天井が見えた記憶しかありません。
今回、麻酔からさめて意識が戻りゆっくり目を開けるその瞬間、ぼんやりとした視界の中でオペ室の天井に焦点が合うより先に私に見えたのは…
中瀬くんと、ピアノ。
「手術終わりましたよ」
と言われ、どうやら手術中に夢を見ていたらしいことをようやく理解。
まだ手術台の上。
手術終わったの?いつの間に?って感じです。
リサイタルの夢でも見てたのかな…
きっといい夢を見てたに違いない!
忘れる前に思い出さなきゃ!
って必死になってみたけれどどうしても思い出せず。
そんな呑気な私を現実に引き戻したのが人工呼吸器を外す処置。
かなりしんどかった…
苦しくてずっと咳き込んでいました。
しばらくは体中に色んな機械を付けられたまま(実は外すまで気付いてなかった)。
それにしても。
麻酔から覚めて1番に思い出したのが推しだなんて!
三途の川の夢でなくてよかった…
いやいや、普通は家族の夢を見るのでは?
ちょっぴり罪悪感…
病室へと戻り、残る麻酔で朦朧としたまま夢と現実を行ったり来たり。
ずっと頭の中で演奏が流れてました。
ベートーヴェンのソナタ、エオリアンハープ、さすらい人、悲愴…
入院するのがリサイタルのあとで良かった。
自分自身、あの2日間にこんなにも支えられることになるとは思ってもおらず。
音楽ってすごいなぁ。
ピアニストってすごいなぁ。
生演奏の力ってすごいなぁ。
中瀬くんはすごいなぁ。(←やっぱりコレ)
入院した病院、日中は色んな音楽が流れていました。
クラシック多め。
ピアノ曲多め。
ショパンのプレリュードも流れてきました。
いつか中瀬くんの「雨だれ」を聴く日が来るのかしら…どんな風に弾くのかなぁって妄想。
次はどんな会場に連れて行ってくれるのだろうと考えたり。
動けないし難しいことも考えられないので、ふわふわと断片的に色んなことが頭に浮かんでは消え。
頭痛や出血がひどく微熱もあって、持参した大量の本なんて、とても読めない。
麻酔が切れつつあった夜中にXの返信をやってみたけど限界超えだった…
スマホは1分が限界。
画面見るの辛いし、カラダに色んな管が付いてるし。
よく頑張った、私。
目がおかしくて楽譜も読めない。
けど日中開いておいたら気が紛れるのでベッドの上に置いておいたら
「ピアノの先生なんですか?」
と看護師さん。
いえいえ、ど素人ですよ…
入院するのに楽譜持ってくるのって、変人ですか…?
興味のないものをダラダラ見たくなくてテレビの申込はしないまま。
結局一度も見たいと思わなかったな…。
少し回復してきてからは、カーテンに囲まれた区切られた小さな空間でさまざまを考えてました。
ピアノのこと。
中瀬くんのこと。
迷惑になるようなことしてないかなとか。
にゃんこたちのこと。
家族のこと。
これからのことを考えることが出来るって嬉しいことですね。
カレンダーにスケジュールを入れねば。
回復してきてこうやって文章を綴れるって嬉しいです。