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お芝居に命を賭ける熱量

お久しぶりです。

さて、今俳優養成講座では、来年3月の発表公演に向けての、稽古ターンに入っております。

今回の演目は、『楽屋』。

日本で最も上演回数が多いとされている作品らしく、何を隠そう我々劇団ブルアの第4回公演の上演作品でもあります。

誰もが知っている有名な作品を、養成講座第1期メンバーが、ちょっと面白い配役で臨みます✨

12月は台本読みということで、1シーン・1シーン、区切りながら読み合わせをしているのですが、先日の講座の時に、演出の齊藤さんからこんな話がありました。

『ここに出てくる4人の女優は、芝居に命を賭けている人たち。演じるには、その熱量が必要なんだ』

命を賭けるほどの熱量。
言葉にするのは簡単ですが、その熱量をリアルに演じるのは、とてつもない想像力が必要になる作業だと思います。

ということで、試しに今手にとって読んでいるのが、『戦果に生きた演劇人たち〜八田元夫と「桜隊」の悲劇〜』という本です。

著・堀川惠子

不勉強の私はこの方をあまり知らなかったのですが、演出家・八田元夫の遺品として残されている記録を基にまとめまれたノンフィクションエッセイです。

新劇や、築地小劇場誕生の歴史にも触れながら、その時代を生きた演劇人が、不条理に時代に翻弄されながら、それでも自分たちの表現を求めて演劇を作り上げていく過程を、丁寧に描いてくれています。遺品として残っている手紙の文章や自伝からの言葉を引用して紹介していることもあり、登場人物の性格や心情がリアルなことも相まって、活字が苦手な私も割とスルスル読み進めております。

楽屋で女優Aが熱演する『斬られの仙太』の作者、三好十朗の代表作の一つ『浮標(ブイ)』が初上演された話や性格がわかるストーリーも描かれていて、これもまた面白いです。

感情移入できるだけに、それだけに、これから起こる、8月6日の広島原爆投下で無惨に散った『桜隊』(原爆の被害を受けた唯一の職業劇団)の未来が、悲しくて今から泣きそう。まだそこまで到達してないけど。

胸熱になるのは、やっぱり出てくる登場人物の、演劇にかける情熱です。
言葉通り、芝居に命を賭けている人たちの想いがすごい。不当な理由で勾留されて、拷問を受けても、お芝居にかける想いが失われない。
この人たちには、これしかないんだ、というのがヒシヒシと伝わってきて、自分の生温さに嫌気がさすくらいです。

あの女優は、この時代を生きたのか。
この時代を生きて、舞台に立つことを夢見て、無惨に散っていったのか。

明日はそれを想像しながら、俳優養成講座に臨もうと思います。

そんなこんなで、明日は今年最後の俳優養成講座!今はまだ本読み段階ですが、来年からは立ち稽古に入ります☺︎動きが入ると、また全然違う読み方になるんだろうな〜と思うと、今からワクワク✨

公演は3月22日(土)・23日(日)で、イカロスの森で行います🙌ご興味がある方は、ぜひ下記のフォームからご予約くださいー♪

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◾️俳優養成講座第1期発表公演
『楽屋〜流れ去るものはやがてなつかしき〜』
【日時】
2025月3月22日(土)①14時〜 ②17時〜
     23日(日)③11時半〜 ④15時〜
【場所】
イカロスの森

予約フォームはこちら🗓️

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