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244.いつでもどの瞬間でも美しい音楽が鳴り響いている


すごい抵抗感の中で夕食の仕度。「ああ、ひとりで暮らしたい。自分のためだけに24時間のすべてを使いたい。他人の都合で朝起きたり、どこかへ送り迎えしたり、ごはんを作ったりしない人生を送りたい」という気持ちでいてもたってもいられない。

そんな抵抗感まんさいの自分の心の空模様を眺めていた。立ち込める暗雲。唸りを上げる風音。吹きすさぶ北風。やがて激しく降り始める雨。もう二度と止むことなんてないかのような嵐の世界。ごうごうごう(←豪雨の音)。

その瞬間瞬間の、自分の心の空模様を眺めるのが習慣になっている。いちばん簡単な自己観察だ。いま、自分の心はどれだろう?「抵抗」か「ニュートラル」か「情熱」か。抵抗感に気づいたときはべつに放っておく。ほうっておきつつもなんとなくだけど、1時間後くらいの未来の自分に想いを馳せたりもする。

いま、18時。
1時間後の19時にはどうせこの嵐、止んでるんだろーな、と(笑)。

わたしの心は山の天気のように変わりやすいので(オトメゴコロってやつかな。ふっ)、持続力がないのだ。というか、感情はいつでも存在しているけれど、それに一貫性がないっていうのが本質だ。


19時のわたしは、リビングのテーブルに座って子どもたちとごはんを食べていた。なぜかまたアニメ版『進撃の巨人』のブームが到来していて、ちょうどミケ分隊長がやられちゃうシーン(個人的にはミケの最期がいちばん残念な最期な気が....)。ちょっと残酷なシーンなので怖かったせいだろう。かんちゃん(小4息子)が右手で私の左手をキュッと握ってきて、そのまま恋人つなぎをギュギューっとしながら、ごはんを食べていた。彼は左利きなので、左手でお箸を持っていて、右手が空いているのだ。

ものすごく暗澹たる気持ちで作った生姜焼き(18時頃)を、ものすごく甘やかでやさしい気持ちで食べている(19時現在)。さらに1時間が経って20時のわたしは、非常にニュートラルな気持ちでnoteを書いている。

どれもどの瞬間もわたしなので、暗い気持ちのときは暗いまま、甘い気持ちのときは甘く嬉しく、そしてたいていの瞬間はわりとニュートラルに、日々を過ごしている。それってなにもわるくないし、直すこともない。ただそういうものだよな、と思った。


ナムくん(BTSリーダー。RM。キム・ナムジュン)が、『BURN THE STAGE』(『Burn the Stage : the Movie』。約300 日間、世界19都市で55万人を動員したワールドツアーに密着したBTS初のドキュメンタリー映画)の中でいってたこと。


僕の”恐怖”と”憂鬱”で、みなさんを癒せればと思っています。


彼は、自分がとても悩み深い人間で、いつも先のことを心配ばかりしていて、いまこの瞬間を楽しむのがむつかしいということを、よくわかっているひとだと思う。

自分のその内在化されている闇の部分、どこまでも降りていけそうな底の見えない井戸のようなその仄暗く深い内省こそが、多くのひとの心に光を灯すということを、よく知っているひとだと思う。そしてそういう自分をただそのまま受け入れている。変えようとか、他の誰かになろうとはせずに。


そして、あるインタビューではこんなふうに答えていた。


Q.「好きな日本語は?」

A.「ジレンマ」。世の中には常に、光と影、朝と夜など、相対するもの・ことがあり、その間で揺れ動いたり迷ったりしますよね。僕はそんな状況も、むしろ楽しめる性格なんです。


わたしもいつもジレンマにさいなまれて、自分の人生をときどき呪いたくなるような、もう立ち上がれないよって泣いたりする、そんな夜もあったりするけど、その「魂の夜」も全部ひっくるめて、ありったけの痛みもジレンマもひっくるめて、どこかで

「ここはいつだって祝祭の場所で、いつでもどの瞬間でも、美しい音楽が鳴り響いているところだ」


と知っている。
21時のわたしも、明日のわたしも、3年後のわたしも、30年後のわたしもきっと、その美しい音楽を構成する旋律の一部なのだろうと思うから。



ボディートーク・セッション、ダイアローグ・セッションともに11月枠は満席となりました。これよりお申し込みの際は、12月以降の日程にてご予約ください。

ライティング・ライフ・プロジェクト第5期、満席につき受付終了しました!ご関心をお寄せくださったみなさま、ありがとうございましたm(_ _)m。第6期は、またメルマガにて募集させていただきますね。*




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