1月17日
30年前の今日、阪神淡路大震災が起こった。
当時、私は小学3年生。
京都に住んでいて、おそらく震度5ほどの揺れを経験した。
ぐっすり寝ていたはずだけれども、起きてしまうほどの揺れ。
でも、一体何が起こっているかが分からない、未知の揺れ。
隣で寝ていた姉がこれは地震だと教えてくれた。
その後、テレビの報道などで神戸の街が大変なことになっていると知った。
私たち家族は、その1年前まで神戸に住んでいた。
神戸には、友達がたくさんいるし、親戚もいた。
山間に住んでいる父の妹に、幸いにも電話が繋がり、無事を確認できた。
しかし、祖父母には何度電話をかけても繋がらない。
祖父母は最も被害の大きい地域に住んでいた。
阪神淡路大震災を象徴する写真の中に、祖父母の家が写っている。
そんな場所だった。
「もうだめだと思った。」
当時のことを父はそう振り返る。
小学3年生だった私は、その時、大変なことが起きたことは分かったけど、
被災地の人がどんな状況にいるのか、祖父母の身にどんなことが起こっているか、想像することができなかった。
無理もない。
学校で地震の避難訓練はしていたけど、「机の下に隠れる」くらいのことしかしていない。
地震がどれだけ怖いことなのかが全くわからない。聞いたことがない。
だから、当時の私は、その時の父のように祖父母の身を案じることもできなかった。
しばらくして、叔母伝いに、祖父母の無事を確認することができた。
祖父母は信じられないような奇跡により、無事だったのだ。
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