Suchmos再始動、HSUさんのこと

(前半は、ずっと前に書いて下書きに入れていたもの)

好きなアーティストさんが亡くなるというのは、言いようもなく悲しい。

HSUさんの訃報を知ったのは2021年10月15日、夜にネットニュースを見ていたときだった。
見出しを読んでかたまって、詳細記事を見ても全然実感が湧かなくて、湧いていないのに涙が勝手に流れていた。信じたくなかった。

Suchmosの音楽には色々なテイストがミックスされていて、自由でおしゃれでかっこいい。
中でもHSUさんのベースが抜群に良い。
クールかつグルーヴィーで、聴いたらそれとわかるHSUさんらしさがあって。

元々は幼稚園のときにクラシックギターを習ったのに始まり、中学まではギター(この頃にはエレキ)、ベーシストHSUさんの誕生は高校生のときらしい。

Suchmosにおいては曲全体をパッケージングする役割で、ほかのメンバーの意見を吸い上げてまとめていた。
また、『Miree』『GAGA』等で作詞・作曲、『PINKVIBES』『STAY TUNE』『BODY』等をYONCEさんと共作詞もしている。

だから、2021年2月3日からSuchmosが活動休止をしていた中で10月にHSUさんが亡くなり、これからどうなってしまうのか、HSUさんのいないSuchmosは想像できず、もしかしたらもうこのままフェイドアウトしてしまうのかもしれないと、考えたくはないけれど、そう思ってしまっている。

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(ここから今日)

それから3年経った2024年10月7日、Suchmos再始動と、2025年6月21日に横浜アリーナでのワンマンライブ「The Blow Your Mind 2025」を行うことが発表された。公表されていないが、10月7日は、HSUさんが亡くなったとされる日だった。

そして昨日、「"Suchmos THE LIVE" YOKOHAMA STADIUM 2019.09.08」がYouTubeで公開された。
このライブに行かなかったことを、私は今でもずっと後悔している。彼らの念願だったハマスタライブについて「おめでとう」という気持ちはあったものの、また名古屋のワンマン待てばいいかな、という軽い気持ちで見送ってしまった。

しかし、その後新型コロナウィルスの影響で「Suchmos The Blow Your Mind TOUR 2020」は全公演中止、そのまま2021年に活動休止、そしてHSUさんの逝去があり、あの6人でのライブを観ることがもう叶わなくなってしまったのだった。

映像で観るハマスタライブはとても良くて、現地にいたらどれほど素晴らしかっただろうと思った。
1曲目『YMM』で、HSUさんがYONCEさんから「master,HSU!」と紹介されていたのが印象深い。
また、MCでOKさんがメンバー紹介する中でも、HSUさんは「Suchmosといえばこの男、この方のベースなしでは成立しない」と言われていた。
それらが、SuchmosにおけるHSUさんの存在の大きさを示していた。

実際、新旧織り交ぜた18曲の全てで、HSUさんのベースは圧倒的な魅力を放っていた。彼のベースの代わりは、正直誰もできない気がする。
けれど、次のライブではどなたかがサポートしてくださるはずで、それは相当なプレッシャーと覚悟を背負ってのことだと思うので、そのベーシストの方には感謝と敬意を表したい。ライブで生で見届けられたらと思う。

勝手なことを言うのは気が引けるけれども、個人的にはハマ・オカモトさんはどうかなと考えている。
HSUさんも対談で、「同世代にはあんまり刺激を与えてくれるような人はいないけど、そんななかで唯一刺激を与えてくれるベーシスト」とおっしゃっていたので、、。

ライブの感想を書くとまた長くなるので控えるけれど、YONCEさんのボーカル・TAIKINGさんのギター・TAIHEIさんの鍵盤も流石で、曲の繋ぎやアレンジでも存分に魅せてくれた。
活休中にTAIKINGさんのソロライブに何度か行き、そのギターとお人柄が本当に素敵だなと思ったので、またSuchmosのギタリストとして観られるのも楽しみ。

HSUさんの不在はあまりにも大きく、その悲しみは癒えることがないけれど、Suchmosの再始動に期待している。

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