商店街のアーケードは結界だったのかもしれない
公園を出て西に向かう。しばらく行くと隣の区に入る。25年くらい前に住んでいた付近だ。
これから行く商店街も、その頃よく行っていた。小さなスーパーや古い銭湯、雑多な雰囲気のリサイクルショップ。それらは既にもう無いけれど、アーケード屋根まで無くなるとどんな感じなんだろう。
南に降りて東西にのびる商店街の入り口あたりに目星をつけてみたのだけれど。
??まるでわからない。アーケードが無くなった商店街は、ただの住宅街の街路になっていた。入り口がなくなり、空が見えているだけで、こんなにも違う町になってしまうのか。
少し前(といっても1年以上は前)に来た時は、閉店した店ばかりのシャッター通りを歩けば、それでも以前あった店や雰囲気を思い出すことができた。アーケードがあったから。
ここは、アーケード込みの場所として私の中にあったけれど、アーケードが無くなったらまるで違う町になってしまった。
古い八百屋は閉まったままで、手書きの看板もところどころ剥がれ落ちている。 靴屋はやっていたが、在庫の靴に陽が当たってしまっている。 呉服屋は看板の「○○呉服店」の「呉」の文字が剥がれて落ちて、店先に横たわっている。それを向かいのマンションの窓から、リアルなネコの顔をプリントしたクッションが3つ並んで見ている。
どうなとしやがれ。もう済んだ。
そんな雰囲気。
まるでどのあたりかわからないままさらに西へ進むと、西側の最後だけアーケードが残っていた。そこまで来ると駅も近いので、少しは人がいるかと思ったが、まるで閑散としていた。
アーケードがある辺りだけ薄暗く、わずかに営業している惣菜屋、とうふ屋、魚屋、あちらの人がやっているエスニック料理店。 最後まで行くと小さい市場があって、そこも店はほとんど残っていないが、一番駅に近い入り口に和菓子屋がある。そこでお菓子を買うことにした。 ミルク饅頭とチョコ饅頭。フグの形の最中に入った即席のお汁粉。ジャム入りロールケーキ。それから白蒸し。黒豆ともち米を炊いた、「赤飯の白い版」みたいなやつである。 今日25日はお彼岸最後の日。 和菓子屋の店番をしていたおばあさんが、「今日で結願」と言って、拝んだ。
もと来たアーケードのお惣菜屋さんで鶏のから揚げの甘酢かけを買ったら、卯の花の炊いたのをオマケしてくれた。
今日の晩ごはんは豪華になった。
今回、スマホは持たずに歩いたので、買ったものの写真だけのせときます。
最後に通りすがりに聞いた男子中学生の会話。
「あんなイカツイ小学校ないで」
「あるんや!」
この会話の意味がわかる方、いらっしゃいましたら私に教えてくださいね~💫
ここまで読んでいただきありがとうございました。
※10月6日画像追加でUPしました。