171209 #観劇記録 #パレード旅団
今さらながら、昨年12月に観たパレード旅団の感想。
「パレード旅団」
2017.12/9 13:00 @新宿シアターサンモール
1995年に第三舞台が上演した戯曲の再演。
この戯曲は二つの世界を移動する。
ひとつはいじめにさらされている、中学生の世界。
もうひとつは、崩壊にさらされている、ある家族の世界。
全国から集まった「いじめられっ子」たちには、夢があった。
何不自由の無い「普通の家族」は、ばらばらに抱えた孤独があった。
世界を変えるために少年は言う。
「復讐、しませんか?」
世界を変えるために父は言う。
「今日かぎり、父さんは父さんをやめようと思う。」
ふたつの旅が、始まる。
一人二役。場面ごとに切り替わりながら並行して進んでいく二つの世界の物語。
とにかくそのスピード感についていくことに必死で、なんだか何も心に引っかからなかったなあ。というのが率直な感想。色んなテンポが私には合わず観ていて非常に疲れた。二度以上観れていたらまた違うのでしょうけど、必ずしも複数回の観劇ができるわけではない。
まあ今回は「松浦さんを応援しよう」という目的でチケット取ったわけだし、別にいいんですけど。
ただ、いじめや家族の問題というシリアスで重たいテーマに、ユーモアたっぷり軽快に切り込んでいく様は観ていて気持ちがよかった。
「私は、誰を演じているのかしら」
いずれの世界でも、どの登場人物も、自分の居場所を守るために、自分を殺して与えられた役割を演じ続けている。
辛いなあ、悲しいなあ、ってどこか他人事のように見てしまうけど、本当はきっと誰しもが思い当たるであろう日常にありふれた光景。
長年にわたり色々なところで上演され続けているのも納得のテーマの作品だった。
自分は誰のために、何のために生きているのか、考えさせられてしまう。そんな作品だった。