2016/12/30 4人の泥棒と少女のメモワール ※他サービス過去ログの再掲
2016.12.4
「4人の泥棒と少女のメモワール」@池袋GEKIBA
谷口敏也さん、大山将司さん、枝尚紀さん、中村悠希さんの4人からなるユニット「轟DASHERS」さんの舞台を初観劇。
スリ、詐欺師、富豪(珍品コレクター)、記憶喪失。妙な縁で集まった個性溢れる4人の泥棒と、巷を騒がす怪盗レジェンドとの、「フランスの赤」を賭けた戦いを描いた物語。
笑いあり、涙あり、迫力の殺陣あり。彼らの掲げる「全力フルスイングエンターテイメント」の名に違わぬ、パワー溢れる公演でした。
日替わりゲストによる爆笑必至のアドリブシーンはもう本当に凄まじく(笑)、笑いすぎて腹筋痛くなったのなんていつ以来だっただろうか。その自由さ加減は「ゲストと客席の盛り上がり次第で、公演時間はいくらでも伸び縮みします」との宣言が前説から飛び出すほど。(ちなみに、全公演伸びたそうです。最長記録は千秋楽の45分延長w)
ただ、それだけ自由にやりながらも、随所に散りばめられた伏線は綺麗に回収され、シリアスな場面では役者陣の想いのこもった演技に涙を誘われ。かと思えば、またもクスッと笑わされる展開に持っていかれたり。
……感情が追い付かないよ!まさに「全力フルスイング」。キャストも客席も全力だった。
原作、演出、振り付け、プロデュース、すべてを自分たちで受け持ち、一から作り上げていくのはとても大変な作業だと思います。2014年に結成され、今回が2度目の単独本公演というペースからも、かける労力、想いの強さが伝わってくる。
チケット販売時の対応やプロモーション方法の下手さに呆れ、観に行くまではマイナスなイメージしか持っていなかったし、チケットに関しては本当に胸くそ悪い思いをさせられたので、観るのはこれが最初で最後だなって思っていたのだけど。
運営サイドの不手際に目を瞑る気になるくらい、本当におもしろい公演だった。この日のゲスト・山田拓未さん目当てで行ったのだけど、そんなの抜きにして心から楽しんでいた。次回作も必ず観に行きます。
そうそう、一番の目的、拓未さん。生の声でのお芝居を拝見するのは今回が初めてだったからすごく楽しみにしてた。日替わりゲストの登場シーンはすべてアドリブだったそうなのだけど、稽古期間まさかの当日のみwww
他の仕事でお忙しいとはいえ、すごいなあ。
オレオレ詐欺に騙されないどころか逆に振り込ませちゃう巧妙な話術のおばあちゃん、変な壺売りつける気満々の怪しすぎる占い師、なんでか人語しゃべっちゃう黒猫。……いや、キャラ濃すぎやろ。笑
そして今回の原作者、中村悠希くん。かわいさとかっこよさのギャップな!アドリブに弱そうなところもツボ。
前説の空気感に惹かれて、お芝居の表現に魅了され、終演後の物販で心を鷲掴みにされて。
アラサー女子3人で「中村悠希を愛でる会」とかいう学生さんたちみたいなことをやり出しちゃうくらいには、どハマりした(笑)
大山くんのアクロバットもすごい迫力だったなあ。というか皆さん得意とされているというだけあって、殺陣の迫力が本当にすごい。100人も入らない本当に小さな劇場で客席と舞台の距離は数10センチほど。その距離感から伝わる躍動感たるや、言葉では言い表せない。
他にも、谷口さんのトークの安定感とか、村瀬くんの優しさに触れたりだとか、まだまだ語り足りないところはあるけれども、ここらでやめときます。
とにかく、素敵な時間でした。あ、パンフレットには全て直筆でサインを入れてくださっている心遣いも特筆すべき事柄として添えておきます。