#5 大切にしまっていた 想いだからこそ君に見せなくちゃって
5. 「伝えたい音」／HERO
「そばに居て?」って君に言う事が
こんなに恐い事なんだって
分かっていた 今も恐いけど
大切にしまっていた 想いだからこそ
君に
見せなくちゃって
この想いは
他でもない 君が作ったモノだから
昔からずっと自分の気持ちを伝えることが苦手。思い当たる理由はちゃんとある。子どもの頃に自分の吐露した感情を否定される出来事が重なったせいだと思う。
一つ一つは本当に小さなことだったし、言った側はたぶん何も考えず何気なく口にした一言。それでも子どもだった私の人格を形成するには十分すぎる衝撃だった。
いつの間にか自分の言葉を飲み込むのが癖になった。それこそ、「これが食べたい」「何をしたい」「どこに行きたい」そんな些細なこと全てが言えなかった。伝えて否定されることが怖くて、壊れてしまうことを恐れて、でもそれが原因で失った関係もあって。後悔するけど、それでもやっぱり伝えることに対する恐怖は拭いきれなかった。
だけど今は、ちゃんと伝えようって思える。"伝えたい"から"会いに行く"っていう行動をちゃんと起こしたこと、私の中で本当にすごい変化。結果はどうあれ、その行為そのものに意味があったと思う。
ちゃんと伝えたいな。