セミナー主催者のためのUXデザイン活用講座~ユーザーの思考をリサーチして、セミナーの魅力を確実にユーザーの届け集客する方法~
セミナー主催者のためのUXデザイン活用講座に参加してみました。
講師はいつもお世話になっているHCDNet東海の加藤さん。
参加の目的は来年度、進学して東京に行ったら知り合いのダンススタジオのweb制作や集客を担当させていただきたいと考えているのでUXデザインを用いて集客するノウハウを体得したいと思ったからです。
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目次
Ⅰ 前半 UXデザイン連続セミナーのUXデザイン
Ⅱ 後半 ワーク ペルソナ設定とCJM作成
Ⅲ 感想
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Ⅰ 前半 UXデザイン連続セミナーのUXデザイン
ーUXとは
UX=User experience(ユーザー体験)
製品を買うとき、機能を買っているのではなく体験を買っている
たとえばバリミューダのトースターや炊飯器のように…
前半はHCDNet主催のUXデザイン連続セミナーをいかにチケット即売の人気セミナーにしたかについて。
今となっては信じられませんが、2017年度までUXデザインについての単発セミナーを数回開催するも赤字続きだったそうです。なんと安藤 昌也先生を講師に招いても赤字だったとか。。
そこでUXデザインセミナーのUXデザインを行い、2018年、2019年の連続セミナーを満席にしたということ。
<UXデザインセミナーのUXデザイン>
1.キャスト選定
単発セミナーに来ていた人たちや感覚をもとに連続セミナーに来る可能性のある層を選定。
連続セミナーの場合はメーカー系かWeb系の方が大半だろうと予想。
UXデザインの習得度を初中上でそれぞれ分類。
さらにそれぞれに顔の浮かぶ人の名前を当てはめてみてより具体的にイメージできるようにする。
2.ターゲット選定
キャスト選定の中からペルソナにするターゲットを決める。
連続セミナーの場合はメーカーの中級者をターゲットに決めたそう。
・web系はセミナー参加は自腹を切らなきゃいけない場合が多いのでお金を出すのにハードルがある
・メーカー系は会社がお金を出してくれる場合が多いが、上司に「このセミナーに参加したいです」といってOK出してもらうのにハードルがある
などセミナー申し込みに至るまでの障害も想像しておく。
3.ペルソナ設定
ターゲット選定で選んだメーカーの中級者で単発セミナーに参加されていた方をモデルにしてペルソナ設定されたそうです。
4.それによってわかったこと
①申し込みまでに大きな不安がある
例えば… セミナー参加によってどんな経験が得られるんだろうか?
自分が行って意味があるんだろうか?etx..
しかもメーカーの中級者のペルソナさんはそれを上司に言って許可を得られないといけない。
このペルソナさんの不安を解消させるには単発セミナーでやってた「告知文」だけでは足りない…
→それに対する施策
step0セミナーを開催。
いきなり連続セミナーはハードル高いのでまずは体験的に学んでもらう。
step0セミナーでこれから学ばなければ!という気持ちを上げる
連続セミナー参加者の体験談も聞かせて自分の将来の姿を想像させる
step0セミナーに来てもらわないと次につなげないので赤字を出しても価格設定は低めにした。
②情報の伝達
SNSだけの拡散では限界がある。
情報を出してもその人に届かないと意味がない。
ペルソナのような人はTwitterやfacebookをやっていない人が多い。(会社から禁止されているため?)
→施策
フライヤーなど社内で伝わるツールを作成しstep0セミナーで配布。
5.ペルソナを設定し、セミナーを認知してから申し込むまでをCJMを使って可視化。
申し込みまでの様々なハードルを明確にして対策実施
・連続セミナーへの不安→フロント単発セミナー
情報伝達方法→SNSではなくチラシ
今回加藤さんがCJMを作ってNGだったなぁと感じた点は、申し込みが最終目的になってしまっていること。
申し込んでもらってペルソナの未充足が解決されて初めて成功だし、主催者側のゴールは”セミナー参加者のGET”ではなく”参加者の未充足が解決されること”なので、これはとっても大切なポイントだと思いました!
セミナー中・セミナー後のCJMを書くべき!
🔶UXデザインのポイント
・時間軸と思考
→特に思考まで把握しないとユーザー体験はデザイン(設計)できない!
・ユーザー体験のために製品やサービスがある!
・思考を把握するにはインタビューが一番!
・お客さんを明確にできると必要な手段を取捨選択できる!
🔶集客のポイント
確実に情報を届ける
→そのためには「ルート」「求めている情報」「回数」が大事
ザックリ手書きですが汗
セミナー申し込みを赤線とすると「求めている情報」を「複数回」与えて申し込みへの気持ちを上げていくことが大事
🔶集客のポイント②
・基本的には不安を取り除く作業。
少しでも不安やわからないことがあるのはNG。
・どんな人がくるんだろう?参加人数は?
→参加者の表示で解決(peatix、Facebookイベントなど)
・参加者の雰囲気、属性は?
・講義を聴くだけ?演習やワークショップはあるの?
→できるだけプログラムは詳細に書く。
→前回の様子があればその様子をリンク
→そのためにも開催の様子を毎回ブログやレポートにしておくことが必要
・ワークも個人作業?グループワーク?発表はある?
→プレッシャーに感じる人もいる
🔶その他のTips
・申し込みは平日が多かった
業務に関連する内容。休日は業務モードにならない
SNSのシェアや情報解禁も平日を狙って
・Facebookイベント
「参加予定」を押してもらっての拡散力
興味あり(少し行きたい人)も確保できる
・参加者同士の対話も重要
懇親会は必ず開催。懇親会が一番いい話が聞ける!
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Ⅱ 後半 ワーク ペルソナ設定とCJM作成
自分が開催したor開催したいと思っているセミナー等のペルソナを設定しCJM作りをしました。
私は冒頭でも少し触れましたが、ずっと通っていたダンスクラスにとっても素敵な先生がいて、その方が独立してダンススタジオを経営されているのですが、こんな素敵なダンススクールなのに…集客がもっとできたらいいのに…ってずっと思っていたのでこのダンススタジオを舞台にペルソナ設定・CJM作成をすることにしました。
★私が設定したペルソナ
★私が作成したCJM
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Ⅲ 感想
今回はインタビューなしでのペルソナ設定、CJM作成だったので新しい気づきを得にくかったのですが、それでもいくつか新しい学びや発見がありました。
・集客を最終目的にするのではなく「お客さんの目的はなにか?」を考え「それが満たされるまで」をデザインすること。
・不安を取り除く作業をしっかりと。少しでも不安やわからないことがあるのはNG
・参加者同士の対話も重要
・お客さんに自分の将来像をイメージしてもらえるように
CJMでの施策は普段から自分が考えているものを書き出すにとどまってしまいましたが、加藤さんが「参加者自身のアウトプットと集客を兼ねて参加者にブログやSNSでアウトプットすることを推奨している」という話を聞いて、簡単なものでいいからダンスレッスン後にSNSなどに今日の学びや反省などを投稿してもらうのっていいなって思いました。
ダンスって薄皮をめくるように徐々に上達するものなのでうまくなりたければ通い続けるしかないのですが、習慣化してしまうと一回、一回のレッスンをおろそかにしてしまいがちになる気がします。
毎回のレッスンで確実に成長するためにレッスン後に自分で反省し次回への課題を明確にすることで毎回のレッスンを最大限に生かせるし、それを先生やほかの生徒にシェアすることで刺激になったりフィードバックをもらえたり、レッスン中聞けなかったことも質問できる機会にもなる。
先生も生徒がなにを感じ考えているかを知りたいと思うし、それにそって次回のレッスンメニューを改良していけるのではないかと思います。
それをうまく工夫して集客にもつなげたいな…
問題は毎回SNS投稿という”手間”が果たして実現するか?ってところで、ここはもう一考です。
実際にこのダンススタジオのWeb作成や集客に関わらせて頂けることになったらインタビューからしっかりやってUXデザインしてみたいです。
スタジオにいるメンバーのインタビューならできるけど、「これからダンス習いたい人」のインタビューってちょっとハードル高いな汗
「これからダンス習いたい人」でインタビューに協力してくれる人を集める方法を考えるところからがスタートになるかしら…??
講師を務めてくださった加藤さん、一緒にセミナーに参加してくださった皆様、主催してくださったタスクールさん、学びの場を提供してくださりありがとうございました。