🎄小説🎄　ロックリスマス(6）恋は幻想か？

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読んでくださりありがとうございます🌼自称バンドマン真治の話です。本音と建前と葛藤とそんな感情を書きました。あなたも、もしかしたら真治と同じものをもちあわせてるかもしれません。
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いままでのお話↓

美鈴はエイジのライブチケットを2枚もっていた…🌟🎄🌟

点火の行方

エイジのライブチケット！

バンドの仲間とその場でいた何人かと争奪戦でじゃんけんになった。
「　最初はグー！ジャンケンポン！あいこでしょ。」
「　あいこでしょ！」
　5人の勝ちぬきせんだった。
「　あぁあ！」
「　やったー！」
運よく、最後の勝者になったのが真治だったのだ。真治がガッツポーズをしたのはいうまでもない。
そして彼女と当日会場で待ち合わせた。

🌟
🌟
🌟
もうすぐクリスマスだぁ！
行くぜ、ベイベーーー！

🔴ジングルベル🌈
🌈アンコール🟢
🌟ジングルベル
鈴がなる🌈
リンリン


シンジのライブは奇想天外にカッコよかった。
🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈

　　運命の船出の時
　　人は薄ら明かりの中にいて
　　夢をみていた。

　　あの時あれは
　　光ではなくて


　　本当は
君ののぬくもりの
中で
夢の結晶だったことを
俺は後から知った。

🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈

高揚感の魔法がかかったのかコンサート後二人は距離をちぢめていった。
真治はただの友達から一人の女性として意識していった。

真治はなにもいわなかった。アクションを起こしても意味もないし、いっときの感情は沈めてしまえばいいと思ったからだ。ラインをしながら１年が過ぎたころ、


ある日美鈴から夕ご飯をさそわれ
ふたりは居酒屋に行った。
✨✨✨✨✨✨✨✨🟥✨✨✨✨

「美鈴さんおっ、久しぶりぃ。」

↓
「なんか可愛くなったのぅ！
なんか良いこと
あったと？」

と真治は目をのぞき込んで言った。
あのときの
モテる男の掟６が頭の中を
駆け巡る。

（美鈴ちゃんきれいになったなぁ。）
真治は本当にそう思った。

「真ちゃんあのね、
実は、８月に私、離婚したのよ。
子連れ離婚。」

美鈴が耳元でささやいた。
子供は今日は実家に
預けてきたという。

「　えーまじかい？美鈴ちゃん、
なんでぇ？　」
真治はびっくりして、
大きな声をあげた。

（　離婚しただと。
やけにスッキリした顔してるぞ。
人妻やめてフリーになってなみがすっこぬけたってわけか・・・）


「ちょっと声が大きいじゃない。
恥ずかしい。」

美鈴は眉をへの字にしてしーと口に指をたてた。
うっすらオデコがより、いくら化粧をしても、若くはない証拠が
見えかくれするのだった。

二人は居酒屋さんに入った。
お酒とおつまみを注文した。

🟩🟩🟩🟫🟩🟫🟫🌼🟩🟩🟩🟩🟩🟩🟩

美鈴はいった。
「　旦那がね。大酒飲みだったの。パチンコ好きだったしね…
それでね。おまけに、機嫌が悪いと暴力を振るわれてたの。」

と彼女はうつむき加減で話したのですポニーテールにしていた髪の間から美鈴の赤みをおびたうなじが見えた。

真治にはその赤みが暴力を振るわれてできたのか、それともただ単に搔きむしったから赤いのかそれとも、酔いだしたからなのか正直、わからなかったが魅力的に見えたのだった。だがきっと旦那側からもそこに至った理由があるはずだと思った。

✨✨✨🌟🌟🌟🌟🌟🩷🌟🌟

(お前、家庭もってる主婦なのに、しょっちゅう飲み会いってるから浮気してるって？疑われたんだろ？）

真治は心の中で思った。
出戻りの自分の兄貴のことを思い出したのだ。

兄貴あんんたはなんで戻った。

（兄もそうじゃったけん。いっしょやんけ。結婚したら女は家庭を守るものやけんのう。まあ、アニキも今どきの女を知らんばい。なんじゃ相手のことを疑って嫉妬して信じられなくなって離婚するなら最初から結婚なんてしなくていいだろ。

相手に期待しすぎるからこうなるのや。だから俺は絶対結婚しないっちゃ。だいたいお互いに束縛からの嫉妬や。それにしても、美鈴も母親だぞ！女なのにおまえは！遊びすぎや！）

彼は彼なりの見解を考えた。　育った環境や価値観、そして彼自身の実家の母と比較したのだった。

しかし呆れながらも眼の前の女にときめいていた。

(このオンナ、女房としてはどうしょうもないヤツだが、女としてならイイ🩷🕺）

真治は批判しながらグルグルと考えていた。

🤔🤔🤔🤔🤔🤔🤔🤫🤫🤫

すると美鈴は髪のシュシュをとった。長い髪がおろされてふゎっとロングヘアーに変身した。

彼女は反対の手で反対側の髪をかき上げた。赤いうなじが見えて、キラキラとピアスが揺れていた。

「　髪の毛結んでるとね。ちょっと肩がこるのよね。」
その時ふいに美鈴の長いまつげの奥の目の芯がちゅるんと艶っぽく光ったような気がした。

(おおー！いいね〜！）


その色っぽいしぐさに心の中で歓喜し、真治は少しドキドキしてきた。

ドドドドオオドオオオオオ
心の中を新幹線が走っていく。

しかし、真治は単純だったが、なんとなく違和感を感じた。ドキドキしながら美鈴の目をもう一度見ると


美鈴のまつ毛の横からつけまつげのような不自然な毛の束が見えているのが目にはいった。それらは微妙な量の接着剤でついてるようだった。

微妙にそれがずれていてなんだか見方によっては横浜の人形の館に住んでる人形のようだった。
（あれ？）

(これかぁ、昔のキャーパムパムの歌。つけまつ毛っちゃぁ！。おぉーーおれ、オレ完全、騙されるとこだった。都会の女はすげ。今どきのつけまつげっちゃどえりゃ〜本物みたいだなぁ。）

（しかし…今日はえらく化粧濃くないか？
もしかして、俺のこと・・・ほい、ドキドキしてきたぞ。…）


すでに離婚した女・・ふたりともシングルだしもう、二人の関係を世間からとやかく言われることもない。しかし、美鈴は幼稚園生と小学生の子供が二人いる女だった。正直、本当は何を考えてるのかは定かではない。

（もしかして俺とつきあうてっか？でもよう。俺、子持ちの美鈴と結婚なんて一ミリたりとも考えないっちゃけん。
エイジさんだって恋人はいるだろうけど、結婚してないちゃ。

女はめんどくさい生き者じゃけん。創作活動の邪魔だ。

おれは経験してないからしらんが、俺は結婚はいらない。子どももいらん。

俺は少しだけ欲しいんだ。ほんの少しの温もり…）



そうやってじっと考えてると真治に美鈴がさりげなく腕を組んできた。まどろむ目が妙に色っぽい。誘っているようだった。

「　真ちゃん、なに、だまって考え込んでるの？」

美鈴は真治の目を上目ずかいに微笑し、そっと見つめていた。　すると真治の頭の中を新幹線が音を立てて通過するのだった。
🚄🚄🚄🚄🚄🚄🚄🚄🚄🚄🚄🚄🚄
ドドドドオオドオオオオオ
パーーーーーーーーーーーーーフォーーーーーーーー

パオーーーん

彼はドギマギした。

「　ねえ、真ちゃん・・・あたしね。今日は、子供親に預けてきたの。遅い時間までオッケーだよ。・・・」
🩷🩷🩷🩷🩷🩷🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
ボルテージがあがり、心臓がよさこいを踊りだした。
🩷🩷🩷🩷🕺🕺🕺🕺🕺🕺🕺🕺🕺🩷🩷🩷🩷🩷🩷
（　おい、これっ！チャンスじゃね？）
真治の人間の性欲スイッチが押された瞬間だった。


それから、真治と美鈴は手を恋人つなぎにした。ふたりとも一気にボルテージがあがりだし、二人はホテル街に向かった。とあるホテルの中にはいると、真治は美鈴に聞いてみた。

「ここにする？どの部屋がいい？」

すると美鈴は答えた。

「　えー！ここ？ここ？」

とすっとんきょんな声を出す。
仕方なく美鈴に選ばせた。
彼女の選ぶ部屋はみんな真治にとって高かった。

（　なんてわがままな女だ！・・・おいよぅ。おまえ、だれがお金出すと思っているんだ。）
真治はすこし我にかえった。というか、単純にそこに出せるお金がなかったのだった。財布の中には１９０００円。

もっとあったなら。
これが欠乏マインドってやつか？

（これ使ったら・・・明日からの俺が困るけん。もういい、俺の家でいい。それが一番だ。散らかっているけどな・・）
真治は思った。


「　なあ、美鈴ちゃん、俺の部屋にしないか？散らかってるけど？」

仕方なく真治は言った。
（しょうがない。ほんとはいやだけど…しょうがない。）
真治は思った。

美鈴はにっこり微笑んだ。

「　うん。実は私もそれがいいかな？って思ってた。じゃあ、あたしお邪魔する代わりに成城石井でおやつ買う🌟。」

真治は店の前でまっていた。
美鈴はお店の中にはいり、見て回る。

彼女は彼女なりに彼を分析していた。
美鈴の心はこうだった。

（真ちゃんってさ、…けっこうケチだよね。倹約家って言えば聞こえがいいのかなぁ。…こんなもんなのかなぁ。でも彼のおうちは見たい。）


男女の心の裏腹はどんな時代もあるのだった🌟


続く
↓
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