ハーチン空に舞う2024⑦
前回までのお話
2034年若い美女が大好きなやくまるは昔は美女?
だった女ハーチンと暮らしていた。
そんな中やくまるはグークルから届いた
AIカプセルで理想の
AI恋人ナナちゃんを
作ったのだが・・・
そこに至るまでは理由があった…
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つづき↓
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謎の女
オレンジ色に輝くの女と目が会った。
『あら、あなたも?』
やくまるは女がそう言っているように感じた。
その女は
茶髪で毛先が紫色、グラマラスなボディ、ちょっと挑戦的な顔をしていた。
そう、それは昔、やくまるが恋した女、妻のハーチンにそっくりだったのだ。
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そしてその女性はお金のありそうな紳士4人と付き人1人
合計5人の男に取り囲まれていた。
一番若い付き人のタキシードを着た男がツカツカ歩いてきてやくまるを見て静かに言った。
「 残念ながら浜名湖女王様はお帰りの時間が迫っているのであなたの前で締め切らせていただきます。」
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浜名湖女王の舞い
「 えっ?」
やくまるはわけもわからず冷や汗がでてきて答えた。
「 いえ、ぼく、ただのギャラリーです。恥ずかしながら、お金ももうないんです。すいません。」
浜名湖・・・・女王と呼ばれる昔のはーちんそっくりの女は
チラッと冷ややかな目でやくまるをみつめた。
そして静かに口を開いた。
「 あなた、新参者ね。本当は予約なしでいきなりここに入るのはご法度なのよ。みなさんここにいる方は紳士だから何も言わないけど。まあ、いいわ。」
そしてやくまるを少しだけ観察して続けた。
✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨
あなた失恋して、落ち込んでるのね……。
少しかわいそうだから特別よ。そこで見てらっしゃい。私があっという間に、忘れさせてあげる。」
一番近くにいた別の男がやくまるの肩をたたいてこう言った。
「君は本当にラッキーだよ。浜名湖女王様の舞いをただで見れるんだから。」
(・・・なんで!あの女、透視能力があるのか?!失恋とか…恥ずかしいじゃないか。😓💦)
やくまるは一瞬で自分の心を見透かされてしまい、どぎまぎした。
すると最後の祈祷の順番だという一人の紳士が小切手をさまに手渡した。
60万円そう書いてあったように見えた。
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60万円の祈祷
すると浜名湖女王は紫色羽のついた爪💞でゆっくりと小切手の数字を撫でた。そしてそれを秘書に渡しゆっくりと手招きして紳士をよんだ。
そして目の前でじらすかのごとくこれみよがしに動作をゆっくりしてるかのようだった。
タイトなオレンジ色のワンピースからのびる太ももを見せつけ色っぽくたちあがり、
コツ、コツっとハイヒールの音をならした。
👠👠
👠👠
👠👠
足を交互に進める。その動きと連動して彼女のおしりが左右に揺れた。
そして、紳士の前にすくっと立つのだった。みんなは見事な色気に身震いした。
すると次の瞬間、彼女は
スクワットでもはじめるかのごとくニスカートのままゆっくりと股をひらいたまま中腰になったのだ。
(え????なにをするのだ。この女?パンツみえそうで、みえないぞ
しかし、この女めっちゃええスタイルしてるな!まるでボートやんけ。オレンジ色の流線形の曲線美や!)
やくまるも、なんだかちょっと興奮してきた。
(な、なにをするんだ?この浜名湖様は??)
すると彼女はそのままポーズをとったまましばらく目を閉じ瞑想にふけっているかのようだった。
男たちはそのポーズにくぎ付けだった。
(おい、ええやんけ!ええやんけ!この女やってるポーズはわけわからないけど、妙に、色っぽくって艶があってまるで目の前でなんか和風のグラビア雑誌みているみたいやんけ?)
すると、浜名湖女王が口を半開きにした。
それから、息だけの声を上げはじめた。
「シュルン。シューーーーーーーシュルン。シュルシュルン!シュルルル−−−」
そして目の前の紳士に向かって言った。
「さあ、良治さん目を閉じて。エンジン全開よ。」
良治とよばれる紳士は
「 はい。」
と小さくうなずき目を閉じ、ゴクリとつばを飲み込んだ。初老の紳士は緊張しているようだった。
「いくわよ。」
「は、はい!」
彼は緊張のボルテージが上がった。
するとその瞬間、
バチーーンと鋭い音がした。
それは
浜名湖魔女王が、パシーンと紳士の顔を平手打ちした音だった。
紳士は
「ひゃぁー!」
と声にならない悲鳴をあげた。
しかし、その顔は高揚していてなんだか嬉しそうだった。
「さあ、目をお開け。」
ボートのような女
すると
その紳士のど真ん中目の前で
浜名湖女王はまたミニスカートで中腰に
なり、また流線形のおしりをゆっくりフリフリさせながら
ボート乗りのようなポーズをとるのであった。
(まじか。すごい。なんじゃこれ。女王様とお呼びの世界やんけ!びっくり、釘付けだよ。)
すると今度は浜名湖女王は腕を上げてまるで風を切る動作を始めた。まるでそれは空を飛ぶシラサギのように優雅だった。
そして目の前の紳士にまた
平手打ちをした。
今度は6回連続だった。
バチーン
バチーン
ひゃー
バチーン
バチーン
ひゃー
バチーン
バチーン
・
・
・
・
紳士は声にならない声を出していた。
なにかどこかでみたことがあるような。
そう、それはまるでエロさの混じった意地悪さ
を兼ね備えた昔見たアニメのドロンジョ様のようだった。
そして、ここにいる紳士はみんなお偉いさんばかり・・・もうだれも
彼らを𠮟ってはくれないのだろうか・・・平手打ちをされながらも
涙目になりながら、なぜか嬉しそうなのだ。
そして最後に
また、ボートを運転してるかのようなポーズをとった。
今度は彼女はまるで目がすわっていて
すごい顔をして風をよけているようだった。おまけにじっとり
彼女の顔には汗が噴き出して髪の毛が張り付いたりしているのだ。
それはまるで本当にボートを運転して水しぶきを浴びているかのようだった。
🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊
(おい!なんじゃこりゃ。女優か?!まるで映画の撮影を見てるみたいだな。
すごい女優だ!なんかエロくっておまけに大迫力。
なんじゃこの女は!
まるで女レーサーじゃないかかっこいい💘!)
それからヒューっと浜名湖女王は息をはくと、
その紳士を呼んで
耳元でささやくのだった。
それは何を言ってるのかわからないが、
どうやら次のレースの結果なのかもしれなかった。
✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨
彼女は予知能力があるのではないかとそう思われた。
すると紳士は自分が買ったボートレースのチケットが当たってるのを確かめ
ほくそえみ洋々と立ち去っていくのだった。
😊😊😊😊😊😊😊😊😊🎂😊
(え、60万も投資したのに、あなた勝っても10万ぐらいじゃない?)
やくまるは頭の中でつぶやいた。
するとその様子を見ていた、別の紳士がやくまるに言った。
『 浜名湖女王様の囁やきはすごいんです。
彼女はああ、みえて、昔はモータースポーツ経験者らしいんです。
それにね、彼女は天からの恵みをもってる。
彼女のその囁やきを聞いた人は1週間勝ち続けるんですよ。
まあ当たる額はひとそれぞれなんですがね。』
損得勘定は損なのか?
「え、損はしないんですか?当たらない時もらあるなら損するんじゃ?」
「まあ、損しませんよ。長い目でみたら損なんて思いませんよ。
✨✨✨✨✨✨✨✨✨💘
それにほら、彼女のポーズ色っぽいでしょ。僕たちはもうあれだけで最高なんですよ。一緒にほらボートに二人乗りしたきもちになるんですよ。
気持ちは天にも昇る心地になるんですよ。
ハハハハ🩷🩷🩷🩷🩷😁。」
すると秘書のような男が言った。
「これで浜名湖女王様の御祈祷は終了させていただきます。」
浜名湖女王はやくまるのほうにツカツカ歩いていき通りすがりに
つぶやいたのだった。
「私の祈祷はあなたが値段をつけるのよ。・・・額によって起こることが変わるの。私は浜名湖に帰るわ。また、いつかお愛しましょうね。」
浜名湖女王は小部屋の方へ歩いて行った。
「ま、まってください。」
やくまるは声をかけた。
すると彼女は立ちどまりやくまるの方を振り返った。
「おれ、こんだけしかないんです。」
やくまるは財布の小銭を見せた。
浜名湖女王は驚いたのか、
吊り上がった目が
より一層吊り上がったように
感じた。
「 あなた失礼ね。いくらあなたが値段をつけようと…あたしは最低でも55万円の女なのよ。」
浜名湖女王は静かに言うと、
踵を返して消えて行った。
「あの方は次来るのは6月6日でです。
そのときまでにお金を用意すればあなたもあの方の囁きを聞けますよ。」
気の毒に思ったのか別の紳士が言った。
やくまるは6月6日…
とつぶやきながら
トボトボと帰って行った。
高級ラウンジってあんな世界だったとは。
浜名湖女王に会えて嬉しかったような、悲しかったような複雑な気分だった。
そしてなんでおれはあの場所に行ってしまったのか・・・
何か夢を見ているみたいだ。
家路についてもなんだか興奮が冷めやらず違った種類のアドレナリンがでて今夜は寝付けなそうな感じだった。
「あの女のあの目…なんて挑発的て魅力的なんだ。」
変な興奮と変な怒りとともに、まりちゃんのことはすっかり冷静な気持ちになってることに気がついた。
(そうだよな。まりちゃんってまだ若いもんな。まりちゃんはまりちゃんの人生だよな。)
やくまるはリビングに向かった。
するといつもいるはずのハーチンはそこにはいなかった。
=続く=
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