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新・「社会の歩き方」~40代以上編

さてさて、揺さぶりの30代を乗り越えた皆さんは、40代の働き盛り期に入りました。社会の仕組みや仕事の中身も分かって、自分の立ち位置も見えてきて、大きな『勝負ドコロ』にさしかかります。

△ 組織の中で出世していけるか。
▼ 限界を感じ別の可能性に飛び移るべきか。

この2つを「両極のポール」とすれば、多くの方はこの中間のどこかにいるわけです。




▷ いま起きていること


国内の少子化と経済の収縮により、どの企業も先行きの見通しが不確実になっています。そして、そこでは「人減らし」が大きなテーマとして浮かび上がっています。

他方、ITをはじめとする急成長分野では長期的に「人不足」が予見されています。

単純に考えれば「余っている人を足りない分野に持っていけばいい」という話のようですが、ここには『SPECのギャップ』が隠れています。

「必要でない人」が余っていて、「必要な人」が足りない
(マクロの人余り、ミクロの人足らず)

同様のことは1つの企業の中でもいえます。それゆえに、大企業は必死になって

既存社員については「早期退職の拡大」「職種人材としての再雇用」といった人事構造の組み換え(終身雇用→Job型雇用)を行いながら

外部からの「デジタル社会で使える人材」確保を急いでいます



▷ 「次」の準備を始めておく


まずは「自分のSPEC」を再点検

40代前半(1980~1984年生まれ)でしっかり仕事をこなしている人は、スマホやPC、インターネットは不自由なく使え、デジタル社会についても学びや仕事を通じて相応の知見を持っています。

一般的な事務系人材モデルは、「ITパスポートを取得」「プログラミング言語は学んでない」「Excelは相応」「職務知識あり」といったレベルでしょうか。

幹部候補生モデルになると、これに営業手腕(成果業績)、マネジメント力、部下育成力。スキル・経験値として語学力や海外勤務などがプレミアムとしてオンされてきます。

これ以外に「尖がったキャリアや才能」を持っている場合は、プラスポイントとして活用できます。

問題は、この種の『文系SPECの仕事』が「DX化やAI活用が広がる中でかなり取って代わられていく」との点です。

こうしたステージでは、どのような仕事が新たに出現するのか、そのためのスキル学習(リスキリング)をどう進めていくか。40歳以上の世代にはキツイ状況が待ち受けています。



▷ 40代の選択


今すぐではないにしても、40代の人は今後10年で起こりうることを想定して、身の振り方を考えておく必要があります。

★ 他の組織(企業)に転職する

これは「安泰⇒リスクテイク」変換では一番「先が見えやすい」選択です。昇格や経営層として残れる見通しがない場合は、転職準備を進めるのが吉かもしれません。

マッチングシステムもかなり浸透してきているので、それなりに資質と能力のある人には転職しやすい状況といえます(不確定要因は、行先の職場環境と人間関係)。

こうした「割切り型の Job-hop」は、今後日本でも1つの定番になっていくでしょう。


★ 自分でなにかを始める(起業する)

今は様々な地殻変動や価値観の多様化が生まれている環境なので、いろいろな意味で「チャンスは大きい」世の中です。

胆心のある人「自分の人生は自分で決める」という内声に突き動かされた人は、思い切って起業の道に進むのもあり、です。

この場合のツボは、

① 事業のコアと計画(自分でネタを持っている)
② 資金サポート(自己資金+借入余力)
③ 必要とする仲間や協力者
④失敗した(上手くいかなかった)場合の出口シナリオ

40代という年齢やこれまでのキャリア(プライド)を考えると、難易度はとても高いです。今の仕事に打ち込む傍らで、しっかり準備を進めてください。準備段階でも実質的には「二足の草鞋」生活になります。


★ 資格を取って個人事業主を目指す

とてもスマートな選択です。在職中に資格取得しておくことは言うまでもありません。

ただ、資格を持っていても「顧客がつくか」は別問題(営業力とコミュ力が必要)です。この点も含めて「稼げる事業シナリオ」を何パターンか用意し、応援者も確保しておきましょう。


★ そのまま残る

決断しきれない人、変化を好まない人は、「定年⇒再雇用」路線で末永く会社のお世話になるのが安楽です(会社の浮沈は気になりますが)。

仕事で無理や冒険をしない分、生活を楽しみましょう。


★ 今の組織で偉くなる

無問題です。Good luck! 



▷ 家庭はどうする?


家庭(配偶者、子ども)の存在は大きいですね。助けられることもあれば(プラス面)、決断が鈍ることもあります(マイナス面)。

このとき、「実家のサポート」と「配偶者の収入」は大きな救いになります。下世話な表現になりますが、

頼れる実家と Double income (夫婦共働き)には遠慮なく助けてもらう



▷ 超裏技『転生』という生き方


これはもう、とっておきのスペシャルです。自分のキャリアを一旦リセットして、まだ死んではいないけど転生する。「人生をもう1回楽しむ生き方」です。例えば、

50歳になったあたりで20歳の自分に立ち戻って(思考・行動パターンを初期化)、やりたいこと探しから始めます。

マイクラのサバイバルモードのように必要なものを集め、アイデアを何度も練り直し、そして「やりたいこと」の冒険(チャレンジ)に向かいます。

目の前の現実と自分なりの未来予測だけがコンパスです。それ以外は「まったくのゼロベース」からのスタートです。

実は、自分もこれをやった一人です。このサイトでご紹介しているソーシャルビジネス系の人材育成がそれでした。

誰もができることではないかもしれませんが、本当に楽しいですよ。



▷ プチまとめ

・40代は働き盛りの年齢ですが、「次の10年20年のための仕込みの時期」でもあります。

・副業が許される人はここで準備を進めると効率的です。

・でも、一番大切なのは「それまでとは別の視点で世の中をたっぷり観察する」ことです。

・もちろん、それ以外にも選択肢はたくさんあります。

・Enjoy!


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