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「ビジュアル・シンカーの脳」を読んで(1)
今回ご紹介するのは『ビジュアル・シンカーの脳』という本です。
著者のテンプル・グランディンは、自分自身が高機能自閉症で、コロラド州立大の教授(動物科学)をしている、その筋では有名な方のようです。
原題は「Visual Thinking: The Hidden Gifts of People Who Think in Pictures, Patterns and Abstructions 」となっています。
これはなにかと言うと、読んでいくと分かるのですが、世の中には「言語ではなく絵やパターンや概念で考える人たち(Visual Thinker)がいる」という話です。
絵は直感的ですが、パターンや概念で考えるというのは、ちょっとレベルが高そうですね。
多くの人は「思考ってのは言語を使って組み立てるんだよね」とか「大事なのは論理的思考力なんだ」とか「結局は国語力ってこと?」などと思っています。いわゆる『言語思考』タイプの見方です。
でも、そうではない『視覚思考』タイプというのがあって、さらにそれは物体視覚思考と空間視覚思考に分かれるのだとか。
前回記事の判定テストで「はい」が10以上だった人は視覚思考(空間)タイプだそうです。
そして、自閉スペクトラム症(ほぼ発達障害と同義)の人たちにはこの『視覚思考』タイプが多いみたいです。