「推し」が前に進めることを願う -海チャ、そしてキム・ソノ-
「海街チャチャチャ」が毎週楽しみだった。
最終回では涙がポロポロ。
「心温まる良きドラマをありがとう」という気持ちだった。
キム・ソノが演じた主人公ホン班長へのロスは確実で、これは、韓ドラ沼入りのきっかけとなった「愛の不時着」で経験した「リ・ジョンヒョクロス」以来のことだった。
だが、そんなドラマの余韻を消し去るような出来事が起きた。
それはSNSで見かけたショッキングなニュース、キム・ソノのスキャンダルだった。
内容については省略するが、とにかく、驚いた。
なぜなら、そのスキャンダルがキム・ソノのイメージとは真逆の内容だったからだ。
ホン班長のキャラクターにすっかり惚れ込んていた私としては、(別物だとわかっていても)ホン班長とキム・ソノを重ね合わせていたところがあって、かなりショックだった。
さて、私がキム・ソノを知ったのは「スタートアップ夢の扉」のハン・ジピョンとして。
演技も素晴らしく、すっきりとした顔立ちのキム・ソノに好感を持っていた。
そして「海街チャチャチャ」。
このドラマを観て、すっかりキム・ソノにハマった。
正しくは、キム・ソノ演じるホン班長に恋していた。
その矢先の出来事だったので衝撃が大きかった。
キム・ソノ「推し」とはいえ、熱狂的ファンというわけではない私。
「ニュースはショックだけど、それ以上でもそれ以下でもない」と思っていた。芸能スキャンダルに興味のない私にとっては尚更のこと。
でも、違った。
自分でもびっくりするほど、このニュースにダメージを受けていた。
演劇界で活躍していたキム・ソノは、映像の世界では遅咲きで、ここまで上り詰めるまでには諸々苦労があったのだと想像する。そんな彼が、たったひとつのスキャンダルによって、全てを失っていく様子が衝撃的すぎたのだ。
また、ドラマの成功を見計らってスキャンダルが投下されるという、その絶妙すぎるタイミングと非情さが怖かった。
絶頂からどん底へ。
まさにドラマのよう展開で、正直気持ちがついていかなかった。
それでもキム・ソノが気になって、彼のインスタグラムを見たり、キム・ソノについてつぶやくTwitterのコメントを追ったりして、時間が過ぎていった。
インスタグラムでは、どんどんフォロワーが減っていく様子も目にした。
「すごく悲しいな」と思った。
私はその流れに逆行して、キム・ソノのインスタグラムをフォローした。
一方、Twitterでは様々なコメントが飛び交っていた。
彼を応援・励ますコメントもあれば、裏切られた・最低といったものもあった。
憶測も少なくなく、TLは混乱していた。
しばらくして、キム・ソノの学生時代の友人達による「彼の人柄に関するポジティブな投稿」が拡散された。
そのあたりから、ようやく私の心も落ち着きを取り戻した。
気がつけば、すごい勢いで減っていたインスタのフォロワーは、スキャンダル前のフォロワー数より増えていた。
こんな状況にも関わらず、キム・ソノを支える人が多く現れるのは、彼が俳優として人々に「感動」を与えてきたことへの感謝表明なのだと感じた。
また、キム・ソノが登場する動画をYoutubeで検索し、彼が出演していたバラエティー番組「1泊2日」の動画を片っ端から観た。
バラエティー番組としての特性上、より素の姿に近いであろうキム・ソノを見るにつけ、「彼が映像で見られなくなるのは残念すぎる」と心から思った。
だって、こんないい笑顔を見せる人ってそうそういない。
週末。
スキャンダル後、観る気持ちになれなかった「海街チャチャチャ」を再観した。
キム・ソノ演じるホン班長はやっぱり魅力的だった。
そして思った。
たとえ出演者にスキャンダルがあったとしても、それは作品には関係ないこと。
良いものは良いのだ。
それに、俳優の仕事は人の心を動かす演技をすること。
彼はそれを十分に全うしている。
キム・ソノの演技を観て改めてそう感じた。
それにしても、この先どうなるのだろう。
しばらくキム・ソノの姿を見ることはできないのだろうか?
「1泊2日」の降板は本当に残念だし、クランクイン目前だったという映画や「海街チャチャチャ」最終回配信後インタビューも観たかった。
でも、それは言ってもしかたのないこと。
それよりも、今はひたすら、キム・ソノのことが心配だ。
ドラマと現実は違うとわかっていても、ついつい「海街チャチャチャ」に重ねてしまう。その文脈で、キム・ソノは今回のことで、ホン班長が抱えていた傷と同等の、もしくはそれ以上の深い傷を負ったはず。
しかし、起きてしまったことは変えられない。
ここから、少しでも前に進めるように、軌道修正できることを心から願っている。
私はといえば、今週も「海街チャチャチャ」観るつもり。
そしてきっとまた、ホン班長の笑顔に癒され、力をもらうのだろうな。
↓こちらは、「海街チャチャチャ」に愛を込め、「ホン班長の魅力」について書いた記事です。