『九尾の狐とキケンな同居』とチャン・ギヨンの変遷について
1.ひたすらチャン・ギヨンに癒される「九尾の狐とキケンな同居」
亀足で視聴していた「九尾の狐とキケンな同居」をようやく完走。
同時並行視聴している作品多数の昨今、完走するのに随分時間がかかってしまった。
が、この作品には癒された。
特に、Netflixドラマ「地獄が呼んでいる」と並行視聴中には助けられた。
と言うのも「地獄〜」がタイトルそのままに地獄すぎて、視聴後気分がドーンと落ち込む。その度に「九尾の狐とキケンな同居」を観て心洗われ、そして救われた。
(辛いものと甘いものを交互に食べるような視聴の仕方は体と心によくないと思いつつ、なかなかやめられぬ。。)
さて、このドラマでは、チャン・ギヨンが人間の姿をした九尾の狐(シン・ウヨ)を演じている。999歳という設定、人間にはない能力を持っていること(瞬間移動や念力など)、そして神による支配。
「これってもろトッケビじゃん」となるのは致した方ないが、それはそれで楽しめた。
ところで、長きにわたり生きてきたシン・ウヨは、長老と呼ばれるだけあり常に落ち着き払っている。それがクールさを演出し、女心を惑わせる。そして全身から滲み出る余裕に加えて、端正なルックス。どこから見ても魅力的な男だ。
また、「人間の思考がわからない」と言いつつもダムにだけは優しく、ヒロインを守る男としては申し分ない。
一方、イ・ダムはといえば、恋に奥手ながらも豪快な性格。
ところでイ・ダム演じるイ・ヘリはどの作品で見ても「応答せよ1988」のソン・ドクソンを思い出させる。
このドラマでもソン・ドクソンモード全開。
そう思って見ていたら、同じく「応答せよ1988」でドクソンの幼馴染、ソヌを演じたコ・ギョンピョが山神として登場し、思わず唸ってしまった。
ついでに言うと、「スタートアップ 夢の扉」で主人公ダルミの姉を演じたカン・ハンナと、ドサンの起業仲間を演じたキム・ドワンがカップル役で登場するのも何気にツボ。
そして、ソヌ先輩を演じたぺ・イニョクが「及川光博(ミッチー)」に見えるのは私だけか?
話を戻す。
何はともあれ、ロマンティックコメディに分類されるこの物語の結末は、ハッピーエンドであろうことは想像に難くない。ということは、そこに到達するまでの「山と谷」を楽しむのがこの手のドラマの正しい視聴の仕方。
その辺りを肝に銘じて視聴した結果、「山や谷」の過程で一番癒されたのは、ダムを見守るとシン・ウヨのせつない表情と時折みせる優しい笑顔、そして彼女への一途な想い。
ダムから精気を奪っているのではないかと怯えているシン・ウヨは、いつも一歩引き気味。かと思えば、ダムへのという気持ちが抑えきれず、彼女のそばから離れることができない。
そんなシン・ウヨの瞳は、無邪気なダムとは対象的に、常にせつなさをたたえている。
そしてその表情がすごくいい。
これを観たい一心でこのドラマを完走したと言っても過言ではない。
それにしても、狐、狐と連呼されると、サブリミナル効果の如く、チャン・ギヨンの顔が狐っぽく見えてくるから不思議。
というか、実際のところ、狐顔だよね。彼は。
さて、ツッコミどころは満載な展開ではあったけど、それはファンタジーロマコメということで目を瞑る。
何はともあれ、シン・ウヨとイ・ダムのぎこちなく&初々しい恋愛が微笑ましく、温かい気持ちで完走できたことに満足。
2.チャン・ギヨンの進化が目覚ましい
「九尾の狐とキケンな同居」を観ることになったのは、そもそも「恋愛ワードを入力してください」繋がり。
チャン・ギヨン演じる年下男「モゴン」の魅力にメロって開封した。
しかし、よくよく考えてみると、チャン・ギヨンとの初めての出会いは「マイ・ディア・ミスター 私のおじさん」。
「マイ・ディア・ミスター」ではIU演じるジアンをイジメる幼馴染&借金取り、グァンイルとして登場する。
が、そのイジメっぷりがあまりに暴力的で、チャン・ギヨンに対する印象はときめきとは程遠いものだった。(彼が悪いわけではないけれど)
なので、「恋愛ワードを入力してください」で彼を見た時、「どこかでみたことあるけど誰だっけ?」という感じで、「あのいじめっ子だ!」と気づくのに相当な時間がかかった。
ともあれ、「恋愛ワードを入力してください」では一転、一途な年下男モゴンを演じ、視聴者をときめかせたチャン・ギヨン。
低音ボイスも耳に心地よく、もっと観たい俳優の仲間入りを果たした(自分基準)。
で、その流れのままに「九尾の狐とキケンな同居」。
実際のところ、チャン・ギヨンは見事に進化していた。
顔も肉が削ぎ落とされスッとして、大人っぽくなったというか、ステキ度が急上昇。
「恋愛ワードを入力してください」が2019年の作品なので、たった2年で随分雰囲気が変わったという印象。
個人的には「恋愛ワードを入力してください」のモゴンより、「九尾の狐とキケンな同居」のシン・ウヨの方が絶対的に好みなので、これはこれで嬉しい変化。
まあ、この作品では、感情を表さない役柄なので、いつもより大人っぽく見えるというアドバンテージもあるけれど。
ともあれ、「マイ・ディア・ミスター」で演じた暴力的なイジメ男のイメージから脱皮し、ここ数年で一気に魅力が増したのは間違いない。
そして、次の注目作品は、現在韓国で放送中の「今、別れの途中です」。
ソン・ヘギョ共演のラブストーリーと聞けば期待も高まる。
チャン・ギヨンの変遷はまだまだ続くはず。
ちなみに、日本では1月28日からアマプラで配信が開始予定。
入隊前最後の作品でもあり、配信がえらく待ち遠しいのであった。
トップ画像:tvN「九尾の狐とキケンな同居」公式サイトより引用
http://program.tving.com/tvn/roommategumiho?rcnt=1
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