『ユミの細胞たち2』 ユ・バビに完敗。彼に釘付けになる理由
「ユミの細胞たち」は今年出会ったドラマの中で上位に食い込む超お気に入りの作品。
待ちに待ったシーズン2が、先日AmazonPrime配信開始されたので、早速完走。
シーズン1では、ユミの彼氏だったク・ウンがあんなにも好きだったのに、シーズン2ではすっかりユ・バビに夢中。
ユ・バビはシーズン1では、ユミの同僚として、あるいはウンをモヤモヤさせる男としての役回りだった。でもシーズン2では魅力爆発。正直、主人公のユミよりもバビの気持ちに共感して視聴した感じ。
ということで、ここでは「ユミの細胞たち2」ユ・バビに釘つけになる理由を中心に綴ってみたい。
1.理想の彼氏、ユ・バビにときめくワケ
「ユミの細胞たち」というタイトルが示すとおり、このドラマは登場人物たちの細胞たちの右往左往が見どころだ。
とういうことで、シーズン2でユミの恋人になった、ユ・バビの細胞たちも登場!一言で言って、バビの細胞村の細胞たちは総じてソツがない。
それは当然ながらバビの性格に反映されるわけで、バビは相手の気持ちを深く読む術に長けている、優しい気遣いの人なのだ。ウンもユニークで素敵だったけど、彼の直球しか投げられない不器用さとはある意味真逆。
見た目も、ウンに比べれば柔らかめだし、物腰もソフト。
人に好かれる要素をバランスよく備えているのがバビなのだ。
しかし、バビがすごいのはそこじゃない。
雄度の高さと押しの強さこそが彼の魅力。
ソフトでありながら押しが強い。このギャップが視聴者を虜にするのだ。
ユミに恋人がいる時には自分の立場をわきまえ、ユミを困らせるようなことは決してせず、別れた後、タイミングを測ってユミの心に入り込む。
ある意味策士だが、好きな相手には一途。そんなバビの強い意思と行動が、女心をくすぐるのだ。
そして付き合った後もパーフェクトな彼氏としてユミの心をときめかせる。
痒いところに手が届き、女をお姫様にしてくれる理想の恋人。
それは、元彼ウンが「ほっとけない」と女に思わせる隙があったのとは対象的で、バビは言うなれば、ナイト的な男だと言える。また、ウンのようにプライド細胞がプライム細胞ではないことも、バビの行動を軽やかにしているのだと推測。
何度も言うけど、
「優しく気遣いができて、思いやりがあってソフトな雰囲気。なのに、実は雄度がめちゃ高く、情熱を秘めている」
これ、ときめかないワケがないではないか。。と、シーズン1 では「ウンとユミの恋を邪魔する男」くらいにしか思っていなかったバビが、私の中でときめき急上昇したのであった。
2.無邪気という最強の武器を持つ女、ダウン
しかし、ユミとバビの間に入り込む人物が登場する。
それはダウン。
バビが働く支社にインターンとして在籍する彼女は若くて可愛い。ハシが転がってもおかしいお年頃の無邪気さを備えた女だ。この、うら若き、悪意のない女がユミとバビの関係を崩壊させるのだから恐ろしい。
ダウンに一瞬心が揺れてしまったバビに対しては、確かに「オイッ!」とは思うけど、正直、ダウンがユミに余計なことを言わなければユミとバビの幸せな恋愛生活は続いたはず。
そういう意味で、視聴者的にはかなりイラつく立ち位置にいる人物がダウンなのだが、彼女には悪気がない。でもこういうのが実は一番厄介で、むしろ意図的である方が対処のしようがある。たとえばウンとの仲を邪魔したセイのように。
いずれにしても、こういう「空気を読まない系の女」に振り回されてしまったバビは不運。もちろんそんなバビに振り回されたユミもだけど。
でも、実際のところ、誰かと付き合っていても他の人の魅力に気づくことはある。ときめいてしまうことだってないとは言えない。しかし、それは自分の心の中に収めておけばいい話で、バビは実際にそうしていた。
にも関わらず、ダウンの悪意なき無邪気パワーの威力が強大だった。
ダウンによるバビの心の揺れ(=細胞村の地震)はただの地震ではなく「激震」。文字通り、バビの心を震わせてしまったわけだが、そりゃ確かに、毎日車で「二人きり」の通勤が続ければ情も湧く。そういう意味ではバビもワキが甘い…と言わざるおえない。そして、いつしか心を許し、ダウンを「かわいい」と思ってしまった。それが全ての崩壊を招くとも知らずに…。
それにしても、人間の心とはなんと曖昧で流動的。
それはバビだけじゃなくユミも同じ。
たとえばユミの場合。恋人の心の浮気が許せないのは理解できる。でも、復縁する時に「もう一度信じてみよう」と思ったにも関わらず、結局のところ一度離れた心は、戻ってこなかったというオチなわけで、バビの心が簡単にダウンに揺れたのと同じように、ユミの心の変化もあっさりと起きている。
確かに、復縁後のユミとバビには小さな不運が重なった。
たとえばカップリングつけるタイミングが合わなかったり、バビの誕生日に海外出張が入ったり、バビが事故に巻き込まれたり。
でも、タイミングっていわば運命みたいなもので、それが合わないってことは、たいていの場合、良い結果を生まない。すれ違う二人を見るにつけ、一度離れた心、あるいは壊れた信頼関係を元に戻すのは簡単ではないということを改めて。割れた皿をくっつけても割れた跡が残るように、決して元通りにはならないのだ。むしろ、爆弾を抱えているようなものなのだと思う。
そう、復縁は間違いなく、恋愛難易度最上級なのだ。
3.バビが見せる涙は最強
バビにこれだけ心をときめかせてしまうのは、彼が理想の彼氏だからという理由がだけではない。バビの涙やせつない表情にグググッ!とくるのだ。
彼が要所要所でみせる、本気。それこそが女心を掴む。
代表的なシーンで紹介すると・・・
1)バビがユミから別れを告げるシーン
それまでのスマートな男を返上し、バビがユミに追いすがる場面だ。
「一瞬でも心が揺れた彼氏は絶対に嫌」という、ユミの一番大切な恋愛ルールをやぶってしまったバビ。
ユミは、バビと2度目のクリスマスを迎えたその日に別れを告げる。
バビにしてみれば、「ダウンをかわいいと思ったのはほんの一瞬。わざわざ言うことない」、そう思っていたのにユミは気づいてしまった。
それでもバビは、こんなことでユミを失いたくない。しかしユミにとっては「こんなこと」ではなく・・・。
そうユミに問われた時、即答できず、暗にそれをみとめた結果、別れに。
その瞬間、ユミが感じたであろう絶望や怒りにはもちろん共感できるのだけど、バビの表情にさまざまな想いを感じ、こっちに肩入れ。
そりゃ確かにバビが悪いんだけど、別れる前にもっと話し合え!バビが可哀想すぎるやないか!(とすっかりバビ派な私)
ともあれ、辛い気持ちが最高潮に達するのは、
というテロップ。
ウンの時もそうだったけど、胸にズキっとくる。。
何か、ひとつの「死」を迎えたような気分になるんだよね。(実際に恋が死んだわけだけど)
と、ここで終わらないのがバビがバビであるが所以。
ユミに別れを告げられても、バビはユミを引き止める。「なんでもない感情だった」と言い訳するが、後の祭り。必死にユミを説得するバビのオロオロする様子が、見ていられないほど切ない。それは悪いことをして怒られた子供のようでもあり、それまでのスマートなバビとはまるで別人だ。
涙ぐみながら「愛してる」「絶対に別れたくない」そして「行くな」と訴えるバビの表情たるや……。うぅ。。
愛細胞にツノが生えてしまうほどのユミの怒りは理解できても、振られるバビを見る方が心痛む私。ユミが乗ったタクシーが去って行く姿を見つめるバビの呆然とした表情が目に焼き付く。失ったものの大きさに愕然とする彼の心情を思うと辛い。
それいにしても、素敵な思い出が多ければ多い分だけ、別れのせつなさは増す。しかもクリスマスイブの別れ。
うぅ…どうしてくれるのよ(涙)
とはいえ、この結果を経て、ユミが「もう恋愛は懲り懲り」と思う気持ちはすごくよくわかる。「こんな辛い思いをするならば、もう誰かを好きになりたくない」、そう思っても不思議じゃない。なんせ、歳をとればとるほど、負った傷を癒すのには時間がかかるのだ。その結果、恋愛のように相手あってのことではなく、自分がコントロールできることに幸せを見出していくというのは自然な流れ。私も経験があるだけに「わかるよ、わかるよ」と、この部分はユミに大いに共感。
2)復縁のシーン
素直に自分の気持ちを伝えるバビを拒絶をするユミの言葉「私は会いたいと思わなかった」に対し、バビが「ウソだ」と強く迫る復縁シーンもキュン度が高い。
揺らいでいる時や寂しい時に、あんな風に、あんな目で言われたら落ちますよ、そりゃ。
とにかく、バビは押し引きの強弱のつけ方が絶妙なのだ。会いたいと思わないという言葉を「ウソだ」と否定しながら、ユミに「私の心が分かるの?」と問い詰められると、「僕が……願ってるだけだ。嘘でであってほしい」と、スーっと引く。
間違っても「僕がどれだけ悲しかったか」「ユミも僕のことを信じてくれれば」などという言い訳がましいことは口にしない。さすが理想の恋人。
ともあれ、ここぞと言うチャンスを決して逃すことなく、グググっと押せるのがバビの強さであり魅力なのだ。
それによってユミの本音を引き出すことに成功する。
そして、復縁の瞬間、泣いているユミに共感しつつも、私が心溶けそうになったけたのは、ユミを抱きしめるバビの切実な表情の方。バビ命。
3)バビがユミにプロポーズするシーン
最後に、バビがユミにプロポーズするシーン。
復縁後、ユミを手放したくないあまりに、ユミの顔色をうかがうバビ。でもそれは、恋愛難易度最高級の復縁の恋を始めて経験するユミも同じ。
お互いを想うゆえにことごとくすれ違ってしまう二人だが、バビのウソがきっかけで、プロポーズという急展開へ。
「結婚しよう」と涙ながらに訴えるバビの心情はいか程だったのだろうか。
ユミへの想いの強さが強ければ強いほど、彼女を失う恐怖で追い詰められる。「寄りを戻したことを後悔して言えるのかと思って…」という弱気の彼の心情に、ガッツリ寄り添いたくなる。そう言う意味でも、バビは、弱いところを見せるタイミングも完璧だ。
でも、嫌な予感はした。それは、「プロポーズ」というポジティブなアクションにも関わらず、バビ自身が骨折し、そのことで嘘をつき、ぼろぼろの状態だったから。プロポーズによってようやく二人の仲が修復されたけど、それは終わりの始まりを暗示していたように感じる。
事実、結局二人は別れてしまうわけで。
ちなみに、ラストシーンでは「彼女ができた」とユミに告げるバビだけど、飛行機の中での後輩との会話から察するに、ユミを安心させようとして嘘を言ったのだと思われ、最後までユミを気遣う理想の男バビが忘れられない。
バビ!私はずっとBB同好会でファンを続けるよ!
4.『ユミの細胞たち2 』を彩ったひとびと
ところで、シーズン2には他にも魅力的なキャラクターが数多登場している。
シーズン2で視聴者をときめかせてたク・ウンも登場。彼が第5話で登場した時は、おもわずキャーッと声を上げて興奮してしまった。(だって、もう登場しないのかと思ってたから嬉しくて)
ともあれ、ユミとの別れを後悔する、心が弱っているウンと、バビと初めてのクリスマスを迎えようとしている幸せど真ん中のユミの再会は、物語前半の山場であり、見どころ。
お金に困窮して弱っているウンはめちゃめちゃ母性本能をくすぐる一方で、彼は後半、あっという間に起業し成功。
ところで、高いスーツを着て高級車に乗るウンの姿はキマってるんだけど、アン・ボヒョンが金持ち役を演じると、どうも梨泰院クラスで悪役の御曹司役と被ってしまう。。
何はともあれ、成功してからのウンの真っ直ぐなユミへの愛情は、シーズン2における最大の癒しだと思う。ウンのユミへの好意的な態度は、恋が上手くいかない三十路女にとっては「そよ風」のような存在だ。
そしてウンの友人で起業仲間だったルイ。
ボケキャラを極めたぼや〜っとした感じがイイ。ちなみにルイを演じたチュ・ジョンヒョクは、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』でウ・ヨンウに嫌がらせをする弁護士のあいつなんだよね。『D.P.』でも確か、軍隊でイジメっ子の役で出てたし。イメージがまるで違う。チュ・ジョンヒョクの演技の幅の広さに唸る。
さて、ここからはシーズン2から登場した新キャラクターたちについて。
まずは、ユミとバビの関係を壊すきっかけになった、ダウン。いい子で可愛いんだけど、そばにいて欲しくないタイプの女なのは間違いないない。
彼女のキャラをみて切実に思うのは「無邪気は凶器」ということ。
ダウンの可愛い笑顔を見る度に、一視聴者としては複雑な感情が湧き上がるわけだけど、裏を返せば彼女のキャラが際立っていたということ。意図せず破壊を招く彼女は、ある意味最強。
次は、個性の塊、コントロールZ(ジィー)。
小説家になったユミと組むイラストレーターの役の彼。この人のKYっぷりがなかなか笑わせてくれる。物語の新たなスパイスとしていい具合に馴染んでた。
シーズン3ではコントロールZの細胞村が見てみたい。。
そして、もう一人、ユミの才能を買ってくれた編集者、アン・デヨン。
この人の細胞たちが、スーパーマンの出来損ないみたいないな感じで、まったくもって可愛いくないのが逆にお可笑しみを誘ってイイ。
コントロールZも編集長も今後のシリーズで活躍してほしい逸材。
そして、ウンとバビにも引き続き、ユミと良き(友達)関係を続けていってほしいわ。だって、シーズン3以降でも二人に会いたいから。
何はともあれ、最終話ラストで、ユミの新しい恋の相手との出会いを頬めかしつつ、シーズン2は終了。
次なる恋の相手は誰が演じるのか今から楽しみ。
シーズン3が待ちきれない!
『ユミの細胞たち』シーズン1の見どころや感想は、↓こちら↓の記事に書いています